あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ……でいつも頭の中は大パニック! 焦ってばっかりでやるべきことがさっぱりはかどらない! こんな経験はありませんか?そんなあなたにお勧めしたいのがタスクの『可視化』。やる気もアップ!効率もアップ!!で、いいことづくめの簡単な「タスクの可視化」の方法をお教えします。
タスクの可視化って?
そもそも「タスクの可視化」ってなんでしょう。それは、「①やることを可視化し」「②進捗状況を可視化し」「③達成度を可視化する」プロセスのことです。この3つを順を追ってご説明します。
➀やることの可視化 まずはやるべきことをリストアップします。そしてそれをさらに細かく手順ごとに細分化し、すぐに手を付けられる状態にします。これだとよく分からないと思うので、「夕食づくり」を例にとって説明してみましょう。
今晩あなたが夕飯を作るときの一般的な流れです。
1 メニューを決める 2 買い物に行く 3 実際に作る
これだけでは、なんとなく漠然としていてやる気が出ません。そのため、 1 給食やお昼のお弁当の内容を調べ、かぶらないようにメニューを考える 2 家にある食材を調べ、足りないものを買いにいく 3 わからないレシピは調べておく
このように具体的に手順を設定します。これが「やることの可視化」です。これで少し手が付けやすくなりました。
②進捗状況の可視化 これを勉強に置き換えてみましょう。やるべきことを可視化したら、実際にその手順に従って勉強を進めていきます。最初は漠然とやっていても、段々と「何にどのくらい時間がかかるか」が分かってくるので、それが見えたら全体にかかる時間を概算しましょう。 これにより、「来月までには全体の何割が終わる」「このペースでいけば、いつまでに全て終わる」ということがしっかりと可視化され、安心して目の前のことに集中できるようになります。
③達成度を可視化 最後は、自分がやったことの記録をつけることで「自己効力感」を高めていきます。皆さんは「自己効力感」という言葉を聞いたことがありますか?これは簡単に言うと「自分はちゃんとできている、やれている」という自己に対する信頼感や有能感のこと。これがモチベーションアップ、ひいては効率アップにつながるのはいうまでもないことですが、なぜ記録を付けることが自己効力感を高めることにつながるのでしょうか。
「自己効力感」を高める方法は4つあります。 1達成体験(実際に成功した体験) 2代理体験(他人が成功しているのを見て「できそうだ」と思う体験) 3言語的説得(自分に能力があり「成功できる!」と、繰り返し言葉で言われること) 4生理的情緒的高揚(酒などほかの要因で気分が高揚し、気が大きくなること。ただし一時的)
記録をつけることはこの1と3につながります。すなわち、実際に自分が成し遂げたこと(1達成体験)を言葉で再確認する(3言語的説得)ことで、自己効力感が高まり、モチベーションが高まる、あるいはキープできるのです。
さあ、やるぞ!
このようにタスクやプロセス、結果の三つを可視化することは、あなたのやる気も効率も高めてくれる非常に優秀な方法です。どこから手を付けていいか分からない、決めたことをやりきる自信がない、終わりが見えない……と二の足を踏むより、まずは最初に『タスクを可視化』するところから始めてみましょう。楽しく効率よくこなしてみてくださいね。
(参考文献) 「自己効力感」