“忙しさ” のスキマを使え! 『25分読書』で無理なく読書を習慣化しよう。

皆さんは、日頃から読書をしていますか? 忙しい日々の中でまとまった時間を取ることは難しいもの。マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが2015年に行なった読書習慣に関する調査でも、「読書の習慣がない」と答えた人の理由は、「忙しいから」が47.4%で1位でした。

しかし、StudyHackerでも幾度となくご紹介してきた通り、読書には様々なメリットがあります。そこで今回は、忙しいビジネスパーソンでも無理なく実践できる「25分読書」という手法をご紹介したいと思います。

「25分読書」とは?

「25分読書」は、アメリカの心理学者であるライリーが提唱した読書法です。やり方はシンプルで、25分の読書と5分程度の休憩を交互に行なう、というもの。個人差はありますが、人間の集中力はだいたい30分程度であるため、30分周期で回すと集中力を長い時間保ちやすくなるそうなのです。

「ポモドーロ・テクニック」をご存知でしょうか。エンジニアなどの高い集中力を必要とする人を中心に取り入れられているもので、やり方は25分読書とほぼ同じです。「25分の作業+5分の休憩」を1まとまりとし、4回繰り返したら30分の休憩をとります。1990年代初めにイタリアの起業家であるフランチェスコ・シリロが提案し、現代でも広く取り入れられることから、やはり30分周期というのは人の集中力を保つのには効果的と考えられます。

しかし、ただ決められた時間に読書をするだけでは、25分読書の効果は存分には発揮できません。次に、実際に筆者が25分読書に取り組んだ際に行なった工夫をご紹介していきます。忙しいビジネスパーソンでも、手軽に集中して取り組めるはずですよ。

「25分読書」実践のコツ

1. 読書の時間を予定に組み込んでおく 読書や勉強など、1人でできることを予定に組み込む人は少ないと思います。結果、急な仕事が入り込んだり、頼まれごとをされたりして、後回しにしてしまうことも多いのではないでしょうか?

筆者は、夜寝る前の30分間を読書に充てると決め、カレンダーにも記載しました。そうすることで予定が入りそうになっても断りやすくなりましたし、こなすのが難しそうな場合は予定を変更して昼間に時間をとる、などと臨機応変に対応することもできています。

2. なるべく机に向かって行なう 忙しい時には移動中や空いた時間に行なうこともありましたが、なるべく机に向かって集中できる状態でするようにしました。また、決まった音楽を流すなど、何かしらルーティンを決めておくと、自然と集中モードに入りやすくなります。

視界に映り込んでいる情報が多いと、それだけで脳は疲弊してしまいます。机のまわりはなるべく物を減らし、集中できる環境を整えましょう。

3. 1冊の本に集中する 30分と短い時間であるため、複数冊を並行して読むのではなく、1冊ずつ読むようにしています。1冊読み終わればその分達成感がありモチベーションも維持しやすいでしょう。また、1冊ずつ読むことで、準備はしたものの結局読み切れていない、いわゆる「積読本」の解消にもつながります。

reading-book-25minute-02

やってみて感じたこと

25分読書をするようになってから、様々な変化を体感できました。

まず、時間で区切ることで本の途中で止まることも多かったため、常に続きが気になりモチベーションが維持できました。これは「ツァイガルニク効果」といいますが、あえて途中でやめることで、続きのことを気にして取り組みやすくなるのです。そのため、25分読書は時間をタイマーで計り、たとえ終盤に差し掛かっていたとしても、25分経ったら必ず休憩をとっていました。

さらに、1日のうち最低30分だけを読書に費やせばいいと思うことで、読書に対する心理的なハードルが低くなりました。30分あれば、粗く読むだけなら1冊読み終えることも可能ですし、むしろ作業興奮の効果もあってか、30分終えてからも「もう30分やってみようかな」とアクティブになれたように感じます。

また、こちらの記事「やっぱり読書はメリットだらけ。改めて、本を読むことを考えてみた。」でもご紹介されている通り、読書にはストレス解消や脳の活性化など、様々な効果があります。25分という短い時間を利用して読書を習慣化できたからこそ、こういった読書のメリットも享受できているのです。

*** Business Management Degreeによると、ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏のような大富豪を含む富裕層は約88%が1日30分以上、ビジネス書などを読んでいたのに対し、年収約300万円前後以下の層は約26%だったのだそう。

まずは1日30分から。無理なく読書を習慣化し、仕事や勉強に役立てていきましょう。

(参考) マイナビウーマン|集中力は30分で切れる―仕事にも応用できる「25分読書法」 Suzie|忙しくてもデキる人に変身できる!1日30分の「攻め読書」習慣 Cross Marketing|読書に関する調査 ビジネス勉強会|読書量と年収は正比例する リクナビNEXTジャーナル|生産性がグングン上がる!「ポモドーロ・テクニック」って知ってる? Web活用術。|ツァイガルニク効果とは?続きが気になる心理のビジネスでの使い方 STUDY HACKER|やっぱり読書はメリットだらけ。改めて、本を読むことを考えてみた。

会社案内・運営事業

  • 株式会社スタディーハッカー

    「STUDY SMART」をコンセプトに、学びをもっと合理的でクールなものにできるよう活動する教育ベンチャー。当サイトをはじめ、英語のパーソナルトレーニング「ENGLISH COMPANY」や、英語の自習型コーチングサービス「STRAIL」を運営。
    >>株式会社スタディーハッカー公式サイト

  • ENGLISH COMPANY

    就活や仕事で英語が必要な方に「わずか90日」という短期間で大幅な英語力アップを提供するサービス。プロのパーソナルトレーナーがマンツーマンで徹底サポートすることで「TOEIC900点突破」「TOEIC400点アップ」などの成果が続出。
    >>ENGLISH COMPANY公式サイト

  • STRAIL

    ENGLISH COMPANYで培ったメソッドを生かして提供している自習型英語学習コンサルティングサービス。専門家による週1回のコンサルティングにより、英語学習の効果と生産性を最大化する。
    >>STRAIL公式サイト