人前で話すときに気をつけたいこと ~ジェスチャー・身なり・表情・癖~ ——佐藤委子『ビジネスシーンで役に立つ「伝える技術」』第5回

実際のビジネスシーンで役に立つ「伝える技術」として、第1回目~第4回目までは、滑舌をよくするトレーニングや発声練習の方法など、話すテクニックをメインに書かせていただきました。

第5回目の今回は、話すテクニック以外での大切な部分についてご紹介させていただきます。

聞き手の視線は話し手に集中しますよね。このとき、話す内容だけでなく、実はあなたの全身から情報が発信されているのです。ですから、どんなに話すテクニックを磨いたところで、外見や振る舞いが良くないと、伝えたいことの半分も伝わらないということが起きてしまうかもしれません。

さあ、自分の体を有効に使って、外見や振る舞いからも効果的に情報を伝えていきましょう。

1. ジェスチャーに頼りすぎるのはNG

話をするときに、大きく手を動かして感情を伝えるのもテクニックのひとつですよね。聞き手にどうしても理解してもらいたいという必死さが伝わり、好印象を持たれることも多くなります。

しかし、手振りを取り入れる心理としては、言葉でうまく表現できないことを補っている、ジェスチャーに頼っているという場合があります。心理としては「伝えたい」という気持ちが根底にありますが、多用しすぎると終始単調になってしまうだけではなく、落ち着きのない印象を与えてしまうのです。

手振りはどうしても伝えたい、強調したいタイミングで取り入れ、メリハリをつけるようにしましょう。また、自分は手振りが多いと感じる人は、もしかしたら言葉の表現力に自信がないのかもしれません。この機会に、振り返ってみるのもいいかもしれませんね。

2. 聞き手と意識的に目線を合わせる

人気アーティストのライブなどでは、ステージの中心だけではなく、端から端までアーティストが走って会場を盛り上げますよね。ぜひそれを自分が人前で話すとこにも活用したいものですが、私たちが普段、人前で挨拶や話をする際、マイクの位置などの理由もあり、ひとつの場所から動かずに話すことが多いはず。そんなときは、目線を有効に使いましょう。

自分の前に座っている人から順番に目線を移していきます。聞き手は話し手と目が合うと「自分に向かって話してくれているんだ」と感じ、そこに関係性が生まれ、聞き手の意識が話し手のほうに集中するようになります。また、会場全体を見渡すということは、興味深く聞いてくれているのか、飽きてきているのかなど、聞き手がどんな反応をしているのかを自分の中で把握することにもつながります。

人前で話すときは、間違えないようにと原稿を見つめている人が多いですが、意識的に目線を移して聞き手との関係性を築いていきましょう。一体感が高まると、より話しやすい空間に変わっていきますよ。

3. 口角を上げて表情豊かに話す

人前で話すということはあなたにとって大切な場面であることが多いですよね。伝えたいという思いから、もちろん真剣に取り組むと思います。そんなとき、あなたの表情はどうでしょう。

真剣になればなるほど、眉間にしわが寄り表情がこわばってしまっている人を多く見かけます。終始固い表情をしている人より、表情豊かにしている人の方が話を聞きたいという気持ちになりますよね。難しいかもしれませんが、ぜひ口角を上げ、目を大きく開き、表情を作る意識をしましょう。表情筋を鍛えるエクササイズもありますので、毎朝顔を洗った後に実践するのもおすすめです。

4. 色の効果を利用する

色彩心理学という言葉をご存知でしょうか? 青色は気持ちを落ち着かせる、赤色はポジティブな気持ちになるなど、その色が持つ特徴や印象が人の心に与える影響について分析されたものです。人前に立つときに、これらの色を目的に会わせて衣装に取り入れるのもいいでしょう。

私はその他、話の内容や場所、クライアントの企業イメージカラーなどを考えて衣装を選んでいます。黒やグレーは落ち着いていて間違いないという安心感がありますが、無難なイメージで終わってしまいます。それよりも自分をどう見せたいか、何を伝えたいかということを考えて色を選びましょう。

衣装は印象を左右する大切な要素です。男性はビジネスの現場ですとスーツの色が大体決まってしまっていて難しい場合もあるかと思いますが、そのような現場では、ネクタイやポケットチーフなど、差し色として使うだけでも、印象は大きく変わります。また、最初の挨拶のときに話のネタにすることもできますよ

5. 人前で話すときの“癖”を直そう

考えるときは、いつも腕を組んでしまう。緊張すると髪の毛を触ってしまうなど、それぞれ何かしらの癖を持っていると思います。この癖ですが、人前で話をしているときに何度も繰り返すと、聞き手のほうはそれが気になって話に集中できなくなります

例えば、以下のような癖はありませんか?

<行動の癖> 鼻を掻く、腰に手を当てる、髪を触る、腕を組む など

<言葉の癖> 「えー」「というわけで」「要するに」など決まった言葉の多様、語尾を延ばす など

以前、講演を聞きに行ったとき、講師の方が「えー」という言葉が多すぎて回数を数えてしまったことがあります。結局、講演の内容に集中することはできませんでした。人前で話す大切な場面があるときは、聞き手が話に集中できるように、周りの人に聞くなどして自分がどんな癖を持っているのを知り、事前に克服しておきましょう

*** その他、ネクタイが曲がっていたり、ズボンのポケットが裏返しになっていたり、髪の毛に寝癖がついていたりという状況も、一度気になると聞き手は話に集中できません。人前に出る前に、全身が映る鏡でチェックしたり、同僚に見てもらったりして、外見も万全の体制で臨みましょう。

人前で話すということは、話の内容だけではなく、話し手の見た目や雰囲気からも伝わるものがあります。話し手そのものが情報を発信するメディアなのです。ひとつひとつを考えてみると細かいことかもしれませんが、これらが積み重なることで大きな効果につながっていきます。これらのことを理解して対応することで、あなたの思いを伝える力が大幅にアップしますよ!

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