人間関係を気にしすぎて言いたいことを言わないのに、後でグチばかり言う人はいませんか?
前作「嫌われる勇気」では、すべての悩みは人間関係からきており、自分と他人の課題を分離することで(嫌われるかはどうかを気にせず)、自分の信じる最善の道を選ぶことができると書かれていました。ソーシャルや会社・学校で、相手に嫌われないかを意識しすぎて、周りを気にする文化である日本人には、よく実感できた(ミリオンセラー)みたいですね。

insentive-presentation02『幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII』
岸見 一郎/ 古賀 史健著
ダイヤモンド社 2016年
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(以下引用は本書より)

今回の「幸せになるための勇気」では、3年前に哲人からアドラー理論を学び教育現場で働いている青年が、その理論が現実の教育現場で通用しないと不満を持つことから、話ははじまります。

 自分の人生は、日々の行いは、すべて自分で決定するものだと教えること。そして決めるにあたって必要な材料ー例えば知識や経験ーがあれば、それを提供していくこと。それが教育者のあるべき姿なのです。

それではこれから、教育者となった青年への、哲人からの教えをご紹介していきます。

叱ることによって、生徒の問題行動をなおす事はできない。

「子供が悪いことをすると叱る」というのが当たり前になっていますが、これにより生徒の問題行動は改善しないと言います。
なぜなら、問題行動の5段階ー「称賛の要求(褒めて欲しい)」「注目喚起(目立つ)」「権力争い(力の誇示)」、「復讐(仕返し)」「無能の証明(期待しないでほしい)」ーはすべて、「所属感」(共同体のなかに地位を確保する)」、つまり自分がかけがえのない存在であり、ここにいてもいいということを証明したいという目的に根ざしているから。
つまり、認めて欲しいがために起こした問題行動を否定することは、むしろ逆効果なのです。

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教育の目標とは自立支援である

教育とは、「相手が本当に自立(自己中心性からの脱却)して、社会と調和して暮らせるように支えることである」と説きます。
最近の親や教師は過干渉で、相手を自分の支配下でコントロールして安心することが目的になっています。このような過干渉は、依存や反発などの問題行動を生み出すだけで、大切なのは生徒自身の決断を尊重し、援助し、見守ること。
たとえその決断の結果が失敗に終わったにしても、子供は「自分の人生は自分で選べる」という大切な事実を学んでいくのです。

教師は生徒と、仕事だけではない、交友(信頼)の関係を持つべき

「信用」とは相手を条件付きで信じることであり、「信頼」とは信じるに当たって条件をつけないこと。仕事の関係は利害の条件が絡んだ信用であり、交友関係は、条件なしでその人自身を信じている『信頼』です。言い換えればそれは「ありのままのその人を尊重するという尊敬」でもあるのです。
人は、自分を無条件に信じてくれる人の言葉しか信じません。だからこそ教師は、利害が絡んだ仕事の関係から一歩進んだ「信頼関係」を生徒と結ぶべきなのです。
これはたとえ仕事の場である職場でも、「上司と部下の関係」に当てはまるかもしれませんね。

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三角柱理論でこれからを考える

何か嫌なことが起きた時の精神状態を三角柱で考えてみます。
多くの人が、一面に「悪いのはあの人」、もう一面に「可哀想な私」を設定し、この二つの間だけで悩んでいます。ここで最後の一面に「これからどうするか」があると仮定しましょう。他人という「変えられないもの」に執着し、「私の正義」をぶつけ合うだけでなく、「変えられるもの」である「これからどうするか」を考えるべきなのです。

また幸せになるには、「自分から愛すること、関心を持つこと、幸せになろうとすること」がまず重要だとも説いています。

 自分を愛することができなければ、他者を愛することもできない。自分を信じられなければ他人を信じることもできない。自己中心的な人は、「自分のことが好き」だから自分ばかり見ているのではありません。ありのままの自分を受け入れることができず、絶え間無き不安にさらされているからこそ、自分にしか関心がないのです。

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いかがでしょうか? 自分自身を受け入れて自分の側から愛する勇気をもち、自分にできることを考えれば、「幸福」つまり“誰かの役に立っている”という貢献感を得ることができるそうです。
皆さんも新しい環境に挑戦し、幸せになる勇気を持ちましょう!

【参考資料】
「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」岸見 一郎 ダイヤモンド社
「幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII」岸見 一郎ダイヤモンド社

ダイヤモンド書籍オンライン|『幸せになる勇気』はコンパスである 岸見一郎/古賀史健 インタビュー【前編】