メールやLINE、種々のSNSなど、文明の発展により、私たちはこれまでには想像もできなかったようなさまざまな方法で人とコミュニケーションをとることができるようになりました。
しかし、その一方で、面と向かったコミュニケーションや電話でのコミュニケーションが嫌だな、と感じる人が増えてきているようです。そこで今回は、苦手な人が多い電話の克服方法についてお教えします。
なんで電話が怖いのか
まず、なぜ電話が苦手な人が増えてしまったのでしょうか。その理由としては主に2つあります。
1)電話に出る習慣がない 総務省による調査の結果、固定電話が家にあるという人は30代で約2人に1人、20代では10人に1人くらいの人しかいませんでした。連絡の主な手段が固定電話ではなくスマホや携帯電話になれば、いつでも自分が好きな時に送ったり、返事ができるメールやLINEの方がいいですよね。
また、私たちより下の世代にもなると、家に固定電話が仮にあったとしても小学生から自分専用の携帯を使ってきた世代なので、ますます家の電話を用いてまで人と連絡を取っていた人は少ないのではないでしょうか。
2)自分と相手の時間を拘束するもの 電話は「自分と相手の時間を拘束する迷惑なツール」だと認識しているからです。電話は、基本的に相手も自分も電話ができる状態の時にしかできません。送りっぱなしで返事を待っていればよいメールになれてしまうと、この電話の方式は少々息苦しく感じますし、自分が早朝や深夜に時間があっても、その時間に友人ならまだしも会社の上司や取引相手の時間を邪魔してしまうのは申し訳ないですよね。
こういった理由があり、だんだんと電話を使う人が減り、ましてや苦手な人が増えてきているのです。
電話のメリットを考えてみよう
では、苦手な電話をどう克服すればいいのでしょうか。
電話というのはたしかに顔の見えない相手とのやり取りで、即座の応対、返事が必要です。また、こちらが話している声はあたりの人には筒抜けなので、それを嫌だと感じる方もいるかもしれません。ですが、電話があるおかげであなたは遠いところにいる相手とコミュニケーションをとりながら、即座の要件をこなすことができます。
電話のいいところは、メールやラインと違ってすぐに相手の返事が聞けるところです。あなたが電話をすることで、今すぐ仕事や事務の用事が片付き、他の人の仕事も進められるなんて素敵なことではありませんか? こういった電話が持つメリットをイメージして、「嫌だな」という気持ちを減らすように尽力してみましょう。
また、電話口では、緊張のあまり、とっさになにを話すべきかわからなくなったり、知っていることを聞かれても、うまく答えられなかったりすることがありますよね。そんな事態を避けるために、電話をする前にはあらかじめ話したいこと、聞かれそうなことなどを一覧にしたメモを作っておきましょう。
かかってきた電話を受ける場合は、よくあるのが相手の名前や会社名を聞きそびれたり、せっかく聞いた要件を忘れてしまうミスです。そういうことを防ぐために、慣れない最初のうちは聞くべき項目をメモして机の目立つところに貼って置いたり、そのようにフォーマライズされた伝言メモを使用するのがオススメです。
電話に慣れておこう
たとえ電話が苦手でも、社会に出れば多かれ少なかれ人と電話をする機会は増えるため、避けて通れないものです。
もし今、電話に対して「嫌だな」、「怖いな」というネガティブなイメージがあるのであれば、あらかじめ学生のうちに恋人や友人と電話で喋ってみる機会を作ってみましょう。また、社会人の方でも、忙しくてなかなか会えない友人に久しぶりに電話をかけてみたりしても、電話に対する嫌なイメージを払拭するいい機会になるかもしれません。
個人的な感想ですが、私は思い切って電話をするようになってから電話の良さに気付くことができました。悩み事があるときや辛いことがあった時など、面と向かってはなかなか相談しづらいことも、家のベッドの上でリラックスしながらだと不思議と話すことができるのです。
友人や恋人とのお茶の席でゆっくり話すのもいいですが、たまには電話で話して苦手意識をなくしてみませんか?
(参考) DIAMOND Online|なぜ若者は電話に出ずにメールで返事をするのか ガベージニュース|全体では76.2%、20代世帯では1割強のみ…固定電話の保有状況(2015年)(最新) キャリアキャンパス|コンパスニュース All About|美しい「電話伝言メモ」の書き方~後編~ オリジナル伝言メモを作ろう