思考に枠をはめてない? 正しい判断を妨げる『確証バイアス』を取り除こう

「常識とは、18歳までに身に付けた偏見のコレクションである」

ご存知の方も多いかと思いますが、これは物理学者、アルベルト・アインシュタインの有名な名言です。

筆者は、日々さまざまな偏見に基づいて行動してしまいますが、きっと私だけではないはず。例えば、若者と接した時に「これだから最近の若者は……」と思ったことはありませんか? 「昔はもっと○○だった」、「男性(女性)なんて、みんなそんなもんだよ」など、つい決めつけてしまうこともあるでしょう。

これらは、“確証バイアス”の影響なのかもしれません。今回は、そんな人生を通して獲得した偏見に基づいて「自分は正しい」と思ってしまう罠、確証バイアスについて紹介します。

確証バイアスとは

確証バイアスとは、

認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。認知バイアスの一種。また、その結果として稀な事象の起こる確率を過大評価しがちであることも知られている。

(引用元:Wikipedia|確証バイアス

つまり、自分が持っている先入観に基づいて物事を見てしまい、その結果先入観がさらに強まってしまうこと。日常生活から学術的分野にまで広く通用するこの概念は、誰もが陥りやすいために非常に危険なものなのです。

特に学術的分野では、自分の仮説や信念が正しいと願うあまり、それを支持する情報をのみ集中的に集めてしまい、反証を行わないことが多く見られます。これを防ぐためにも、確証バイアスという概念についてしっかりと頭に入れておきたいものです。

確証バイアスの例

例えば、「東大生は服装に気を使っていない人しかいない」という信念(先入観)を持っているとします。

その信念のもと東大生に接すると、あなたは無意識の中で服装の整っていない東大生ばかりに目を向けてしまい、「やっぱり東大生はださい人たちしかいないんだ」と、自らの固定観念が補強されてしまうのです。

仮に周囲におしゃれな東大生がたくさんいたとしても、確証バイアスによって彼らが目に入らず、結果として無視してしまいます。

「東大生はださい」「女性はおしゃべりだ」「最近の若者はたるんでいる」など、世の中でよく言われているようなことは、確証バイアスによって誤解されている可能性があるので、検証してみることが大切です。調べてみると、この他にも一般認識がたくさんあります。

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確証バイアスの危険性

上述したように、学術的分野における確証バイアスは非常に危険です。自らの仮説に基づいた結果しか生じないため、たとえそれが誤りでも誤りと認識できないことがあります。

また、世間を騒がせるオレオレ詐欺や占い詐欺もまた、心理的なトリックとともに確証バイアスを利用しています。よくよく聞いていれば誰でも通用するようなことやすぐに反証されるようなことを言っているにも関わらず、緊迫した状況を作り出す巧みな言葉遣いによって確証バイアスを上手に利用されているのです。

例えば「あなたはよく1人で落ち込むことがありますね」と当たり前のことを言うだけで、ひっかかりやすい人間は確証バイアスに陥り、多少間違ったことを言っても無意識的に無視され、相手の言葉が正しいと盲目的に信頼してしまうでしょう。

確証バイアスを避けるために

では、誰もが陥る確証バイアスを避けるためにはどうすれば良いのでしょうか?

答えは簡単です。常に反証することを心がけましょう。もともと論理的に物事を考えている人にとっては確証バイアスなどなんてこともないのかもしれませんが、ほとんどの人が陥ってしまうため、油断は禁物です。

わかりやすい例をあげるとすれば「女性はおしゃべりだ」という言に対して、「男性はどうだろうか」や「寡黙な女性もたくさんいる」といった反対の概念について考えてみてください。

“最近の若者は論理的に考えられる人間が少ない” ので、論理的思考のトレーニングとして反証を意識することが大事でしょう。

*** 日常生活から学術的分野にまで、さまざまな場所に潜んでいる確証バイアスは、非常に危険なもの。陥りやすい人は、日々のあらゆることに対して反証を試みながら暮らしていくことをおすすめします。

最後の筆者の文を見て、「あれ、本当に最近の若者は論理的に考えられる人が少ないの?」と思った人は、きっと大丈夫です。

(参考) Wikipedia|確証バイアス 鈴木 宏昭 (2015) 人間の推論 セレンディピティ|第一印象・見た目がすべて!? 確証バイアスの7つの怖さ

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