「決断できない人」に欠けている3つの考え方

決断できる人になるための3つの考え方01

難関資格に挑戦したい、キャリアアップのために転職したい、海外留学したい――こんなふうに大きな夢や目標を思い浮かべながらも、最初の一歩を踏み出せずにいる人はいませんか?

何も行動を起こさなかったばかりに、気がつけばいたずらに歳を重ねていた……こんな未来は避けたいところ。人生の分岐点になるかもしれない大切な決断をきちんとできるようになるために、私たちは何を心がければよいのでしょうか?

決められない人は「リスク」を恐れすぎている

慶應義塾大学総合政策学部教授であり、『サバイバル決断力―「優柔不断」を乗り越える最強レッスン』などの著書をもつ印南一路氏は、きちんと意思決定できない人は「リスクをとれない人」だと指摘しています。

難関資格に挑戦する、転職する、海外へ留学に行く――たしかにこれらは、「よし、やるか!」と簡単に決断できる類いのものではないでしょう。たくさんの準備が必要で大変そうですし、「もし試験に落ちたら……」「もし転職に失敗したら……」などとネガティブに考えて、二の足を踏んでしまうのもうなずけます。その結果、「いまじゃなくていいや」と決断を先送りにしてしまう……。

しかし、印南氏は「失った時間は二度と取り戻すことができない」と述べています。面倒くさがったり失敗を怖がったりして決断を避けていては、いつまでも現状維持の状態が続くでしょう。いまは楽ですが、5年後10年後を見据えると、あのとき何もしなかったことを後悔するかもしれません。以下で紹介する3つの考え方が、あなたの決断を後押ししてくれることでしょう。

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1.「人生万事塞翁が馬」と考える

『なかなか自分で決められない人のための「決める」技術』の著者で実践経営コンサルタントの柳生雄寛氏によれば、決断できない人は物事をどんどん悪いほうへ考えてしまう一方、決断できる人は「考えたところで仕方がない」「人生万事塞翁が馬」と思うのだそう。

「もし◯◯になってしまったら……」と失敗をイメージしたところで成功確率が上がるわけではないこと、そして人生何が起こるかは誰も予測できないことを、決断できる人は知っています。だからこそ、余計なことを考えずに決断し、行動に移せるのです。

たとえば、資格試験に落ちてしまったとします。この事実だけを見れば「失敗」かもしれません。でも、資格勉強で学んだ知識が、いまの会社の仕事に思わぬかたちで役立ち、その功績を買われて昇進できたとしたらどうでしょう。当初の想像とは異なりますが「成功」と言えますよね。

つまり、人生というのは、何がどうなるかは予測できないものなのです。そして、すでに起こった過去の事実も、考え方や捉え方ひとつで、よくも悪くも一瞬でどちらにでもなるのです。(中略)だから、決断した後に起こる出来事に一喜一憂しません。その出来事を受け入れ、そのたびに最善と思える決断を繰り返していくのです。

(引用元:東洋経済オンライン|「なかなか決められない人」と決断できる人の差 ※太字は筆者が施した)

柳生氏はこう述べます。未来のことは誰もわからないからこそ、未来について過度に考えず「いまできる最良の決断」をしていくべきなのです。

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2. 選択に行き詰まったら「第三の手」を考える

選択肢が複数あるが、いずれもピンと来なくて決めきれない……そんなときは、無理に現状の選択肢のなかから選ぼうとせず、「第三の手」を考えるのも良策です。

たとえば、海外留学を検討しているものの、「長期だと自信がない……」「学費の捻出が難しい……」といった事情で二の足を踏んでいるとします。でも、少し視点を変えて「短期(中期)のワーキングホリデー」という選択肢も入れれば、上記の懸念は必要なくなるかもしれないですよね。

対局中に膨大な決断が求められる将棋の世界で、長年にわたりトップの座をキープし続ける羽生善治氏も、このような「見切る力」を養うことの重要性を説いています。ほかにあるかもしれない最善手を探すために、思いきって選択肢を広げてみるのがいいのですね。

同時に羽生氏は、「長く考えたからといって必ず最善手が見つかるわけではない」とも補足しています。逆に、時間を区切って制約を設けたほうが、感覚が研ぎ澄まされていいのだそう。ダラダラと「こうしたらどうだろう?」と考え続けるのはNG。限られた時間のなかで新たな道を模索し、よさそうなものに出会ったらぜひ決断してみましょう。

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3.「現在のリスクは未来の安全につながる」と考える

前出の羽生氏は、「いま積極的にリスクを背負うことは、未来のリスクを最小限にすることにつながる」と考えるようにしているそうです。

羽生氏にとっての「未来のリスク」とは「いい棋譜を残せない」こと。この危険な一手を指せば形勢逆転できるかもしれない……そういった対局中のリスクを回避し、安全な手を指し続けるばかりでは、5年後10年後の成長にはつながらないのだとか。羽生氏は、「人間は歳とともに安定を求める気持ちが強くなり、選択が無難で消極的になる。これが一番怖い」と警鐘を鳴らしています。

たとえば、いまの仕事にマンネリを感じていて「転職したい」と心のどこかで思っていたとしても……「慣れた職場を離れなければならない」「収入が下がるかもしれない」といったリスクを考えると、転職を回避して安定を選びたくなりますよね。でも、一時的な困難を乗り越えられれば、転職を通じてキャリアの幅がもっともっと広がる可能性のほうが高いでしょう。

とはいえ、無理して大きく踏み出さなくても大丈夫。羽生氏は「少しずつ」でいいとも言っています。たとえば、興味のある仕事にアルバイトや副業として飛び込んでみるのも手ですね。もし、リスクを前にしておじけづきそうになったら、「現在のリスクは未来の安全につながる」ということを思い出すとよいでしょう。できる範囲で一歩を踏み出してみてくださいね。

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決断は怖いものではありません。自分で勝手に「怖い」と思っているだけで、意外となるようになるのが人生というもの。ご紹介した3つの考え方をヒントに、「決断できる人」になっていきましょう!

(参考)
印南一路(2018),『サバイバル決断力―「優柔不断」を乗り越える最強レッスン』, NHK出版.
東洋経済オンライン|「なかなか決められない人」と決断できる人の差
羽生善治(2007),『[図解]羽生善治の頭脳強化ドリル 直感力、集中力、決断力、構想力を鍛える』, PHP研究所.

【ライタープロフィール】
SHOICHI
大学院修了後、一般企業に就職。現在は会社を辞め、執筆活動をしている。読書、音楽、YouTubeが好き。

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