あなたの性格はポジティブなほうですか、それともネガティブなほうですか? 世の中では「ポジティブであること」がもてはやされる傾向にありますよね。 そのため、日ごろからポジティブシンキングを心掛けている人もいるのではないでしょうか。
ですが、ちょっと待ってください。 そのポジティブシンキングは、あなたの役に立っていますか? 今回は、ポジティブシンキングについて考えてみたいと思います。
そのポジティブシンキング、単に能天気なだけでは?
皆さんは、どのようにポジティブシンキングを実践していますか?
例えば、仮に試験や仕事でよくない結果になったとしても、「次があるし、頑張ろう。何とかなるさ」と考えるようにしているかもしれませんね。
でも、ちょっと待ってください。 これって、見方を変えれば「能天気なだけ」とも言えないでしょうか?
確かに、「何とかなるさ」という鷹揚な精神も時には大事です。しかし、いつもそのような態度だと、「本当に改善すべき点」を無視、もしくは見逃してしまうことにはならないでしょうか?
しかも、もしそれが無理してなされているものであれば、身体に余計なストレスをかけることにもなりかねません。
度が過ぎると「ポリアンナ症候群」と呼ばれることも……
ポジティブシンキングのよく知られた例として、コップに入った水の例があります。 コップに半分水が入っている状態をみて、「あと半分しかない」と考えるのか、「まだ半分もある」と考えるのか、というものです。 ポジティブな考え方は、もちろん「まだ半分もある」の方ですが、精神科医の西井重超氏は、このような考え方も時と場合によっては毒になることを指摘しています。
一般的に、ポジティブ思考のほうが幸せだと考えられますが、本当に幸せかどうかは状況次第とも言えるでしょう。砂漠でコップ半分の水しかないのに、「半分もあって嬉しいな~」と満足していては、死んでしまいます。 (引用:精神科医に聞く!「超ポジティブ思考」って実はヤバイ)
このような、一種の現実逃避とも呼ばれる状態を、「ポリアンナ症候群」といいます(ただし、これは正式な医学用語ではありません)。
ネガティブになっても大丈夫。本当に必要なのは、「現実と向き合う勇気」。
では、現実逃避に陥らないようにするには、どうすればよいのでしょうか。 それはやはり、きちんと現実と向き合うことですよね。
自分に必要なことを把握し、それを実践することができて、初めて成長させることができます。
やることをしっかりと認識して、「大丈夫、自分にならできる」と奮い立たせるのはもちろん素晴らしいですし、逆に「自分にできるかな……」と不安になっても大丈夫。ネガティブな考えにもメリットがあります。
予想される最悪の事態を想定しておくだけで、後々のストレスが緩和されるんです。 無理して「何とかなる、大丈夫」と考えるも、「こんな事態になったら大変だ」と考えておく方が、終わった後に「最悪の事態にならなくてよかった」と思えますもんね。
*** いかがでしょうか? 「ポジティブにならなきゃ」と思っていた方もいるかもしれません。 しかし、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」、行き過ぎたポジティブシンキングも考え物だというとですね。
※参考 精神科医に聞く!「超ポジティブ思考」って実はヤバイ Wikipedia「ポリアンナ症候群」

