脳にも体にも逆効果! やってはいけない「3つの朝習慣」と「3つの夜習慣」

「朝にやってはいけない3個の習慣」と「夜にやってはいけない3個の習慣」01

朝や夜の時間を有効に使って、有意義な毎日を過ごしたい。でも、「著名人のルーティンをまねしてみたけど、効果を実感できない」「この習慣って、本当は意味がないのかな?」と悩んでいる……。

そんな人は多いはず。じつは、あなたがよかれと思って実践している習慣のなかには、十分な効果を得られないものや、かえって逆効果なものがある可能性も。

今回は、朝と夜にやってはいけない習慣をご紹介します。時間を無駄にしないために、やってしまっているものがないかぜひチェックしてください。

朝にやってはいけない3つの習慣

まずは、朝にやるべきではない習慣を3つご紹介しましょう。

【やってはいけないこと1】起きてすぐにコーヒーを飲む

成功者の多くは朝活をしていると聞くし、朝一番にコーヒーを飲んで眠気を覚まそう――こんな習慣はおすすめできません。じつは、朝一番の体は、コーヒーを飲むのに適していないそうなのです。

アメリカの神経学者スティーブ・ミラー氏によると、朝は脳を覚醒させるコルチゾールというホルモンが多く生成されるそう。平均して午前8時〜9時のあいだに、血中のコルチゾール濃度が一日のピークに達すると言います。

そんな、覚醒の最大レベルへ脳が自然と近づいているときにわざわざコーヒーを飲んでも、カフェインによる覚醒効果はあまり期待できないということ。ミラー氏いわく、コーヒーを飲むなら、コルチゾール濃度が低下している午前9時半〜11時半のあいだがよいそうです。

では、朝一番の眠気はどうすれば効果的に解消できるのでしょう? 快眠セラピストの三橋美穂氏は、朝日を浴びれば、眠気のもととなるメラトニンの分泌が抑えられ脳がスッキリ目覚めると伝えています。朝ベッドから出たら、コーヒーを淹れに行くのではなくカーテンを開けに行って、太陽光を部屋へとり入れてはいかがでしょうか。

【やってはいけないこと2】始業後すぐメールチェックをする

「朝のうちにメールを処理してしまえば、日中仕事に集中できる」そう考えて、始業したらまずメールに目を通すことから始める人は多いかもしれません。

しかし脳の機能に詳しい作業療法士の菅原洋平氏は、朝の時間をメールチェックのような単純作業に使うのはもったいないと指摘します。なぜなら、朝起きてから2~4時間は脳が活性化して、決断力や記憶力などが高まっているからです。

菅原氏は、一日のなかでも朝の脳は特にいいパフォーマンスを発揮できるので、その日の業務で一番決断力や思考力が求められる、最重要タスクに着手するべきだと言います。たしかにメールチェックも大切ですが、多くの人にとってそれが最優先タスクだとは言えないはず。

朝は、企画立案や複雑なプロジェクト進行など、頭をフルに使う業務に集中しましょう。メールは、大事な作業を終わらせてからチェックすればいいのです。

【やってはいけないこと3】暗記系の勉強をする

意欲あるビジネスパーソンのなかには、始業前の時間帯で勉強する習慣がある人もいるはず。たしかに朝は、前述のように脳がよく働くので、勉強にも最適な時間です。ですが、朝に「新しい情報を記憶するような勉強」をするのは、やめたほうがよいでしょう。

なぜなら、朝に暗記するのは効率が悪いから。子ども向けに学習事業を展開する森大輔氏によると、朝の段階で新しい事柄を脳にインプットしても、夜までにほかの情報がたくさん脳へ入ってくるため、せっかく朝に覚えた情報が上書きされてしまうそうです。

森氏がすすめるのは、暗記は夜に行ない、朝は前夜に覚えた内容を復習すること。情報は睡眠をとっているあいだに脳内で整理され、記憶として定着するそうです。記憶の仕組みをうまく活用して、朝勉強の効果を高めましょう。

「朝にやってはいけない3個の習慣」と「夜にやってはいけない3個の習慣」02

 

夜にやってはいけない3つの習慣

次に、夜にやらないほうがいいことを3つご紹介します。

【やってはいけないこと1】激しい運動をする

健康維持やストレス解消のため、仕事が終わったあとの夜に運動する人もいるでしょう。しかし、激しいエクササイズを夜に行なうと、体に思わぬダメージを与えかねません

東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏によると、汗をかくほどの激しい運動は、疲れを増幅させるそうです。梶本氏いわく、疲れをためない生活をするには、自律神経の機能を正常に維持することが必要。しかし仕事終わりに激しい運動をすると、すでに疲れがたまっているところに自律神経へ大きな負荷をかけることになるため、疲れもストレスもたまり続ける一方だと言います。

とはいえ、「夜に運動するとスッキリするんだけど……」という人もいるでしょう。梶本氏によると、じつはその状態は、エンドルフィンなどの「脳内麻薬」が脳内に放出され、疲れが一時的に隠されている状態。そして、その効果は長続きしないと指摘します。

そこで梶本氏がすすめるのは、良質な睡眠を十分にとること。これこそが、疲労回復の唯一の方法だそうです。夜に体を動かしたい場合はストレッチくらいにして、たっぷり眠ることを優先させましょう。

また、2014年にアメリカのアパラチア州立大学が行なった研究によれば「夜よりも早朝に運動したほうが、一日を通じて血圧が低くなり、睡眠の質も高まる」とのこと。ランニングなど強度の高い運動は朝に回すといいかもしれません。

【やってはいけないこと2】熱いお湯に長時間浸かる

疲れがとれる感じがするので、熱いお風呂にゆっくり入るのが好き――そんな習慣もよくないようです。梶本氏は、熱いお湯に長時間浸かるのは禁物だと指摘します。なぜなら、体温や血圧を調整しようとして自律神経が疲労するから。体の疲れをとるつもりが、逆に疲れさせてしまうのです。

効果的な入浴法について、日本大学医学部教授の内山真氏は、ぬるめのお湯に浸かる程度にとどめるのがよいと述べます。体を軽く温めたあとは、手足の表面から熱が発散され、体の内部の温度が低下しやすくなるとのこと。その結果、眠りに入るまでの時間が短くなり、深く眠れるようになるそうですよ。

【やってはいけないこと3】就寝前に考え事をする

「明日は資料をつくって上司へ提案もして……」「次の週末は何をしようかな?」

仕事もプライベートも充実させたいと思うがゆえに、このような考え事を夜にするのが癖になっていませんか? ベッドに入ってからは、考え事を控えましょう

心理カウンセラーの小林麻利子氏は、夜の脳は疲れているため、感情をコントロールしにくいと言います。ネガティブな気持ちになりやすく、考え事をしているうちに不安感やイライラが募りがち。すると「そういえば以前、こんな失敗をして上司に叱られたな……」などと余計なことまで考えて、どんどん眠れなくなってしまいます。

考え事のせいで寝つきが悪くなって睡眠不足になると、さらなる悪影響も。小林氏いわく、睡眠不足の状態だと、認知機能をつかさどる前頭連合野の機能が低下するため、論理的思考や臨機応変な対応ができなくなるのだとか。

そこで小林氏がすすめるのは、考えるべき内容をノートに書き出すこと。たとえば「明日、仕事の段取りを考える」「起きたら、週末の予定を立てる」のように簡単なメモを残し、ベッドではそのことを考えないようにするのです。そうすればよく眠れて、翌朝すっきりした頭で思考を巡らすことができるはずですよ。

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朝と夜は、あなたのパフォーマンスを左右する大切な時間です。ぜひ一度、自分の習慣を見直してみてくださいね。

(参考)
BrainFacts.org|The Best Time for your Coffee
美的.com|“朝日を浴びると眠気が覚める”ってウソ?ホント?真相を快眠セラピストに直撃!
プレジデントウーマン|疲れない脳になりたければ「朝イチのメールチェック」をやめるべき
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【ライタープロフィール】
藤真 唯
大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいてわかりやすく伝えることを得意とする。

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