経済的に余裕の出てきたビジネスパーソンや、時間に余裕のある大学生の中には「新しい趣味を始めたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

どうせ多少の時間やお金を割いて始めるのなら、スキルアップにもつながるようなものがいいと思いませんか? そんな方にオススメの趣味が「楽器演奏」です。

楽器演奏と人間の繋がり

楽器を全く演奏したことがないという方はほとんどいないでしょう。女性であれば、幼少期にピアノなどの楽器を習っていた方は多いと思いますし、日本の学校に通っていれば小中学校で鍵盤ハーモニカやリコーダーを習いますよね。

ただでさえ身近な存在である「楽器演奏」ですが、人類最古の楽器は地面を踏み鳴らしたり、身体を手で叩いたりといった人間の衝動的な動きから派生した打楽器、すなわちリズムを刻む類の楽器だろうと言われています。人類は、文明が発達する前から楽器を演奏していたのです。

また、人間は母親の胎内にいるときから母親の心拍に合わせて動いたり、歌ったりするのだそう。リズムを持つ音楽に人間の脳がいかに本質的に同調するか分かりますよね。楽器演奏と人間には古来から密接な繋がりがあるのです。

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楽器演奏のもたらすメリット

楽器演奏をすると、全身運動をした時のように脳の全体が活動し、多くの情報を同時に処理します。

また、右脳と左脳をつなぐ脳漿(のうしょう)が鍛えられ、右脳、左脳の役割をスムーズにこなすことができるようになるともいわれています。このメカニズムによって、脳にさまざまな良い影響をもたらすことになるのです。

では、楽器演奏によって具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。

・IQや言語能力の向上
楽器演奏を練習すると、スピーチや言語、記憶やIQまで向上すると言われており、それだけで脳が発達するのです。実際に、楽器の練習を積んだ人は読み上げられた単語を暗記するなどの聴覚記憶や聴覚注意力が優れているそう。チューリッヒ大学の心理学者Lutz Jancke氏によると、IQを7ポイントも増加させる効果もあるのだといいます。

また、楽器演奏において重要な「リズムをとる」能力は、音声情報を解析し、判断する能力を向上させます。よって、外国語習得能力にも効果があると言われているのです。

・灰白質の保持
ハーバード大学の神経学者Gottfried Schlaug氏によると、音楽家の脳には記憶力や運動能力を司る灰白質が人より多く保持されているのだそう。音楽家でなくとも、週に数時間の練習を4、5カ月続けただけで記憶力にめざましい向上があるということも分かっています。

また、南フロリダ大学のJennifer Bugos氏の研究によると、ピアノの個人レッスンを受けた60~85歳の高齢者が半年後、記憶能力、言葉の流暢さ、情報処理能力、計画力が明らかに向上したのだそう。

・ストレス解消
楽器演奏は、脳の活性化だけでなく幸福感の増幅、ストレスの解消にもつながります。最近では自閉症、ADHD、パーキンソン病の患者の治療として楽器を演奏させている医者もいるのだそう。スキルアップもしながら勉強や仕事で溜まったストレスを癒すことまでできるのです。

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おすすめの楽器

新しく楽器を始めたいという方には、独学で始めるのならギターやウクレレがおすすめです。

筆者の周りでは、ドラムを始めた人がいます。電子ドラムであれば自宅でも練習ができますし、打楽器なので他の楽器よりもストレスが発散しやすいかもしれませんね。

高価な楽器を買うのは少しためらいがあるという方にはリコーダーはいかがでしょうか。子どもの吹く楽器というイメージが強いかもしれませんが、バロック時代には花形だったれっきとした管楽器です。音が小さいため自宅でも手軽に練習できますし、大人向けの音楽教室で習うことも可能です。

自分に合った楽器を探してみてくださいね。

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スキルアップにもストレス解消にもつながる楽器演奏。もともと習っていた楽器がある方は、これを機にもう一度始めてみてはいかがでしょうか。かくいう筆者にも自宅でホコリを被っているピアノとトロンボーンがあるので、ホコリを払ってもう一度練習しようと思います。

(参考)
PICK THE BRAIN|The Surprising Thing You Should Learn to Raise Your IQ, Improve Memory and Language Fluency
IRORIO|【知ってた】音楽と脳の関係→楽器の演奏は脳に良い刺激を与えるなどのメリットがいっぱい
STUDY HACKER|楽器で脳トレ! 演奏が脳にもたらす良い影響とは
Wikipedia|楽器