成功者は若い時期をどう過ごすのか。20代で身につけておきたいふたつの態度。

20代をどう過ごすかで、その後の人生が決まる。そう言っても過言ではないくらい、20代という期間は人生に大きな影響を与えると言われています。人生の準備期間とも言えるこの期間に何をしておくべきかを説いた書籍が多く出版されるなど、現在大きな注目を集めているテーマでもあります。

今20代の皆さん、この期間をどう過ごしていくべきか、考えたことはありますか? 考えてみてもよくわからない、実はじっくり考えたことがない、という方もいるかもしれません。筆者自身も20代の一人として、今何をすべきなのか考えてみました。今回は、それを皆さんに共有したいと思います。

成功に欠かせない「人の懐に入る術」を「生身の人間」から学ぶ

激戦区銀座で、20年にわたりクラブ4店を経営してきたママ、白坂亜紀さん。現在は京都造形大学の講師も務めるほか、全国で講演を行いながら「日本の粋」や「日本人の美意識や精神文化」を発信されています。

そんな白坂さんは、お店に来た男性が、成功者として成り上がっていくケースを多く目にしてきたと言います。そうした、多くの人の上に立つ立場になる人々に共通しているのが、若いうちに、人の懐に入るための術を身に着けてきていると言うことです。

しかし現代では、その術を学ぶ場を逃してしまっている人は多い、と白坂さんは指摘します。例えば、就職活動中の人は、先輩や大人に話を聞くよりもまず、自分が狙う企業の選考の感想が書き込まれたサイトを探す人の方が多いのではないでしょうか。就職活動に限らず、何かわからないことがあれば、誰かに直接聞くよりも、質問サイトの書き込みを見る人の方が多いはずです。このように、わからないことを目上の人に聞くのではなくインターネットで聞くという習慣のせいで、目上の人の懐への入り方が分からなくなってしまっているのです。

何でもネットに頼ったり、同年代の人同士だけでコミュニケーションを完結させたりしていると、ビジネスで必要な目上の人との関係を築く方法がわからず、後で苦労することになってしまいます。そこで、若いうちに、大人の人に意見や知恵、経験談を直接聞きに行くことが必要なのだと白坂さんは言うのです。

また、白坂さんはこうも言っています。

叱られればいいんです。そして、きちんと謝るの。こちらが一生懸命なら、惜しみなく知恵を下さいます。そういう経験は若いうちにしかできません。

(引用元:withnews|ゆとり世代へ…銀座のママの“体張った”教え 「叱られればいいの」

最初は礼儀がわからず無礼になってしまい怒られてしまうかもしれません。しかし、怒られたとしても、そうした失敗の経験からも、友達関係とはまた違う、人間関係の築き方を学ぶことができるのです。

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「不安定」と「失敗」を歓迎する

スタンフォード大学で教鞭をとりながら数々の講演会や起業家支援プログラムなどを行い、2011年にはNHK教育の白熱教室シリーズ(『スタンフォード白熱教室』)にも登場したティナ・シーリグさん。シーリグさんが、著書『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』の中で述べているのは、とにかくできるだけ多くの失敗をしようということです。

20代の頃は、学生から社会人になり、自分の描いていた理想と現実との乖離に苦しんだり、自分の将来がわからず悩んだりと、とにかく不安定な時期です。シーリグさんは、この不安定こそ、むしろ歓迎すべきものだと言います。

「不確実性こそ人生の本質であり、チャンスの源泉である」

(引用元:ティナ・シーリグ著,高遠裕子訳(2010),『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』,CCCメディアハウス.)

定まっていないということは、何者にでもなりうる可能性を秘めている、チャンスに満ちた時期だと捉えることができます。それなのに、いろいろ悩んではみても、悩んだまま踏み出すことができずにいつのまにか年が経ってしまうとしたら、もったいないですよね。

現状に不満を抱えているのに、様々な言い訳をしてそこから脱け出そうとしないのは、人間の脳に備わっている現状維持メカニズムが関係しています。脳は本質的に変化を嫌うため、変化しようとすると無意識の内にたくさん言い訳が浮かび、その変化を回避しようとすると言うものです。つまり現状がどのようなものでも、人はなかなかそこから脱け出すという判断を下すことができないのです。

快適な場所から離れ、失敗することをいとわず、不可能なことなどないと呑んでかかり、輝くためにあらゆるチャンスを活かすようにすれば、限りない可能性が広がる。

(引用元:同上)

現状維持することは快適ですが、そこから離れる勇気を持つことで、さまざまな成功を掴む可能性が開けてきます。まずは、変化を恐れて言い訳をしてしまう自分を自覚することから始めましょう。それによって、変化への抵抗を乗り越えていくことができるようになります。

*** 今回は、人の懐に入る術を身に着けることと、不安定と失敗を恐れないことが大切であることをご紹介しました。これらは、20代に限らず、これから挑戦をする人や、挑戦の途中にある人にとっても、欠かせないものなのではないでしょうか。

最後に、なでしこジャパン元監督の佐々木則夫氏の言葉をご紹介します。

「成功の反対は失敗ではなく、チャレンジしないこと」

(引用元:日経ビジネスONLINE|MBAプラスアルファの読書術 成功の反対は「チャレンジしないこと 「リーダーとしての成長」とは何か~佐々木則夫/山本昌邦『勝つ組織』を読む

チャレンジしないことには、成功はありません。チャレンジしたら叱られるかもしれませんし、失敗するかもしれません。でもそれを恐れずに、人と触れ合いながら失敗を自ら買う勢いで、不安定の中からチャンスをつかみ取りましょう。

(参考) withnews|ゆとり世代へ…銀座のママの“体張った”教え 「叱られればいいの」 若狭小浜吉田桶樽商店|◆仕事ができる男も「早寝早起き」~白坂亜紀ママに学ぶ AKINAI Policy|著者インタビュー 銀座の秘密 なぜこのクラブのママたちは、超一流であり続けるのか すご腕女性10人の金言 クラブ稲葉オーナー 白坂亜紀氏(しらさか あき) 日経ビジネスONLINE|MBAプラスアルファの読書術 成功の反対は「チャレンジしないこと 「リーダーとしての成長」とは何か~佐々木則夫/山本昌邦『勝つ組織』を読む 「なりたい自分」になる☆自分が変われば世界が変わる!|潜在意識の現状維持メカニズムの仕組み Wikipedia|ティナ・シーリグ ティナ・シーリグ著,高遠裕子訳(2010),『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』,CCCメディアハウス.

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