散らかり放題になってない? 生産性とモチベーションを上げるための “居心地の良い” 部屋づくり。

毎日過ごす自分の部屋にあなたは満足していますか?

部屋はこころとあたまを映す鏡。“散らかった部屋では気が散漫になり、片付けた後は頭もスッキリした”という体験した人も多いのでは。これは気のせいではなく環境は勉強や仕事のモチベーションに直結します。リラックスもできず、やる気も起きない部屋で日々過ごしているなら……今日からさっそく改善しましょう!

居心地の悪さはどこからくる?

それはズバリ「ものが無秩序に散在している」ことと「部屋の要素のバランスの悪さ」が原因です。目から入る多すぎる情報は無意識に頭を占領し、「なんとなく落ち着かない」精神状態を作り出してしまうのです。自分の部屋を思い出してみてください。

・小型家具が複数置いてある ・見せる収納が多い(オープンシェルフなど) ・色に統一感がない ・片付けるつもりだが忙しいのでとりあえずその辺に置いてしまう ・1箇所で色々なことをする(勉強、食事、団欒など) ・同じアイテムをいくつも持っている ・不安で書類が捨てられない ・物の収納場所(定位置)が決まっていない ・買いだめする癖がある ・収納スペースは物がいっぱいで取り出しにくい ・(片付けだけに限らず)自分は完璧主義者だ

いかがですか? 複数当てはまる人のお部屋は要注意です。

居心地の悪い部屋の3つのデメリット

次に整理されていない部屋で過ごすデメリットを見ていきましょう。

1. 時間と物とお金のムダ 散らかっている部屋では必要なものを探すのに時間がかかってしまいます。また、結局見つからないと新たに購入することになりお金のムダに。その後探し物が見つかって同じものがふたつ、という話を聞いたことがありませんか?

2. 生産性が低くなる ごちゃごちゃ多くものが共存する様やまとまりのない色の氾濫による刺激は脳のストレスとなって集中力を妨げます。そのことで勉強や家事の生産性が下がり、イライラの元にも。秩序のない部屋のメンタルへの影響は侮れません。

3. 人間関係の妨げに 部屋が汚いと人を招けないですし、気持ちがすっきりせず、そのイライラが原因で家族や友人に当たってしまうこともあるでしょう。人とのコミュニケーションにも思わぬところで悪影響が及んでいるかもしれません。

居心地がいい部屋とは

居心地のいい部屋とは、用途に合うように整えられた空間と考えます。メガネチェーン店「JINS」などを運営する企業、株式会社ジンズが“世界一集中できるワークスペース”として昨年12月、飯田橋にオープンした「Think Lab」は興味深い例です。

集中には適度な緊張感と十分にくつろげるリラックス感が必要で、その最も参考になる空間が神社仏閣なのだそう。予防医学研究者・石川善樹氏監修のもと実現した空間は科学的根拠もあり、とても参考になります。

【光】空間に明暗を作り出すことで緊張感とリラックス感を操り、脳を深い集中に入りやすくします

【グリーン】空間満足度を上げるために最適な緑視力(視野内の緑の比率)は10~15%だそう。スペースに適度な植物を置くことでストレスが軽減され生産性がアップします

【チェア】作業内容によって椅子のタイプを選びます。これは視線の角度をコントロールするため。クリエイティブな作業にはリクライニングタイプ(視線は上向き)、論理的思考が必要な時は背筋をまっすぐに保てるチェア(視線は下向き)が最適です

【音】うっすら流れる自然音(森・川・波など)は集中とリラックスに効果大。他の雑音をかき消し脳の集中力を1.5倍に高めてくれることが実証されています。

自分の部屋にも生かしてみたいポイントが満載ですね。

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居心地のいい部屋にするために

自分の部屋を居心地のいい場所に変えるためには片付けが必須ですが、まず次の点を確認してください。

「片付ける目標を決めること」

漠然と作業を始めるとうまく整理整頓できません。「そこで何をするのか」「どういう場所にしたいのか」を考えてください。“勉強に集中できる空間”、“趣味を楽しむ部屋”、“リラックスする場所“など。自分の観点を明確にすることで作業効率が格段に上がります

【片付けのコツ】

いよいよ片付けです。コツを得ながら要領よく進めましょう。

1. 小さな場所から始める 時間がない人も完璧主義の人も、あまり時間がかからない小さなスペースの片付けの積み重ねで達成感を得て、苦手意識を払拭しましょう

2. 捨てる 処分するものを決めます。捨てることが一番時間を費やす作業かもしれません。以下のポイントを実践してみましょう。

*「必要」「不要」「保留」のボックスを作る *「使えるけど使わないかも」は捨てる *  悩むのは5秒まで *「保留」BOXは3ヶ月後に見直す * “未来型の片付け脳”を持つ (これは整理収納アドバイザー・中山真由美さんの定義。マニュアル通りではなく、自分の基準で、理想の暮らしをイメージしながら捨てるものを決めることが大事です)

3. 「まとめる収納」「隠す収納」 「必要」とされたものを用途ごとに収納しますが、大切なのは取り出しやすさ。ポイントはまとめることと隠すことです。「〇〇セット」を作るのがおすすめです。一緒に使う物を箱やトレーなどにまとめるのです

例えば「文房具セット」(よく使うペン、テープ、ハサミなど)や「勉強セット」(筆記用具、辞書、資料など)。それらを見えないように箱に入れて棚などに収納します。必要な時にすぐ取り出せて便利ですし、部屋をスッキリ見せるにはとにかくものを隠すことが効果大です。収納家具もオープンシェルフより扉がついているものがおすすめです

4. 収納場所(定位置)を決める リモコンやハサミなど使った後すぐ定位置に戻す癖をつけましょう。本や雑誌など紙モノはついつい積み上がりがち。その都度は無理でも、保管場所を決めて1週間に1回まとめて整理するなど自分のルールを決めるのもいいでしょう

もうひと工夫でさらに居心地よく

◇照明 部屋にひとつではなく複数を使い分けましょう。勉強するときは明るい昼光色のシーリングライト、くつろぐときは電球色のフロアランプで薄暗く。光の使い分けで同じ空間が大きく変化します。

◇色 人が一番リラックスすると言われるベージュをベースに、好きな色をアクセントとして加えるといいでしょう。使う色は3色までにおさえてください。

その他にも、定期的に人を家に呼ぶようにして、片付けなければならない状況を作るのもいいですね。

*** 落ち着く空間には個人差もあるかと思います。ご紹介したポイントを押さえつつ、自分のバランスを発見してモチベーションが上がるお部屋を作りましょう。

(参考) クロワッサンONLINE|【片付け下手でもできる】後悔しない「捨てる」レッスン eo健康|部屋もココロもスッキリする 超片付け術 Think Lab 日経BP社|リラックス、睡眠、そして集中のために自然音を聞く CHANTO|【隠す収納】整理収納アドバイザーの村上直子 Panasonic|居心地を左右する!?色から考える空間づくり

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