プレゼンはとにかく練習がたいせつ。もはや伝説的なプレゼンテーションの名手、スティーブ・ジョブズはとんでもなく細かくリハーサルを行うことで有名でした。
では、どのように練習をすればいいのでしょうか。原稿を覚えて話すだけ? それとも単に場数をこなすだけ? それだけでも確かに効果はあるでしょうが、もっと確かに実力をつける方法があるのです。
今回は、あなたのプレゼンを質をあげ、一目置かれる人になるための3つのステップをご紹介します。
1.第三者のフィードバックをもらう
プレゼンの際に気をつけたいのは、ひとりよがりにならないこと。自分で作ったスピーチや文章は、自分そのものです。自分では気づかない小さなミスや、ちょっとした違和感を他人に見つけてもらいましょう。特に、努力家の人ほど注意が必要。苦労を重ねて、何度も何度もアウトプットを繰り返すうちに「これが完璧」と思い込んでしまちがちだからです。
それでは、プレゼンの練習を聞いてもらう場合を例にとって、具体的な方法をご紹介します。
まず、チェックしてくれる相手に原稿は渡さずに、先入観のない状態で見てもらいます。見てもらうのは必ず二回。一度目は内容が理解できるかを判断してもらいます。スピーチやプレゼンは初めての人に理解してもらうもの。内容が伝わるか、どこがわかりにくいかを確認してもらいます。二度目は声の大きさは十分か、原稿を見すぎていないかなど表現面の確認です。一度目にこれをやってしまうと、内容を理解するのがおろそかになってしまいますから、必ずこの順番は守ってください。これを3セットほど繰り返すと、スピーチ力は見違えるほどあがります。
2.記録を必ず残す
筆者は塾講師としてアルバイトをしていた経験があります。英作文の指導をしていた時、ある生徒はルーズリーフに解答を書いていました。彼は丸つけをした後、それを捨ててしまったのです。これではアウトプットの効果は半減してしまうのです。自分の書いたもの、話したものは必ず目に見える形で残しておいてください。スピーチの練習などは、スマートフォンで録音したり動画に取っておくといいでしょう。
また見直しの際にも気をつけることが一つあります。それは「比較する」ということです。1度目と2度目では何が違うのか。何が改善し、何が変わっていないのか。何度も比較しているうちに、自分のしやすいミスや悪い癖が見つかってきます。そこを改善することで、質はどんどんあがっていきます。
3.終わった後はかならずインプットの時間を設けよう
この2ステップを終えるとかなり反省点が出てくるはずです。反省の際には、必ず「インプット」を行ってください。自分の知識で足りない部分はなかったか。もっとわかりやすい表現はないか。
誰かに意見を求めてもいいですし、インターネットから情報を収集しても構いません。例えば「気を付けていても気付くと早口になってしまう」とします。ゆっくり話そうと頭ではわかっていても、どうしても緊張すると早口になってしまう。こうなると「外部から」何か取り入れないと、変わるのは難しいでしょう。例えば、インターネットで「早口を治すには」とか「早口 原因」などと調べるとたくさんの情報が出てきます。このような情報を見ながら、いろいろ試し、自分に合った方法を見つけてください。
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上手に話すことで頭がいっぱいになってしまうと、ゴールばかりが目に行きがちです。でも、プレゼンが終わればそれで終わりではありません。終わった後にこそ、成長のチャンスはあるのです。謙虚に自分のプレゼンを見つめ直してステップアップを目指しましょう。
ここでは大きなプレゼンを想定しましたが、実は上司や家族へのちいさな提案もすべてプレゼンとおなじようなもの。伝える力を身につければものごとがスムーズに有利に(?)すすむかもしれませんね。