仕事ができて「いつも余裕のある人」になれる4つの秘訣。○○は1日5分以内に

小さなゆとりをもつ4つの秘訣00

「多くの業務に追われ、気がついたらもう夜……」という毎日を送るビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。一方で、忙しいはずなのに、なぜか余裕を感じさせる人もいますよね。

この記事では、忙しいなかでも「小さなゆとり」をもてるようになる秘訣を解説していきます。ひとつからでも取り入れていけば、「時間も心も余裕がない!」といった状況が解消され、自分本来のパフォーマンスが発揮できるようになりますよ。

【1】情報収集は1日5分以内に

調べ物をする手が止まらなくなり、「あっという間に2、3時間たってしまった……」ということはありませんか? 当てはまる人は、インターネットで情報収集する時間を1日5分以内にしてみましょう。

新たな働き方を提案する、株式会社クロスリバー代表取締役社長の越川慎司氏によると、成績が上位5%の社員は「短時間でも情報を収穫できる仕組みを確立」しているとのこと(カギカッコ内越川氏の説明は「東洋経済オンライン|成績トップ5%社員が絶対にやらない「ムダ」業務」より引用。以下同じ)。具体的には、以下のようにです。

  • 「調べたいことをメモにストックしておいて、まとめて一気に検索する」
  • 「情報収集に『〇〇をあと×日で調べる』と締め切りを設け、『検索時間は1日5分まで』と制限」

越川氏は、情報収集にムダな時間を使ってしまう理由として「作業興奮」を挙げています。

  • 人間の脳は「何か作業を始めるとモチベーションが高まり、ドーパミンの分泌によって作業興奮状態」になる
  • ⇒「作業を続けること自体が快感になり、作業時間が延び」る

というのがその仕組みだそう。もっといい情報があるのでは……と思いながら、つい検索し続けてしまうのには、このようなわけがあったのですね。

たとえば、「記憶力アップには運動が効果的らしい」と聞いたので、詳しく知りたいと思い、「運動×記憶力」というテーマで検索をしていたとします。すると、資料をいくつかピックアップしている途中で、画面の隅に表示された『勉強に向いている時間帯は?』という記事のタイトルが目に入りました。

ここで「いつか役に立ちそうな情報だから、一応見ておくか……」と、記事を読んでしまったら、脳は作業興奮状態になり、30分や1時間などあっという間にたってしまうでしょう。役立つ情報は得られたとしても、本来の目的とは違うことに時間を消費したことになってしまいますよね。

情報収集をする際は、「5分だけ検索しよう」とあらかじめ時間を区切っておき、必要な情報のみを収集する癖をつけましょう。だらだらと調べ続けてしまうことがなくなり、時間にゆとりが生まれます。

小さなゆとりをもつ4つの秘訣01

【2】机の上を整理整頓する

仕事で使う資料が見つからなくて、あちこち探し回ることはありませんか? その時間を減らすことで、「小さなゆとり」がもてますよ。

『最強の働き方』著者のムーギー・キム氏は、「『仕事のIQ』の高さ、低さが整理力に如実にあらわれる」と述べ、その理由を以下のように挙げています。

机の上が汚い人は、たいてい机の引き出しやカバンの中も汚く、パソコンのデスクトップ画面やフォルダの中も汚い。

そういう人に限って資料や領収書はなくすし、ファイルはよく行方不明になるし、資料の細かな数字が間違っているものである。

(引用元:東洋経済オンライン|整理整頓でバレる「心底、二流の人」の3大欠陥

逆に整理力の高い人は、机の上やデスクトップ画面だけでなく、「頭の中でも考え方やデータがきちんと整理されている」とのこと。仕事環境をきちんと整理しておくことが、仕事効率の向上につながるというわけです。おのずと余裕も生まれてくるはず。

そうはいっても、仕事関係の資料はどんどん増えてしまうもの。あまりに多すぎて、整理はしたけどどこにしまったかわからない……ということにもなりがちですよね。どのようにすれば上手に整理整頓できるのでしょうか?

ジャーナリストの佐々木俊尚氏は、「あらゆる資料をデジタルデータに変換して、クラウド化」することを提案しています。佐々木氏自身も、名刺や紙の資料などは「すぐにスキャンしてデジタルデータにしてクラウドに保管」し、元の紙は捨てているとか。

これにより、「机の上がすっきり片付くばかりでなく、資料をあちこち探すのに費やす『無駄な時間や手間』を省くことができる」そうです。(カギカッコ内佐々木氏の説明は「東洋経済オンライン|「あの資料がない!」よく困る人、即解消の4大秘訣」より引用)

社外の人と頻繁に会う仕事をしている方は、名刺交換の機会も多いのではないでしょうか。もし、名刺の整理や探す作業が面倒だなと感じるのであれば、佐々木氏のように名刺をすぐにスキャンしてデータ化することをおすすめします。

佐々木氏によると、「日付」「社名」「イベント名」などをつけて保存するとよいそう。「昨年末の△△イベントで会った〇〇さん」「△△会社の〇〇さん」などの記憶から名刺をすぐに探し出せるからです。

自分は探し物をしている時間が多いかもしれない……と思う人は、日々にゆとりを生むために、まずは机の上にたくさん置かれた紙類の整理から始めてみましょう。

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【3】“重要な20%” 以外は手を抜く

「どんな仕事でも全力で取り組まなければ!」と精一杯頑張ったのに、結果として、期限内に仕事が終わらず、すべてが中途半端になってしまった……ということはありませんか。意外かもしれませんが、仕事で成果を挙げるには、適度に手を抜いてもいいのです。

日本ファシリテーション協会フェローの堀公俊氏は、「要領よく仕事をするのに最も大切なのは、重要なものに力を注ぎ、重要でないものは手を抜くこと」だと指摘しています。(カギカッコ内堀氏の解説は「NIKKEI STYLE|何事も重要な20%を優先し考えよ 仕事効率化の法則」より引用。以下同じ)

ではどの程度、手を抜けばよいのでしょう? 堀氏が活用すべきだと説くのが、「結果の80%が重要な20%によって生み出されている」という「パレートの法則」

  • 「重要な20%から全体の80%が生み出されているとしたら、そこに資源を集中するのが効率的」なので……
  • 「残りの20%は切り捨てるか、他の人に任せるのが賢明」である

というのが堀氏の主張です。実際、堀氏自身は以下のようにして、パレートの法則を活用しているそう。

たとえば私は、講演や研修の仕事は、上位20%のクライアントから順にスケジュールを振り当てるようにしています。大して重要でない依頼にピンポイントで予定を押さえられると、身動きが取れなくなってしまうからです。

(引用元:同上)

たとえば、「契約がとれそうなクライアントへの提案用資料作成」と「社内会議用の資料作成」であれば、重要な20%はどちらだと思いますか? 予算達成が目標だった場合などは、前者に注力すべきでしょう。状況にもよりますが、社内会議資料の作成は、誰か別の人に任せてもいいかもしれません。

ビジネスパーソンにとって、1日の仕事時間には限りがあるはず。どの業務を最優先にすべきかを明確にして、仕事に濃淡をつければ、ゆとりをつくることが可能になります。

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【4】1分間だけ瞑想をする

1日のうちのほんの数分間で瞑想に取り組むことも、「小さなゆとり」を感じるためには有効です。

科学的なアプローチに基づいたマインドフルネスプログラムを開発する株式会社MELONは、「心の余裕」ができる習慣として、朝の瞑想を提案しています。

朝瞑想をして自分の心に意識を向けておくと、その後の時間も自分の心の動きに気づきやすくなります。自分の感情や感覚、状況を俯瞰しやすくなるんですね。

(引用元:MELON|『朝の瞑想』にはどんな効果がある?忙しい朝にできる瞑想のやり方4選

その結果、緊張しているから深呼吸をしようといった具合に、「落ち着いた対応ができるようになる」のだそうです。

とはいえ、忙しい時間帯である朝にゆっくり瞑想をしていられない人も多いのでは? そこでMELONでは、時間がなくてもできる簡単な瞑想をすすめています。

  • 目が覚めたら布団の中で思い切り顔をくしゃくしゃにして伸びをしてみる
  • 寝ながら足首を回してみる
  • 胸やお腹に手を当てて、呼吸を感じてみる
その時に、体のどの部分がどんな風に動いているのかを繊細に感じてみます。

(引用元:同上)

また同社のChief Mindfulness Officer吉田昌生氏は、毎日忙しくまとまった時間がとりにくい人でも実践可能な「1分瞑想」を提案しています。自宅だけでなく、電車のなかや会社でもできるそう。手軽に試せるのはいいですね。やり方は以下の通りです。

  1. あぐらなどラクな姿勢をとり、背すじを伸ばす。椅子の場合は浅く腰かけ、背すじを伸ばす
  2. 鼻から息を吸い、倍の時間をかけて鼻からゆっくりと吐く(考え事が頭に浮かんだときは、再び呼吸へ意識を戻す!)
  3. 3~4回呼吸を繰り返すと、ちょうど1分!

(引用元:LEE|【話題の「1分瞑想」のやり方簡単3ステップ】ヨガ、瞑想講師・吉田昌生さんが伝授

リラックスを目的とするならば、夜にベッドのなかで1分間瞑想をしてもよいそうです。「瞑想中に寝落ちしてしまっても問題なし」とのこと。

いつも忙しく、脳がフル回転している人や、仕事やプライベートでストレスを感じている人など、心にゆとりのない生活を送っている人は、ぜひ毎日の習慣にしてみてください。たった1分で、心に余裕が生まれますよ。

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仕事で成果を出すために、「小さなゆとり」をつくることは大切です。この記事を参考にして、あなたに合った方法を試してみてくださいね。

(参考)
東洋経済オンライン|成績トップ5%社員が絶対にやらない「ムダ」業務
東洋経済オンライン|整理整頓でバレる「心底、二流の人」の3大欠陥
東洋経済オンライン|「あの資料がない!」よく困る人、即解消の4大秘訣
NIKKEI STYLE|何事も重要な20%を優先し考えよ 仕事効率化の法則
STUDY HACKER|究極の自己実現ツール「宝地図」。繰り返し見るだけで“夢”が叶う、その根拠とは
MELON|『朝の瞑想』にはどんな効果がある?忙しい朝にできる瞑想のやり方4選
LEE|【話題の「1分瞑想」のやり方簡単3ステップ】ヨガ、瞑想講師・吉田昌生さんが伝授

【ライタープロフィール】
西ひとみ
大学では教員養成課程に在籍。大学院では英語教育を専門に学んだ。小学校教員免許、中学・高校教員免許(英語)を取得済。高校教師、小中学生向け塾講師としての指導経験がある。よりよいコミュニケーション法や最新脳科学への関心が高く、日々情報収集に努めている。

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