ローテーブルでの勉強・仕事時に姿勢を悪くしないコツ

ローテーブルで勉強・仕事するときの姿勢1

自宅に机がないため、高さの低いローテーブルやこたつで勉強や仕事をしている人は少なくないはず。椅子に座らず、床に腰を下ろす姿勢で使用するローテーブルには、いくつかのメリットもある一方、猫背になりやすいなどのデメリットもあります。

ローテーブルでも体を痛めず、集中力を保って勉強・仕事をするには、どのような点に注目すればよいのでしょう? 本記事では、ローテーブルで勉強・仕事する際の姿勢について詳しくご紹介します。

ローテーブルで勉強・仕事するメリット

姿勢について説明する前に、まずはローテーブルで勉強・仕事するメリットを考えてみましょう。

脚を自由に動かせる

床に座ってローテーブルで勉強・仕事しているときは、椅子に腰かけ机に向かっているときと比べ、脚の位置を自由に変えやすいというメリットがあります。あぐらをかく、あぐらに疲れたら正座する、正座に疲れたら脚を伸ばす、そして立てる……という具合に、さまざまな姿勢をとれるぶん、「座り疲れ」しにくいはずです。

これが椅子の場合、座面が狭いため、座り方を変えようとしても「脚を組む」以外は困難でしょう。座り方のバリエーションが少ないため、脚が疲れやすくなる可能性があります。

すぐ横になれる

疲れたときに横になりやすいのも、ローテーブルで勉強・仕事するメリットです。

椅子に座って机で勉強・仕事している場合、横になって休みたいときは、いったん机を離れ、ベッドなどに移動しなければなりません。机から離れると、つい休憩時間をダラダラと伸ばしたくなり、時間をロスしてしまうかもしれませんね。

しかし、ローテーブルの場合、立ち上がらなくてもその場で横になれます。少し休んだあとは、上半身を起こすだけで勉強・仕事に戻れますね。

床に資料を置ける

ほかには、床を資料などの置き場所として活用できるメリットも。

複数の資料を同時に参照したいときは、机の上に置ききれず、ノートや参考書、辞書を上下に重ねざるをえないこともありますよね。こうなると、下に敷かれた資料を見るたびに上の資料を持ち上げないといけませんし、資料が机から落ちて床に散らばってしまうかもしれません。

その点、ローテーブルで勉強・仕事するなら、卓上に置ききれない資料や机上からどかしたいものを床に置けるので、机を広々と使えるのです。ローテーブルで勉強・仕事するとなると、どうしても姿勢が悪くなるのが気になってしまいますが、意外なメリットもあるのですね。

ローテーブルで勉強・仕事するときの姿勢2

ローテーブルで勉強・仕事するデメリット

一方、ローテーブルで勉強や仕事をすると、姿勢が猫背になりやすいというデメリットがあります。整体師の木津直昭氏によると、あぐらなどで床に座る場合、自然と骨盤が後ろに倒れるため、猫背になりやすいそうです。

では、猫背はどのような問題をもたらすのでしょうか?

腰痛になりやすい

猫背の姿勢だと、背骨が必要以上に曲がるため、腰の筋肉に負担がかかってしまいます。結果として、腰痛を招きかねません。猫背は腰痛の原因になりうるのです。

集中力が低下しやすい

一般社団法人・日本姿勢教育協会代表の碓田拓磨氏によると、猫背の姿勢では肺が広がりにくいため、呼吸が浅くなるリスクがあるのだそう。呼吸が浅くなると、脳に取り込む酸素の量が減り、判断力や集中力が低下する恐れがあります。

自律神経が乱れやすい

猫背になると、背骨を通っている神経の働きが悪くなり、自律神経が乱れる可能性もあります。自律神経とは、臓器や血流、ホルモンバランスなど、身体の機能全般をコントロールしている神経系のことです。

自律神経の乱れは、疲労感・肩こり・頭痛など、さまざまな不調につながります。つまり、猫背の姿勢でいると、心身の健康に悪影響を及ぼしかねないのです。

ローテーブルで勉強や仕事をする場合には、以上のデメリットを念頭に置きつつ、姿勢が悪くならないよう十分注意しましょう。

ローテーブルで勉強・仕事するときの姿勢3

ローテーブルで勉強・仕事するときの姿勢

ローテーブルで勉強・仕事するとき、どのような姿勢をとるべきなのでしょう? 3つのアドバイスをご紹介します。

骨盤を立てる

床に座ると骨盤が後方に倒れ、自然と猫背になるもの。逆に考えると、骨盤を立てて座れば、猫背の予防につながります。

碓田氏によると、骨盤を立てるために意識するべきは、「座るときにおしりを引く」こと。少し前かがみの状態で座ってから、そのまま背筋を起こすのです。あぐらをかくのに比べ、重心が少し前に移り、腰がスッと伸びているのを感じられるはず。

整体師の木津直昭氏は、ふたつ折りにした座布団に座ることを推奨しています。厚みのあるものの上に座れば、おしりの位置が高くなって骨盤が立ちやすくなるため、猫背のリスクを減らすことができますよ。

【骨盤を立たせて座るコツ】

  • 少し前かがみに座ってから背筋を起こす
  • 座布団をふたつ折りにして座る

重心を意識する

身体にかかる負担を軽減するには、重心を意識して座りましょう。

人体の重心は、おへその下あたりの位置(丹田)にあります。この重心に対して垂直に上半身を乗せると、体重がうまく分散され、首や背中、腰などへの負担を最小限に抑えられるのです。

重い荷物を手に持ったときを想像してみてください。重心に近づけるほど、持ち運びを楽に感じるはず。最も楽になるのは、荷物を頭の上、つまり重心の真上に乗せたときです。外国の写真で、重い米袋などを頭に乗せて運んでいる人を見たことがあるのではないでしょうか。

頭や上半身の重さも同じです。猫背になると、上半身が重心の垂直線上から離れてしまうため、首などへの負担が大きくなります。上半身が後ろへ傾く「後傾姿勢」でも、同じ原理で身体に負担がかかるのです。

そのため、たとえばPCの画面を凝視しようと首だけ前に伸ばすと、頭が重心から離れるため、首を痛めてしまいます。肩や首、頭の痛みを防ぐには、首と頭を肩から遠ざけないようにしましょう。

まめに姿勢を変える

東京医療福祉専門学校で東洋医学を教える鍼灸師(しんきゅうし)の髙山智仁氏によると、骨盤を立てた「正しい座り方」でも、同じ姿勢を長時間続けては身体に負担がかかるそう。疲れを感じたら、座り方を変えましょう。

床での座り方は、骨盤が傾く「悪い座り方」と、骨盤が立ちやすい「よい座り方」に分かれます。姿勢を変えるときは、「悪い座り方」ではなく「よい座り方」のなかでローテーションを組みましょう。

【悪い座り方】

  • 横座り:両脚を同じ方向に流す
  • ぺったんこ座り:両脚を前に伸ばし、膝から先を左右に曲げる
  • 体育座り:膝を抱え込む

【よい座り方】

  • 正座:両のかかとをくっつけ、お尻のくぼみを載せる
  • あぐら:膝を曲げ、身体の前で脚を組む
  • 長座:両脚をまっすぐ前に伸ばす

ローテーブルで勉強・仕事する際は、以上のポイントを意識して、姿勢に気をつけてみてください。

ローテーブルで勉強・仕事するときの姿勢4

ローテーブルで姿勢よく勉強・仕事するコツ

ローテーブルで姿勢よく勉強・仕事しやすくなる、3つのアドバイスをご紹介します。

「差尺」に合ったテーブルを選ぶ

テーブルの高さを決めるうえで重要なのが、「差尺」。差尺とは、テーブルの高さと座面の高さの差です。テーブルの高さが30cm、座椅子の高さが10cmなら、30cm-10cm=20cmが差尺になります。

適切な差尺は、座る人の座高によって変わります。理想的な差尺は「座高の1/3」、一般的な座高は「身長×0.55」とされているので、以下のような式がつくれるでしょう。

理想的な差尺=身長×0.55÷3

身長170cmの人なら、

170×0.55÷3=31.166……

となるので、31cm程度の差尺が適切です。座椅子の厚さが10cmなら、ローテーブルの最適な高さは41cmというわけですね。もちろん個人差はあるので、「適切な差尺」より少し高いローテーブルを買って、座布団やタオルで座る高さを調整するのもいいでしょう。

アイテムを利用する

ローテーブルで勉強・仕事する際の負担を和らげるため、以下のようなアイテムもおすすめです。

クッション・座布団

クッションや座布団を使い、座る高さを調整することで、身体への負担や座り疲れを軽減できます。厚めのクッション・座布団を使うと骨盤が立ちやすくなるため、猫背の予防も期待できるでしょう。

また、クッションを抱きかかえれば、姿勢を安定させることもできます。以下の「姿勢クッション MAMO」は、身体と机のあいだの空間を埋め、腕や上半身を支えてくれる商品です。

ラグマット

あぐらや横座りの姿勢だと、くるぶしや足の甲が床に当たって痛くなるでしょう。やわらかいラグマットや低反発マットを敷けば、長時間座り続けても疲れにくくなるはずです。

座椅子

座椅子には背もたれがあるため、上半身を支え続けるのに疲れたときは便利です。ローテーブルで長時間の勉強や仕事をする方は、ぜひ座椅子の購入を検討してください。

骨盤ケア座椅子

座椅子には、「骨盤ケア座椅子(姿勢矯正座椅子)」という種類もあります。座ると自然に骨盤が立つような形状なので、通常の座椅子より楽に座れるのです。本格的に環境を整えたい方や、姿勢の歪みを正したい方には特におすすめできます。

1時間に1回ストレッチする

長時間座り続けると、筋肉がこわばって血行が悪くなるため、定期的に立ち上がって身体を動かしましょう。

早稲田大学スポーツ科学学術院講師の荒木邦子氏は、少なくとも1時間に1回、できれば30分に1回、ストレッチを1分以上することを推奨しています。荒木氏推奨の、手軽にできるストレッチは以下のとおりです。

名称 やり方 推奨回数
爪先上げ/かかと上げ 片足の爪先を上げつつ反対の足のかかとを上げる 交互に10回
膝伸ばし 椅子に座って片脚を伸ばし、反対の太ももに力を入れる 交互に2~4回
おしり上げ 椅子からゆっくりおしりを浮かせる 2~4回
上体ひねり 上半身をひねりつつ伸び上がる。背もたれに手をついてOK 左右で各5~8秒
背伸び 両脚を腰の幅に開き、かかとを上げる 1回
脚横上げ 片脚ずつ横にゆっくり上げる 左右で各4~6回
左右重心移動 脚を大きく開き左右にゆっくり重心を移動する 左右で各2~4回
もも上げ 膝が90度に曲がるまで片脚を上げる 左右で各4~6回
背筋伸ばし 机や壁などに手を置き、お辞儀のように背筋を伸ばす。脚を大きく開き、おしりを後ろに突き出す 5~8秒

ローテーブルで勉強や仕事をするときは姿勢が悪くなりがちなので、リフレッシュのためにストレッチをやってみましょう。

***
ローテーブルで勉強や仕事をすると猫背になりやすいため、姿勢には特に注意しましょう。腰痛や肩こりにお悩みの方、疲れやすい方などは、今回ご紹介したアドバイスを取り入れてみてください。

(参考)
木津直昭(2016),『肩こり・腰痛が消えて仕事がはかどる 究極の座り方』, 文響社.
プレジデントオンライン|正しい座り方は、「背筋ピン」ではなく「お尻をグイッ」
ドクターズ・ファイル|自律神経失調症
スタイリッシュルーム.com|【1分で分かる】テーブルと椅子の最適な高さバランスの計算方法&一覧表
NIKKEI STYLE|日本の職場は座り過ぎ ちょい運動で血行を改善
ぷらす鍼灸整骨院|【骨盤を立てる座り方】体のプロも実践している正しい座り方をご紹介

【ライタープロフィール】
佐藤舜
中央大学文学部出身。専攻は哲学で、心や精神文化に関わる分野を研究。趣味は映画、読書、ラジオ。人生ナンバーワンの映画は『セッション』、本は『暇と退屈の倫理学』。好きな芸人はハライチ、有吉弘行、伊集院光、ダウンタウン。

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