あなたには、勉強の習慣はありますか? 「YES」と答えられる人は多くないはずです。
机に向かうものの、近くに置いてある漫画やゲームが気になったり。「毎日◯時間勉強する!」と意気込んだはいいものの、3日も経たずやめてしまったり。
ご存じのように、「続ける」ことは難しいのです。
この記事では、勉強を続けるための「3つのルール」を紹介します。実践すれば、今度こそあなたの勉強は続くはず。
勉強を続けるためのルール1:やる気がなくても手を動かす
勉強が続かない一番の理由は、「勉強を始められないから」です。
仕事のあと、夜に勉強をしなければと思うのに、なかなか始められず、いつしか寝る時間に……。勉強を始めるのには時間がかかりますよね。
でも、一度問題を解き始めると、そのまま進みませんか? 始めるまでは時間がかかっても、始めてしまえば徐々に集中力が高まるものです。
この現象には、脳の「側坐核」という部分が関わっています。側坐核に刺激が加わることで「やる気」が生まれるのです。
つまり、「まだやる気になれないな……」とゴロゴロしているだけでは、側坐核が刺激されず、やる気は起きません。勉強をスタートして、脳が刺激されてようやく、やる気が起きるのです。
勉強習慣を継続するうえで一番大事なのは、「とりあえず始めること」です。勉強を始める時間になったら、やる気の有無にかかわらず、とりあえず机に向かってください。
いきなり問題演習を始める必要はありません。ノートPCを立ち上げたり、参考書やノートを手に取ったりと、簡単な作業から始めましょう。
こうやって動きだすことで、徐々に脳が刺激されます。やる気が高まり、勉強を進められるはずです。
勉強を続けるためのルール2:上手に中断する
勉強を継続するのに大切なルールの2つめは、「上手に中断する」ことです。
せっかく勉強を始めても、1回きりで終わってしまったら、継続とは言えませんよね。途中になった勉強を再開できない理由のひとつは、「キリのいいところまで終えたから」です。
「ツァイガルニク効果」を知っていますか? 「終わったもの」よりも「終わっていないもの」のほうが意識されやすい、という現象です。
たとえば、毎週放送されるドラマやアニメ。主要な登場人物がトラックにひかれ、安否もわからないまま「つづく」となったらどうでしょう。
「生きてるの!? 大丈夫なの!?」と気になって仕方ないはず。次の放送までソワソワし続けてしまうかもしれません。
一方、トラックにひかれたものの、病院で適切な治療を受け、医師が「命に別状はありません。全治2か月です」と説明しているシーンまで一気に放送されたらどうでしょう。「続きが気になる!」という気持ちは弱いのではないでしょうか。
このようなツァイガルニク効果は、勉強にも当てはまります。「この章の最後までやろう」とキリのいいところで終えると、満足してしまい、勉強が意識から離れていくのです。
反対に、キリの悪いところで中断したら、「昨日の勉強、問題が途中までしかできてないんだよな……」と気になるはず。前日に引き続き、勉強に取りかかりたくなるでしょう。
キリの悪いところで中断するクセをつけるには、タイマーを使うのがおすすめです。1時間や2時間、決まった時間をセットして、タイマーが鳴ったらすぐに勉強をやめます。
「あと少しやったらキリがいいのに……」と延長してはいけません。ツァイガルニク効果が働かず、翌日以降に勉強を再開しにくくなってしまいます。
「キリがいいところまでやる」という考えは、ぜひ捨ててください。
勉強を続けるためのルール3:仲間をつくる
勉強を続けるための最後のルールは「仲間をつくる」。継続に最も重要なのは、仲間の存在だからです。
子どもだったときの部活や習い事、趣味などで、「もう飽きたけど、友だちの○○もいっしょだし……」と、やめづらかった経験はありませんか? やめることで、友人と会う機会や共通の話題が減ると思うと、やめづらいですよね。
勉強も同じです。「いっしょに頑張っている仲間がいる」と思うと、自分だけやめることは難しいでしょう。
勉強がつらくなったとき、ひとりであれば、やめるのは簡単です。そんなとき、仲間がTwitterで勉強の進捗を投稿していたら、「自分もやるか」と思えるのではないでしょうか。
勉強仲間を探しやすいのは、Twitterです。「TOEIC」「宅建」など、試験の名前を検索してみましょう。
試験に向けて勉強している人や、関連情報を発信するアカウントが見つかるはずです。あなたも勉強用のアカウントを用意し、フォローしてみましょう。
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勉強を習慣化するための「3つのルール」をご紹介しました。1つでも効果がありますが、3つすべてを実践すれば、習慣化はかなり容易になるはず。
「勉強を少しずつ続けていきたいけど、なかなかできなくて……」というあなたは、ぜひ試してみてくださいね。
【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
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