楽観主義者のほうが長生きできる!? プラス思考を生みつづける2つの大切な習慣

「明日もまた仕事でミスをするかもしれない」 「就活なんてうまくいくはずがない」 「友達から嫌われているかもしれない」

こんなふうに日常的に不安を抱えて生活している方は少なくないと思います。楽観的に生きている人を見て「のんきで羨ましい」と感じてしまう方のために、今回は「楽観的に生きること」をご提案したいと思います。

楽観的であることのメリット

悲観的な考え方をしている人は、楽観的な人に対して「どうしてそんなにのんきでいられるのだろう」と呆れてしまうこともあるでしょう。楽観的に生きていると、失敗やミスが増えそうだったり、想定よりも悪いことが起きたときのダメージが大きそうだったりと、デメリットが多くなりそうに思ってしまいますよね。

しかし、楽観的であることにはメリットが多数あります。例えば、細かいことを気にしないため、周りから寛大な人だという好印象を持たれやすかったり、焦らずに構えているため頼りにされたりすることが多いです。また、くよくよと悩むことや他人と比較して落ち込むこともないため、幸福な生活を送りやすくなります。楽観的でいると、周りにも自分にも良い影響を与えることができるのです。

楽観主義がポジティブな影響をもたらすことを裏づける研究結果もあります。2001年、ケンタッキー大学のデボラ・ダナーらが発表した研究結果によると、平均22歳の180人の修道女の書いた自叙伝を検証して悲観的・楽観的を点数化し、60年後に同じ修道女に再接触した結果、楽観的な自叙伝を書いた修道女の方が長生きしていたのです。その時点では180人中76人が死亡していましたが、若いころに明るい内容の自叙伝を書いた修道女は暗い内容を書いていた修道女よりも10年長寿でした。

修道女として同じ環境で生きていたにもかかわらず、単なる「考え方」が健康状態を左右することもあるということですね。このように、楽観的に生きることがもたらす具体的なメリットはたくさんあるのです。

悲観的になってしまうのはなぜ

遺伝子には「楽観型」と「悲観型」があり、遺伝的に楽観的・悲観的とすでに分類されていると言われていました。では、遺伝で全てが決まってしまうのでしょうか?

実はそうではなかったのです。かつて俳優として活躍していたマイケル・J・フォックスはパーキンソン病となり、引退を余儀なくされました。しかし、彼は自らを「楽観的なんだ」と思うことで見事に俳優活動を再開し、完全復帰を果たしたのです。そんな彼の遺伝子はなんと「悲観型」。調査の結果、悲観型とは外界の影響を受けやすい型であり、前向きな環境を経験すれば感情をコントロールでき、楽観脳を強めることができることがわかりました。

「自分は昔から悲観的だから変えられない」と思っている方も、今からでも楽観的になるのは十分に可能なのです。

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楽観主義者になる方法

では、どうすれば楽観的な考え方ができるようになるでしょうか? 楽観主義者になるための習慣をご紹介します。

・楽観的な説明スタイルをもつ 挫折を繰り返してもへこたれない人の特徴として「苦難にあったときの説明が前向き」というものが挙げられます。

みなさんは、仕事でミスをしたときどのように感じますか? 「次もまた失敗するかもしれない。上司に叱られるし、同僚から嫌われてしまう」といったことを考えてしまうのは悲観的な人の特徴です。楽観的な人は「今回ミスをしてしまった原因は〇〇だから次回からよく気をつけよう。〇〇を直せば仕事の効率ももっと上がるはずだ」といった説明スタイルをもつことができます。

生命保険会社メットライフ社にて行われた調査によると、上記のような説明スタイルのテストを行い、楽観的説明スタイルをもつ社員だけで構成された特別チームを組織したところ、そのチームの営業成績は他のチームよりはるかに上回っていたのだそう。楽観的な説明スタイルを持つと、仕事の成績も変わってくるのです。

マイナスな思考が生まれてきたときには、「そこまで悪い状態か?」「そうではない」と自問する訓練を繰り返し、楽観的な説明スタイルを身につけましょう。

・今日あったいいことを3つ書き出す 寝る前の5分を使って、「今日あったいいこと」を3つ書き出す習慣を作ってみてください。ベッドサイドにメモパッドを置いておくか、スマホのメモ帳に記録しておいてもいいですね。

「お年寄りに席を譲ったら笑顔でお礼を言ってもらえた」「近所の野良猫が懐いた」「同僚に髪型を褒められた」など、些細なことでも毎日必ず3つ書き出してみましょう。日常のポジティブな面に注目することを習慣づけることによって、幸福を感じやすくなり、ネガティブなことを意識しにくくなります。実際にこの日記を行った人達を1カ月、3カ月、6カ月と追跡調査した結果、幸福度が高く、落ち込む回数も少なかったのだそう。

簡単にできて習慣にもしやすいので、今日からでも始めてみてはいかがでしょうか。

*** 筆者は悲観的な思考を予防線のように用いてしまう癖がありましたが、楽観的な思考が健康状態にも影響すると知って考え方を改めました。楽観的説明スタイルといいこと日記、みなさんも始めてみませんか?

(参考) 東洋経済オンライン|「楽観的」というだけで、10年も寿命が伸びる DIAMOND online|楽観的な人、悲観的な人がいるのはナゼ 脳科学が解き明かす人格形成の秘密 東洋経済オンライン|悲観的な脳でも、楽観的な脳に変えられる STUDY HACKER|幸福感が生産性をあげる! 松井、イチローも実践した「コントロールできないことは無視」という考え方。 STUDY HACKER|幸せ “だから” 成功する!? ハーバード発、『いいこと日記』で成功をつかむ

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