最近色々なところで話題の「メモ書き」。今回は、赤羽雄二著の「速さはすべてを解決する 『ゼロ秒思考』の仕事術」、加藤昌治著の『考具』より、正しいメモ書きのメリットと、そのコツをご紹介しよう。
「メモ書き」とは
あなたは普段どのような場面でメモを書くだろうか。電話をしながら、とか講演を聞きながら、とか様々な場面が考えられる。しかしここでいうメモ書きとは、そういった「何かを忘れないためにメモる」のではなく、頭に浮かぶことをすべてメモに書く事を言う。
「単に何かをメモるわけではない」と言われると、途端に何を書いて良いか分からなくなってしまうかもしれない。しかし、頭の中に浮かんだことをどんどん書いていけば良いのだから、少しでも気になることなら何でもよい。同書では例として以下のような内容を挙げている。
◎課長(上司)はなぜ新プロジェクトを任せてくれなかったのか? ◎課長はどうしていつも自分だけに厳しいことを言うのか? ◎次のプレゼンをうまくやるには? ◎彼(彼女)から3日間メールが来ないが怒っているのか?
つまり、オンオフ問わずに、自分が気にかかっていることをどんどん列挙して頭の中をすっきりさせるのだ。
「メモ書き」は頭をよくする
このような頭の浮かんだことをどんどん具体化させる「メモ書き」を毎日10分続けると、普段からどんどんアイデアが湧いてくるようになるそうだ。また、コミュニケーション力が上がり、不安な気持ちが減り、頭もよくなる、と書かれているが、果たして本当だろうか? 筆者は、この「メモ書き」を3ヶ月ほど前に大学の先輩から教わり、それ以来実行している。不安をメモ書きにするというよりは、『気づきメモ』と名付け、気づいたことをメモするようにしているのだ。 例えば、友人とカラオケで嵐を歌っているとき、「嵐の曲は男性にも女性にも歌いやすい音域の曲が多い」という事に気付いた。その日のメモには、「嵐の人気の一因に、『誰にでも』歌いやすい曲が多い、という点があるのでは?」と書かれている。 全くなんてことのない、誰か得になるのかならないのかも分からないような内容だ。しかし、このように気づいたことがあればどんどんメモしていくことで、一度浮かんだアイデアを忘れてしまうことを防げるし、考える習慣がつき、考える力自体も上がったように思う。
カラーバスで「気づく」人になる
そうは言っても、「なかなかアイデアが浮かばず、メモすることがない」という人もいるだろう。 『考具』では、色々なことに自分が”気付く”ようになるためのアイデアが載っている。その中の一つが「カラーバス効果=color bath効果」だ。
カラーバス効果(カラーバスこうか、color bath)とは心理学用語の一つである。カラーバスは「色を浴びる」の意。 意識していることほど関係する情報が自分のところに舞い込んでくるようになるといったものである。例えば、「今日のラッキーカラーは赤」といわれると、街でその色ばかりに目が行くなども、カラーバス効果である。
出典:wikipedia|カラーバス効果
イメージはお分かり頂けただろうか。本書での説明では、毎日、「今日のラッキーカラー」を決めて家を出る。たとえば、今日は「赤」と意識しただけで、赤いものがやたらと目につく。これが「カラーバス効果」で、自分自身で情報を取る訓練なのである。もちろん、この訓練の目的は「特定の色」を見つけ出すことではない。 これはつまり、脳は意識をすれば色々なものが見えてくる、逆に言うと意識をしないと何も見ない、ということを身を以て知ることだ。「意識して見る」ことを繰り返すことにより、色々と考えることが習慣化し、段々と発想が豊になってくるはずだ。
*** 数ヶ月続けていきた今、様々な場面で「メモ書き」の効果を実感する。初対面の人との会話中も話題がどんどん出てきて困らない。私も今後もこの「メモ書き」を続けていきたいと考えているので、ぜひ試してみてほしい。
MEN人|この記事を読むだけで人生が変わるかも?カラーバス効果の可能性とは wikipedia|カラーバス効果