夜の過ごし方でバレる「二流止まり」の人。なぜ二次会に行きたがる人は出世できないのか?

ビジネスパーソンであれば、誰もが一流を目指して頑張っていることでしょう。しかし、目指すべき場所になかなか到達できずに「このまま二流で終わってしまうのか……」と諦めてしまいそうになることもあるはずです。そんなときは、自身の『夜の過ごし方』を振り返ってみませんか?

そこには一流と二流を分けている原因がひそんでいます。そのことに気づかずに「二流の人が陥りがちな夜」を過ごしているのなら、今すぐにその習慣を正すべきでしょう。

貴重な夜時間に、ただダラダラとスマートフォンやテレビを観て時間を浪費するのはよくないーー。そんなことは誰もがわかっていますよね。今回はそれ以外で「二流止まりの人が過ごしがちな夜」についてお伝えします。

二流の夜の過ごし方1:無理やり予定を詰め込む

周りを見渡してみると、一流の人ほど自分の時間をうまくコントロールしていると思いませんか? 有能だと評価される人は、仕事もプライベートも休暇もすべてをバランスよく過ごす工夫をしているものです。

一方で二流の人間は、日中は仕事で自分の時間が「奪われている」と感じています。そのため、夜少しでも時間が空くとじっとしていられず、「もったいない」と焦燥感に駆られてしまうのです。

予定を詰め込む、本当は休みたいのに誘われたら飲みに行く、無意味な付き合いだとわかっていても断る勇気がない……このように「夜」に「家」で「ゆったりと過ごす」ことに罪悪感を覚えているようでは、一流への道のりはまだまだ遠いと言えるでしょう。

経営コンサルタントの小宮一慶氏は「一流と呼ばれる人は二次会に行かない」と述べます。仕事の都合で夜の会食に参加したとしても、ダラダラと二次会にまで付き合う必要はないのです。次の日に疲れを持ち越さないために何を優先するべきか、その判断力がなければ周囲に流されてしまい、自分の時間すらもコントロールできなくなってしまうというわけです。

だからと言って、家でただぼんやりと過ごせばいいというわけではありません。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏によると、肉体的な疲れも精神的な疲れも、すべての疲労の原因は「脳の疲れ」であるとのこと。そこで、脳を休ませて頭をリセットさせるためにも単純作業をすることをおすすめします。溜まった郵便物を整理したり、部屋を軽く片づけたりと、無心になって手を動かすことで頭がスッキリしてくるでしょう。

脳の休め方にはテクニックが必要です。しかしそれは決して難しいものではありません。空いているスケジュールを無理に埋めることや、ただダラダラと過ごすのではなく、脳にとって効果的な休み方があることを一流の人は知っているのです。

二流の夜の過ごし方2:一日の出来事を振り返って反省しない

ほとんどの人は一日の終わりに、「今日はこんなことがあったなぁ」とぼんやりと思い返します。楽しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、大きな出来事から小さな出来事まで振り返るでしょう。その中で、たとえば仕事でミスをしたり上司から叱責されたりした苦い記憶は、できれば「なかったこと」にしてしまいたいですよね。

しかし、ここで本当にその出来事から目をそらして忘れてしまうような人は、永遠に二流止まりであると断言します。

日本を代表する成功者であり、誰もが認める“一流の男松下幸之助氏は、一日の終わりには必ずその日の反省をしたといいます。反省をすることで次に何をするべきか、何をしてはいけないのかがきちんとわかります。一方で反省をしない人は、何度でも同じ間違いを繰り返すでしょう。それが二流の人の成長を止めていることにつながるのです。

ただし松下氏は、良くないことや失敗ばかりを思い起こしていたわけではありません。良かったことも思い出して、改めて次に生かす方法や対応を考えていたといいます。つまり、すべての出来事において振り返ることもせず、反省することもなければ、それは「生きた体験」として人生の糧にはならないのです。

ここではひとつの方法として、以前StudyHackerのコラムでおすすめした『KPT法』(StudyHacker|正しい“反省”が成長を加速させる!『KPT法』という反省の技術)をご紹介します。

Kは「Keep(このまま維持)」、Pは「Problem(問題点)」、Tは「Try(これからやっていきたいこと)」を意味します。まず一枚の紙を3分割して、それぞれK・P・Tの3つの項目を書き出します。たとえば、今日の営業での反省点を書き出すとしましょう。

K:新製品についてこれまでの製品との比較表やオリジナルの図を用いるなど、先方にとってわかりやすい説明を心がけた。

P:自分が伝えなければならないことばかりに集中してしまい、先方の疑問点を汲み取って解決する余裕がなかった。

T:「このような質問が出るかもしれない」という想定を常にしておき、答えられるようにしておきたい。また、説明をもっとコンパクトにして時間や気持ちに余裕をもつようにしていきたい。

このように具体的に紙に書き出すことで、思考が整理されて反省点を改善につなげやすくなります。失敗や辛い経験は一刻も早く忘れたいものですが、一流の人間ほどその現実に向き合い、その経験を無駄にしない努力をしていると言えるでしょう。

二流の夜の過ごし方3:本は読む。ただし仕事関係の本ばかり

ここでは、せっかく読書をしていても結局二流止まりの人についてお話します。自分のためだけに使える貴重な夜時間、あなたはどんな本を読みますか?

「せっかく時間をかけて読むのだから、仕事に結びつく内容の本がいい」 「自分にとって有益な情報が書かれてある本しか読まない」 「興味のないジャンルの本は読んでも意味がない」 もしこのような基準で読む本を選んでいるのなら、残念ながら一流にはなれないでしょう。

ベストセラー『最強の働き方』(東洋経済新聞社)『一流の育て方』(ダイヤモンド社)の著者であるムーギー・キム氏は、「一流のビジネスリーダーとそこらへんの二流エリートの差は、年収や資産の差より読書量の差の方が大きいのではないか」と述べます。しかもその読書傾向にはある特徴があるのだとか。

まず、肩肘を張らずに自分の気持ちに正直に好きなものを読んでいること。自分を立派に見せようとして難解な本を読んだり、手っ取り早く成功を手に入れる手段を知りたいと自己啓発本ばかりを読んだりするのは二流の証です。

一流の人ほど「楽しく活字に親しむ習慣を持っている」と述べるキム氏によると、多くの優秀な人は堅い内容の書籍だけではなく、漫画雑誌や週刊誌などの娯楽寄りのものも楽しんでいると言います。

また、読むジャンルの「守備範囲の広さ」も一流と二流には大きな隔たりがあるそう。「仕事で必要だから」と限られたジャンルの本だけを読んだり、自分が知っていることを確かめるためだけに読書をしたりするようでは、まだまだ二流から抜け出すことはできないでしょう。専門外のジャンルにも積極的に興味をもち、読書によって視野を広げて教養を深めることで一流に近づくことができるのです。

二流の夜の過ごし方4:目が冴えているのにベッドに入る

睡眠時間の長さを重視するあまり、眠くなくてもとりあえずベッドに入っていませんか? 翌日の仕事のためにも、睡眠時間はたっぷり確保しておきたいもの。だからできるだけ早い時間からベッドに入り、眠りにつく準備をするという人も多いのではないでしょうか。

しかし、何か心配事があったり目が冴えてしまったりしてなかなか寝つけない場合もありますよね。この「眠れない、どうしよう……」という焦りやストレスは不眠にもつながり、翌日の仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼします。

例えば、一般的に「睡眠は8時間必要」とよく聞きますが、必ずしもそうではないとのこと。医師である裵英洙(はい・えいしゅ)氏の著書『一流の睡眠』(ダイヤモンド社)によると、人によってベストな睡眠時間は異なるため、それぞれに合った睡眠方法で快適な眠りを手に入れることが重要なのです。

思い込みに縛られるあまり、まだ眠れないのにとりあえずベッドに入り、プレッシャーと不安によって入眠を遠ざけてしまうことは、自ら一流への道を閉ざしているようなもの。一流の人は、自分が最もリラックスできる方法をちゃんと知っています。

たとえば、心配事があるものの今すぐに解決できないという場合、自分の頭の中にあることを紙に書き出す。心を刺激するようなSNSを遠ざけるためにスマートフォンの電源をオフにする。また、たとえ短時間でも本を開いて読む。受験アドバイザーで精神科医の和田秀樹氏によると、寝る前に10分でもリラックスして読書をすると「1日を安心して終われる」という精神的な効果が生まれるとのこと。

「眠れない」と感じたら、すぐに「リラックスするにはどうしたらいいか」と頭を切り替えて実行に移すことで、自分の生活習慣や時間をコントロールできるようになるのです。周りの環境や不測の事態に影響されやすい人にとって、比較的自分の思い通りに行動できる「夜時間」こそが、一流になるための基礎づくりのチャンスだと言えるでしょう。

*** 一流と二流を分けるものは決して大げさなものではなく、むしろ日常の中で少しだけ心がけるものなのかもしれません。ここでご紹介した「二流の夜の過ごし方」は、少し意識すれば改善できることばかりです。ぜひ試してみてください。

(参考) 東洋経済ONLINE|事実! 一流と二流は「休み方」に大差がある SankeiBiz|だから一流は「2次会に行かない」有能な経営者やビジネスマンに共通する時間の使い方 StudyHacker|脳の疲れが“夜のダラダラ”を生む。有意義な夜を過ごしたい人にしてほしい3つのこと。 東洋経済ONLINE|松下幸之助の至言「反省する人は成功する」 StudyHacker|正しい“反省”が成長を加速させる!『KPT法』という反省の技術 東洋経済ONLINE|読む本でバレる「一生、成長しない人」の3欠点 DIAMOND online|「睡眠」の見える化でわかる一流と二流の差 ELLE online|不安で眠れない夜に試して欲しい11の方法 StudyHacker|一流は“平日の夜”を大切にする。仕事が捗る「夜の習慣」

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