毎日、残業続きで遅い時間に帰宅しているビジネスパーソンはたくさんいますよね。次の日も寝不足のまま出社してまた残業……。そんな生活に嫌気がさしている方も多いのではないでしょうか?

今、朝型の勤務を推奨している企業が増えていることはご存知ですか? 今回は、朝型シフトのメリットについてご紹介します。

朝型シフトとは?

朝型シフトとは、数時間生活時間を前倒しし、早朝に出勤する代わりに残業を減らす取り組みのこと。欧米のサマータイム制度と少し似ていますね。

代表的な企業として挙げられるのが伊藤忠商事。20時以降の勤務を原則禁止、22時以降の勤務を完全に禁止する代わりに午前5時~8時に深夜勤務と同額の割増賃金を支給することで朝型シフトに移行させる取り組みを行っています。

実際に、伊藤忠商事では20時以降の残業は6%、22時以降は0にまで激減しました。残業手当やタクシー代、電気代の削減にもつながったことでコスト面でもプラスになっているのだそう。

賛否両論はありますが、このように朝型シフトを推奨する企業は増えてきています。そして、働き方の流れは変わってきているのです。筆者の父も2年ほど前から早朝出勤を始め、帰宅する時間が今までより格段に早くなりました。

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残業のデメリット

日本は先進国の中で最も労働生産性が低いと言われています。その一因とも言われているのが夜間残業の多さ。なぜ、残業は仕事の効率を下げると言われているのでしょうか?

行動経済学専門の京都大学教授・依田高典さんによると、人間は記憶や認知などの処理能力、所得、時間の3つの制約条件のもとで自分の満足度を最大にするように行動するのだそう。

就業時間という制約の下で仕事を終わらせることができないと残業をして、そこで終わらせようとするために膨大なエネルギーを消費します。残業を繰り返し、エネルギーを消費し続けるうちに処理能力が落ち、残業だけでは追いつかなくなり、睡眠時間や余暇が奪われて満足度が低下してしまうのです。

夜間残業はこのような悪循環に陥りやすい一方、終了時刻の明確な早朝の勤務に仕事すると処理能力が落ちず、夜間の余暇も増えるために、満足度も高いのだそう。

終了時間が明確でないだらだら残業は生産性が低くなりがち。そのため、終了時間の見えている早朝勤務の方が集中して効率的に働きやすいでしょう。

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朝型シフトにしてみよう

朝型シフトにするために、やっておきたいことがあります。

・日中に身体を動かす
いきなり今までより早い時間に眠ろうとしても難しいですが、疲れていれば自然とぐっすり眠れるもの。朝型に慣れるためにはなるべく日中に身体を動かし、夜に良質な睡眠をとれるようにしておくことが必要です。
電車通勤の方であれば一駅手前で降りて歩いて帰ったり、仕事の合間にちょこちょこ動き回ることを意識したりと、少量の運動から始めてみましょう。

・「早寝早起き」より「早起き早寝」
無理に早く寝ることよりも、まずは早起きから始めましょう。早起きをして、朝日などの強い光を浴びると体内時計を早めることができます。体温やメラトニンなどのリズムを前倒しするため、朝型の生活に移行しやすいのです。

しかし、午後はブルーライトを含めた強い光を浴びると反対に夜型のリズムにリセットされてしまいます。午後はパソコンなどの液晶画面や照明機器は明るさを少し落として使用するのがオススメです。

・週末の寝だめは避ける
週末はついだらだらと昼間まで眠りたくなってしまいますが、たった2日間の寝だめでも体内時計はリセットされてしまいます。せっかく朝型に移行した体内時計も夜型に戻り、月曜からまた早起きが苦痛になってしまうのです。

どうしても眠い時には日中の30分程度の昼寝にとどめ、生活リズムを崩すような睡眠のとり方は極力避けるようにしましょう。

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働き方の流れは変わってきています。フレックスタイム制や早朝勤務を導入している企業に勤めている方は、これを機に残業より朝型シフトを目指してみてはいかがでしょうか。

(参考)
フレッシャーズ マイナビ 学生の窓口|社会人に聞いた、朝型人間にシフトチェンジする方法「PC・スマホを見ない」「無理やり起きて体を慣らす」
ウーマンエキサイト|無理なく習慣化! 朝型生活にシフトするコツ
キャリコネニュース|伊藤忠商事が残した朝型シフトの「成果」 夜10時以降の残業ゼロ、タクシー代も削減
毎日新聞|「朝型勤務」で会社が激変 巨大商社伊藤忠の実践
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