「いつも悩んでる人」がやっている5つの悪習慣。当てはまったら改善を!

悩みすぎる状態を改善する方法01

「ネガティブなことを耳にすると忘れられない」
「行動を起こす前にリスクを考えすぎて結局実行できない」
このような経験がある人は、もしかすると「悩みすぎ」の傾向があるかもしれません。

いつも悩んでいるばかりだと心身にストレスがたまり、実生活にも悪影響が出てきてしまいます。今回は、悩みすぎてしまう人が無意識にやってしまっている5つの習慣と、それらの改善方法をご紹介しましょう。

【悪習慣1】ストレスの原因をいつまでも探し続ける

一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事である医師の武神健之氏によると、悩みすぎてしまう人ほど、「ストレスの原因は何か」を考えすぎてむしろストレスをなかなか軽減できないそう。たとえば、「このストレスはもしかして昨日のあれのせいだろうか?」というように、即座に「過去の経験」に注意を向けてストレスの原因を探してしまうことが、悩みすぎてしまう人の典型例。

武神氏は、悩みにうまく対処できる人の多くは「シンプルに考える」という特徴があると伝えています。具体的には、ストレスを抱えたとき、「ストレスの原因」を気にするのではなく「ストレスの強度」と「ストレスの持続時間」という2つの要素でストレスを把握するようにする習慣があるとのこと。

ストレスの強度は「想定の範囲内であるか」に大きく関係します。たとえば、転職先で初めてプロジェクトを任された日、新しい職場にはさまざまな人がいるだろうと事前に想定できるため、多少緊張することはあってもそれほど大きなストレスにはつながりにくいでしょう。

またストレスの持続時間は、そのストレスが「いつからか」「いつまでか」という2つの軸で判断します。たとえば、仕事の現場で人員が足りず悩んでいたとしても、「来月には〇〇さんが復帰して人員が回復する」と先を見通すことで、実際の状況に変わりがなくてもストレスの深刻化を防げるようになるのです。

悩みすぎる状態を改善する方法02

【悪習慣2】「すべて自分のせい」と考える

心身医学を専門としている心療内科医の村上正人氏によれば、神経質で悩みすぎてしまう人には「考え方のクセ」があり、このクセのひとつに「自分のせい思考」が含まれるとのこと。「自分のせい思考」とは、何事もまず自分が原因であると思ってしまう考え方のことを指します。物事に悩みすぎてしまう人は、自分を責めて罪悪感を感じてばかりの考え方を見直し、心身を楽にしてあげる必要があるのです。

村上氏いわく、一概に自分のせいとしてしまう偏った思考を修正することによって、ストレスの増加を防ぐことができるそう。「自分のせい思考」にとらわれてしまったとき、自分にばかり要因を求めるのではなく、「ほかの要因はないか」という視点をもつようにしてみてください。たとえば、仕事の商談が失敗したとき、自分がうまくやらなかったから失敗してしまったと考えてしまうかもしれません。しかし、実際には取引先の事情などほかの要因もあるはず。客観的にみて自分の責任ではない場合には、気にする必要はないのです。

悩みすぎる状態を改善する方法03

【悪習慣3】完璧主義

心理カウンセラーの小日向るり子氏は、考えすぎる原因のひとつとして「完璧主義」を指摘します。すべての物事を完璧に仕上げるためにいろんな要素を多面的に考える習慣が、結果として考えすぎや考えのループにつながってしまうとのこと。

たとえば、新事業展開を計画する業務を任された際、リスクをゼロにして、かつ利益率も最大にしようとすれば、条件を満たす解決法がなかなか見つからず悩むことが多くなってしまうかもしれません。

前出の村上氏によれば、このように仕事で悩みすぎる人は、求められていることを客観視して、高すぎる目標を適正なレベルに修正することが重要なのだそう。常に理想を目指さずともまずは与えられたノルマの達成を優先しよう、というように達成可能な範囲で目標を修正してみてください。

また村上氏は、完璧主義的な考え方では常に目標を高く掲げているがゆえ頑張りすぎてしまうのと同時に、その目標を達成できない自分を許せないことがストレスを生むとしています。したがって、「不完全でもいい」「ありのままの自分でいい」といまの自分を肯定的にとらえ直し、全力で頑張らなくてもいいという基準を自分のなかにつくるとよいでしょう。

悩みすぎる状態を改善する方法04

【悪習慣4】まわりの目を気にしすぎる

精神科医の名越康文氏は、自意識過剰になってしまい、ほかの人の目を気にするあまり「自分のやりたいことをやれない」「言いたいことを言えない」などの悩みを抱えてしまうことは少なくないと述べています。

たとえば、「次のプレゼンで失敗してしまったらどうしよう」と悩み続けている場合、「まわりの人に自分が無能だと思われてしまうかもしれない」といった自意識によって周囲の目を妄想することが習慣になってしまっているかもしれません。

名越氏によると、この自意識過剰という習慣は「他人が敵に見えているか、味方に見えているか」によっておおむね決まるのだそう。まわりの人を信用しきれず敵に見えてしまっていると、「自分」を過剰に意識して、現実以上に自分をよく見せようとするのです。

もしそのような習慣があると気づいたら、心の奥底にこびりついている、他者に対する敵対的なイメージをほぐすようにしましょう。その際、周囲の人間が自分に対してニッコリとほほえみかけているイメージを想像するとよい、と名越氏は示しています。

また、心理カウンセラーの根本裕幸氏によれば、自分の内面に向けられた意識を他者へ向けることも解決策のひとつなのだそう。「自分がどうしたいか」を考える代わりに、「どうすれば相手が喜ぶのか」「何が相手の役に立つのか」を考えて行動するのがよいと言います。「余計な印象を与えたくない」と自分目線で悩み萎縮してしまうのではなく、「プレゼンではハキハキ話したほうが相手に伝わるだろう」「論理的に伝えれば相手は内容を理解できるだろう」などと相手の目線を優先することで、自意識過剰に悩む状況はきっと改善されるはずです。

悩みすぎる状態を改善する方法05

【悪習慣5】悩みすぎる性格を直そうとする

米インディアナ州のセント・メアリーズ大学心理学部教授であり臨床心理士のキャサリン・ピットマン氏は、「悩みすぎる性格を直したい」という思いこそが悩みすぎる状況をつくり出していると指摘します。

ピットマン氏によれば、「悩みすぎないようにしよう」と思うほど意識はその悩みに焦点を当ててしまうとのこと。そのため、「悩みすぎるのをやめたい」「悩んではいけない」といった考えは、多くの場合むしろ逆効果になってしまうのです。

悩みすぎてしまう習慣を改善するには、「自分はいま考えすぎてしまっている」と気づいた瞬間に、別の何かに意識を向けることが大切。たとえば好きな趣味を見つけて、もし悩み込んでしまいそうになってもその趣味のことを常に考えられるようにしておくと、クヨクヨする時間を減らすことができるでしょう。

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自分の無意識の習慣を見直して、「悩みすぎ」から脱却していきましょう。

【ライタープロフィール】
YOTA
大学では法律学を専攻。塾講師として、中学~大学受験の6科目以上の指導経験をもつ。成功者の勉強法、効率的な学び方、モチベーション維持への関心が強い。広い執筆・リサーチ経験で得た豊富な知識を生かし、効率を追求しながら法律家を目指して日々勉強中。

(参考)
PRESIDENT online|メンタルの弱い人ほど「ストレスの原因探し」に悩むという皮肉
WOMAN SMART|心身がラクになる、「考え方のクセ」の直し方
マイナビウーマン|考えすぎる性格をやめたい。心理と改善方法
TOWNWORKマガジン|自意識過剰を克服する方法|名越康文
Peachy|自意識過剰は改善できる? 特徴や原因を知って克服しよう!
Kaizen Habits|Psychologists Explain How To Stop Overthinking Everything

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