なんだかやる気が出ない、モチベーションが上がらないという日はありませんか?

このような無気力な状態から抜け出すためには自分のレベルにあった競争相手を見つけることが鍵になるかもしれません。

自分の周りにいる能力や意識の高い人に刺激を受けて、自分も頑張ろうという気持ちになったことがある人は多いのではないでしょうか? これを“ピア効果”といいます。

ピア効果とは

ピア効果(ピアこうか)とは意識や能力の高い集団の中に身を置くことで、切磋琢磨しお互いを高め合う効果のこと。 教育関係において用いられることが多い。 難関大学を目指す進学校のように、高い意識や能力を持った人間が集まりお互いを刺激・感化させることは、集団全体のレベルアップに加え個々の成長に相乗効果をもたらす。
ピア (peer) とは仲間、同級生、同僚、地位・能力などが同等の者という意味を持つ単語。

(引用元:Wikipedia|ピア効果

1人で何かをやろうとするよりも、競い合いや切磋琢磨する仲間がいた方がモチベーションも上がるし、やる気も持続しやすいのです。さらに、互いに励まし合うことができるために挫折しにくくなります。効果のある勉強法として、勉強会などがあるのは、ピア効果を利用したものなのでしょう。

では、ピア効果とは具体的にどのような環境で発揮されるものなのでしょうか?

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ピア効果の例:労働経済学

労働経済学の大きなテーマとして「どうしたら労働者の生産性をあげられるか」がありますが、現在では一般的に、個人作業よりもチーム作業の方が生産性が上がる傾向にある、と言われています。つまり、労働者個人に対して報酬を出すよりも、労働者にチームを組ませ、そのチームに報酬を出す方が労働者のやる気を引き出し、生産性を高めるとされているのです。

高度な技術や専門的な知識が必要なブルーカラー労働者の場合、チームで生産を行うことによって、互いに補完的な生産活動をしたり、互いに教えあうことによって知識や技術が熟練されたものになったりするなどの効果があります。また、自分がサボることによって迷惑がかかる人がいる、という意識が社会的な規範やプレッシャーとなり、生産性が上がるのです。

事務労働に従事するホワイトカラー労働者の場合でも、周りの人たちの労働時間が短い環境にいる労働者は、周りに合わせて労働時間を短くする傾向があります。

この変化がよく見られるのは、欧米などの平均労働時間が短い地域に派遣された海外勤務の日本人。海外勤務になる前に日本で長時間労働をしていても、現地では現地の同僚の労働時間に合わせて短くするようになります。労働時間を短くした場合、今までと同じ一定の仕事量をこなすためには、仕事の効率をあげるしかないので、自然と生産性を上げようと努力するようになるのです。

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ピア効果の例:競争

また、競争もピア効果が発揮される環境の1つとして挙げることができます。

自転車の競争で、単独で走っている人と複数で走っている人の速さを比べた研究があります。その結果、複数で走っている人の方が単独で走っている人よりも速かったのです。目に見えるところに頑張っている競争相手がいることで、ピア効果が働き、自分も頑張ろうという意識が自然と強くなります。

しかし、競争相手のレベルによってピア効果の大きさは変わってきます。例えば、相手のレベルが自分と比べて高すぎる場合、どう頑張っても相手には敵わないから、と力を出し切ることを諦めてしまうということが起こり得ます。

逆に、相手のレベルが自分よりも低い場合には、本気を出さなくても勝てる、と手を抜いてしまうのです。よって、ピア効果が発揮されるためには、競争相手は互いに油断したら負けるくらいのレベルの人が望ましいことになります。だいたい同じレベルの相手であれば、ピア効果が存分に発揮されやすく、切磋琢磨して能力を高めていくことができるでしょう。

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ピア効果を活かすためには、競争相手がだいたい自分と同レベルにあることが必要なようです。実力差が大きい人を無理に競争相手に設定せず、ピア効果が得られる競争相手を見つけてみてはいかがでしょうか。

(参考)
Wikipedia|ピア効果
RIETI 独立行政法人経済産業研究所|チームか、個人か:インセンティブが子どもの学習生産性に与える効果