「欠点だらけのあの人」がなぜか好かれるヒミツ。彼らの魅力は “欠点を素直に認めていること” にあり

オフィスでミーティングをしているビジネスパーソンのなかに人気者

「あーもう、またAさん間違ってる」「Bさんはすぐカッとなるよね」などと口々に言われながら、なぜか人に好かれる人物がいます。彼らの魅力とは、いったいなんでしょう?

――私は誰よりも失敗がないよう注意を払い、誰よりも働いて、誰よりも努力している。それなのに、なぜ私よりも欠点だらけの “あの人” が好かれるのか――と腑に落ちないあなたに、「欠点が多い人」ほど「なぜか人に好かれる理由」を説明します。

なぜ欠点だらけの人が好かれるのか?

多摩大学大学院 名誉教授・シンクタンク・ソフィアバンク代表の田坂広志氏は、欠点が目立つのに、なぜか好かれる3人の例を挙げています。

1人は、時おり会議などの予定を忘れては、「すまん、すまん」と恐縮しているウッカリ課長。もう1人は、すぐカッとなってしまうボルケーノ(噴火山)社長。さらにもう1人は、リーダーでもあるワガママな先輩です。

タイプは違いますが、いずれも周囲は常に迷惑を被っており、「あーあ、またか……」「勘弁してよ」と言葉を漏らしています。ところがこの3人、どういうわけか迷惑をかけている周囲にこそ好かれているのだそう。その大きな理由は次の2点にありました。

――1. 自分の欠点をよくわかっている

まずウッカリ課長は、たとえば会議に遅れたときは「すまん! 悪い! 俺またやっちゃったな」などと言い、素直にみなの前で自分の非・欠点を認めるのだとか。

また、ボルケーノ社長は、カッとなって怒鳴り散らした社員の好物(たとえばたい焼き)を、あとでお土産に買ってくるのだそう。不器用ながら「カッとなった自分が悪かった」と自覚して認め、言葉には出さないものの態度で示しているわけです。

こうした例を挙げ、田坂氏は、まわりに迷惑をかけても人間関係を損ねないのは、彼らが自分の非や欠点を素直に自覚し、それを周囲に対して率直に認めているからだと説明します。

人間関係をおかしくするのは、必ずと言っていいほど「自分に非はなく『相手に非がある』とお互いに思い合うこと」なのだそう。

PCを扱いながら仲よさそうに話す上司と部下

――2. 周囲に感謝している

そして、田坂氏がよく知るワガママな先輩は、負けん気が強く、人の言うことを聞かないため、しばしば周囲を困らせることがあったそうです。しかしあるとき、その先輩は田坂氏に「自分みたいなワガママな人間に、よくみなついてきてくれる。ありがたい」としみじみ漏らしたのだとか。

そのとき田坂氏は、人々がその先輩をリーダーとして認め、ワガママで負けず嫌いで頑固なところを悪く言わない理由が、改めてわかったそう。

田坂氏は感謝はすべてを癒やすという言葉を挙げ、それが人間関係の究極の真実だと述べます。

ブルーのバックに「Thank you」と書かれたブルーのハートをもつ手

欠点とは、完璧とは何か?

田坂氏の意見から、欠点が多いのになぜか人に好かれる人の秘密は、自身の非・欠点を自覚して、認め、それを受け入れてくれた人々に感謝しているからだとわかりました。

千差万別の価値観をもつ人間が、誰しも納得する「完璧な人」を正確に定義するのは難しいでしょう。それは、欠点のない完璧な人間はこの世に存在しないと考える根拠にもなります。

辞書で調べると「欠点」は “不十分なところ、足りないところ” といった言葉で説明されています。ならば世のなかが成り立っているのは、誰かの足りない部分を、なんらかのかたちで誰かが補っているということ。そうした意識をもち、感謝することができれば、あなたも明日には誰かから好意的な目を向けられるはずです。

ただ、なかには感謝の心を忘れない以前に、どうしても「自分の欠点を直視できない」という方もいるでしょう。そこで、次にちょっとしたヒントをお伝えします。

なんとなく自分の欠点に心を悩ませている様子の男性

自分の態度が「欠点」をつくる?

年間400件以上の面談カウンセリングを行なうという、心理カウンセラーの浅野寿和氏によれば、「欠点」という判断をつくり上げるのは、その「欠点」を嫌い、否定的に扱ってしまう、その人自身の態度や姿勢なのだそう。

たとえば、しゃべりがヘタ、文章がヘタ、早とちりする、行動が遅い、すぐパニックになる、のんびりしすぎ、すぐカッとくる、忘れっぽい、大ざっぱ、細かすぎるなどなど、私たちがそれぞれさまざまに「自分のダメだと感じる部分=欠点」は、ほとんどが誰かとの比較で生まれるものではないでしょうか。

そうして「ほかの人はできているのに、自分にはできない」と思うと、あたかも自分が不完全な人間のように感じてしまうわけです。すると、この欠点があると「人から嫌われる」「バカにされる」と思い込むようになり、自分の欠点がものすごく嫌いになってしまうのだとか。

浅野氏はこの状態を、「自分の欠点を誰よりも嫌っているのは自分自身」と説明します。この状態を放置すると「人は私の欠点を嫌うに違いない」と思い込むようになるため、人間関係がギクシャクするとのこと。

ならば、“欠点が多いのになぜか好かれる人” のように、自分の欠点を嫌うのではなく認めるほうが断然お得です。自分の態度や姿勢は、「欠点をつくり上げる」こともできれば、「欠点を利点に変える」こともできるわけです。

オフィスで満面の笑みを見せる、笑顔が魅力的な女性

師匠とへレンケラーの言葉

前出の浅野氏の師匠は、「人の愛情は人の弱さに向かう」と説いたそうです。これまでの内容をふまえると、必ず何かしら欠点をもつ人間の私たちは、ありのままでも人に好かれる要素が、必ずあると理論づけられます

視覚と聴覚の重複障害をもちながら、87歳になるまで社会活動家として活躍したへレン・ケラーは、こう言いました。

自分の欠点を直視し認めることです。ただし欠点に振り回されてはいけません

(引用元:MM総合研究所|偉人の名言集とその出典|自分の欠点を直視し認めることです。ただし欠点に振り回されてはいけません(ヘレンケラー)) 

まずは自分の欠点だと思う部分に目を向けてみてください。そのあと、欠点の自覚⇒認める⇒周囲への感謝といった3ステップを進み、「完璧な人」ではなく「人気者」を目指しちゃいましょう。

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田坂氏によれば、言葉で伝わるのは2割、言葉以外のメッセージ(表情・眼差し・しぐさ・身振り・態度・雰囲気)で伝わるのは8割とのこと。心のなかで「ありがとう」とメッセージを送っても、相手は何かを感じ取ってくれるはずです。

(参考)
ダイヤモンド・オンライン|7つの知性を磨く田坂塾|なぜ、あの人は欠点だらけなのに好かれるのか?  
カウンセリングサービス すぐに役立つ心理学講座|魅力と欠点の心理(1) 〜欠点は嫌われやすいもの〜  
MM総合研究所|偉人の名言集とその出典|自分の欠点を直視し認めることです。ただし欠点に振り回されてはいけません(ヘレンケラー)  
NHK ハートネット|ヘレン・ケラーが伝えたかったこと 第2回 私は天使ではない  
田坂広志公式サイト|プロフィール 

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