「日中なぜか頭がさえずに作業が捗らない」なんてお困りの方はいませんか?

その原因のひとつとして、やはり睡眠が挙がります。実際、多くの方が睡眠不足でお悩みでしょう。確かに睡眠不足だと、頭がさえず、仕事の生産性は上がりませんよね。

しかし、単に睡眠時間を長くしても意味はありません。皆さんも、長く寝たのに頭がボーっとしていることを経験したことがあるのではないでしょうか。また、実は寝すぎは死亡リスクを上昇させるという研究結果も出ています。6.5~7.5時間睡眠の人に比べ、7.5~8.5時間睡眠の人の死亡率は20%も上がるのだとか。

ですからわれわれは、ただ長く眠りさえすればよいのではなく、もっと睡眠の効率や効果性をあげるべきだと言えます。そうすれば、日中の仕事の生産性の上昇につながり、気持ちよく仕事に取り組めるようになるはずです。

そこで今回は、日中の仕事の生産性を上げたい方に送る、睡眠の質を改善する夜の習慣をご紹介します。

日本人の睡眠効率って実際どうなのか?

グローバル本社をフランスに構えるサノフィ・アベンティス社(現・サノフィ社)が2011年に、日米仏の3カ国の人々を対象に睡眠の質について調査しました。

その結果によると、日本人の平日の睡眠時間の平均は6.5時間睡眠の質に満足していると回答した日本人は44.7%で、不満と回答したのが36.0%もいました。さらに驚くべきことに、睡眠時間が8時間以上でも睡眠の質への満足度は5割にとどまっていたのです。また、日中のパフォーマンスについても調べたところ、日中に眠気を感じると答えた日本人はなんと70.9%。集中力がないと回答した人も17.4%いました。

これらのデータを米仏の人々と比べると、睡眠時間は日本のほうが少なく、睡眠の質への満足度も日本のほうが低く、日中のパフォーマンスも日本のほうが劣っている、という惨憺たる結果でした。日本人の睡眠の質はかなり低いと言え、多くの日本人が睡眠の質を向上させたほうがよいということがわかりますね。

そして、満足できる睡眠をとること、睡眠の質を高めることは、日中のパフォーマンスのためにも重要です。この調査を監修した、スリープ&ストレスクリニック院長の林田健一氏は次のように述べています。

質の良い睡眠がとれていれば、ぐっすりと眠り、朝すっきりと目覚められることが出来、また、翌日は高い日中パフォーマンスが期待できます。逆を言えば、『日中の集中力、気力・充実感の低下』や『日中の眠気』といった日中パフォーマンスが低い状態を継続的に経験している人は、不眠症が疑われます。

(引用元:サノフィ アベンティス|「睡眠の質」への満足度 米・仏の 6 割に対し日本は 4 割止まり- 7割が日中に眠気、低い日本人の日中パフォーマンス、米・仏と「睡眠格差」 -

質の良い睡眠をとって心身の状態が良くなれば、良いアイデアが生まれるようになったり時間あたりにこなせる仕事の量が増えたりして、日中の作業の効率が上がります。日中頭がさえず悩んでいるなら、睡眠の質を改善するところから始めてみるべきなのです。

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どのような習慣が睡眠効率向上に一役買うか

では、私たちはどのようにすれば睡眠効率を上げ、日中の仕事の生産性向上につなげることができるのでしょう。多くの人に効果が期待でき、すぐにでも取組める習慣をご紹介します。

1. カフェインを摂取する時間帯は午後3時頃までにする

お茶を飲む習慣が浸透している日本人は、欧米人に比べカフェインに強いとされています。しかし、夕方以降や夜にカフェインを摂取することは、睡眠の観点からはよくありません。一般にカフェインは、摂取後2.5~4.5時間程で最大濃度の半分になります。そこで、コーヒーやお茶などを飲むなら、できればお昼頃や15時頃までに飲むようにしましょう。

2. 就寝前は電子機器(スマートフォン、PC等)をいじらない

電子機器からはブルーライトと呼ばれる光が出ています。ブルーライトは、朝の光で目覚め夜暗くなったら寝るという、人の体内時計を乱すもの。夜寝る前にブルーライトの刺激を受けると、脳は朝だと勘違いしてしまうため、寝付きにくくなったり眠りが浅くなったりします。こうして睡眠の質が低下すれば、日中に頭がぼんやりし、本来の集中力を発揮できなくなってしまうのは当然のこと。私もついついしがちですが、「寝る前スマホ」の習慣はやめましょう

3. 寝室を暗くし、温度にも気を配る

明るい寝室が睡眠によくないことは自明ですが、寝室の小さな照明程度であっても覚醒は促されるため、照明は完全に切ることが良いでしょう。また重要なのが寝室の温度と湿度の管理です。エアコンを使えば温度と湿度の両方に気を配ることができるものの、エアコンだけだと乾燥してしまうことがありますね。そこで加湿機を併用している方もいるかもしれませんが、湿度が高くなりすぎてもカビ等によるぜんそくやアレルギーの脅威が心配です。睡眠に詳しい坪田聡医師によると、睡眠時の室内の理想の状態は、温度16~19℃、湿度50%。この状態にするには、加湿器をつけっぱなしにするよりも、バスタオル等を濡らして部屋に干しておく方法のほうが良いそうですよ。

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睡眠の効率を高めるには寝る前の習慣が大切です。
翌日の仕事や勉強で成果をバリバリ出すためにも、ぜひ気を配ってみてくださいね。

(参考)
All About|寝過ぎは逆効果? 長生きできる最適の睡眠時間とは
サノフィ アベンティス|「睡眠の質」への満足度 米・仏の 6 割に対し日本は 4 割止まり- 7割が日中に眠気、低い日本人の日中パフォーマンス、米・仏と「睡眠格差」 -
ブルーライト研究会|睡眠への影響
All About|眠気対策の切り札・カフェインはいつ摂るのがベスト?
All About|冬の理想的な寝室の作り方…最適な温度と湿度の目安
Nikkei style|睡眠の短さ際立つ日本人 生産性に影響も