「後でやろう」 「今日はやめとこう」 「明日やればいいや」
ついこう言って怠けてしまうことはありませんか? かくいう筆者もたいそうな怠け者です。「とりあえず今はやりたくない」、「今はのんびりしたい」というのは単なる怠慢でしかなく、そういう気持ちをはねのけるのは非常に大変。
怠惰に打ち勝つ方法というのは世にたくさん出回っていますが、大の怠け者はそもそもそのような方法を実践するほど精力的ではありません。そこで、今回は怠けること、先延ばしにすることを肯定的に捉え、どのようにすれば生産性のある怠け者になれるかを紹介します。
先延ばしにする時は他のことをこなしてしまう
大事なことを先延ばしにして、締め切りギリギリに焦って始めるというのは、怠け者の最大の特徴。大事なことであればあるほど荷が重く感じて、着手するのをためらってしまいますよね。
先延ばしの習性を克服するのははっきり言って困難。では、この際、先延ばししてしまいましょう。
例えば、学期末の英語のレポート。成績に大きく関わるものですが、こんな重大なレポートを書くのには、一種の勇気さえも必要です。怠け者からすれば、そんなもの書きたくないし、もはや考えたくもない。そんな中、とりあえず机に向かっていても、なにせやる気が皆無なのですから何も進みませんよね。ついついスマートフォンやパソコン、ゲームで現実逃避してしまうこともしばしば。
そうなったら、英語のレポートは忘れて別のタスクをこなしてしまってください。英語のレポートのことは考えず、生物の予習として教科書を読んだり、英単語を覚えたりしましょう。
けっきょく締め切りに追われて、英語のレポートには前日や2日前くらいに着手することになると思います。でもそれまでに小さなこと、とっつきやすいことを済ませてしまっていればいいのです。これで、生産的な先延ばしが実現できます。
先延ばしメニュー
筋金入りの怠け者であれば、もはや先延ばしにしているあいだに別のタスクすらこなしたくない、と思う人がいるかもしれません。そういう人は、ソファーの上でグータラするのではなく、体を動かしましょう。
一旦グータラしてしまうと、そこからやる気スイッチを入れるのは至難の技です。とりあえず、やる気がないと思った時は、20分の運動を行ってみてください。20分の運動は、認知機能などさまざまな体の機能に良い影響を及ぼすということが研究から分かっています。血流が促され、集中力が増すので、物事に取り組みやすくなるでしょう。
運動をする気力すらないという方は、机周りの掃除をしてみてはどうでしょうか? Princeton Neuroscience Institutionが発表した研究によると、物理的に周りが散らかっていると集中力も散漫になってしまうそうです。不要なものはしまい、自分がこなさなければならないものを置くようにしましょう。
「お腹が空いた」「眠い」というのは正当な理由
お腹が空いたり、眠かったりすると最高のパフォーマンスができません。きちんと食べ、脳がしっかり働く状態にしましょう。ぼんやりしながら時間を潰すのであれば、睡眠をとってエネルギーを蓄える方がいいと思います。
変に罪悪感を感じて、我慢してもいい仕事はできません。ご飯を食べながら、次は何をしようか考えるのもよし、起きたらやろうと思うことを机に広げて仮眠を取るもよし。「やらなきゃいけないんだよなあ」と思いながらダラダラ時間を過ごすよりは、素直に欲求に従った方がいい時もあることを忘れないでください。
他人に頼めるものは任せてしまえ
なんでもかんでも自分がやろうとしないでください。これは外面のいい怠け者さん向けです。
グループワークなどで、いい評価を得ようとして必要以上に仕事を請け負ってしまう方は、自分がこなせる量を一旦考えてみましょう。積極なのは非常にいいことですが、できること以上を請け負ってしまうと、ただでさえ締め切りギリギリなのですから、良いものができるとは限りません。
怠け者の方は、自分がどういう時に怠けるのか、いつ頃になるとやっと重い腰をあげるのかを把握していく必要があります。そうすれば、余裕を持って終えることはできなくとも、うまく仕事をこなせるはずです。
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こういったちょっとした工夫できちんと仕事をこなす“怠け者”にアップグレードできるでしょう。
(参考)
SUCCESS|6 Tips to Be a Productive Procrastinator
Fast Company|Brain Science Explains The Most Productive Ways To Procrastinate
DSST|How to Make Procrastination Work for You
Lifehack|Seven Ways to Procrastinate for Better Results