「やりたいことが無限にあって何ひとつこなせない」悩み。超シンプルな解はこれだ!

「ワン・シング・リスト」で管理する方法01

仕事のスキルアップを図りたい。難しい資格を取得したい。そのためには、あれもして、これもして……。

成長意欲の高い人ほど、やりたいと感じることがたくさんあるのではないでしょうか?

ただ、やりたいことがあまりにも多すぎてどれも中途半端になっていたり、優先順位をつけられず結局手つかずのままになったりしている方もきっと多いはず。そこで今回は、筆者の実例を交えて本当にやるべきことを絞る方法をご紹介しましょう。

「ToDoリスト」を書いて満足してはいけない

やりたいことをすべて書き出し実行しようとする「ToDoリスト」は、タスク管理術として、これまで多くの企業で実践されてきました。しかし、近年はその効果を疑問視する声が上がっています。

オーダーメイド研修を行なうエマメイコーポレーション代表の大塚寿氏は、「ToDoリストには、すべきことが際限なく積み上がっていくという欠点がある」と言います。たしかにひたすらタスクを書き連ねていくと、達成不可能な量になってしまいがちですよね。

ほかにも、ToDoリストには「個々のタスクに対する時間設定ができない」「取り組みやすそうな簡単なタスクから優先的に行ないがち」といった問題点があります。実際、アメリカの作家であるケビン・クルーズ氏の調査でも、こうした理由から、起業家や五輪選手、成績優秀な学生の大半はToDoリストを使用していなかったと明らかになったそう。ただ書き連ねるだけでは、タスクを最後まで遂行できる可能性は低いということでしょう。

「ワン・シング・リスト」で管理する方法02

タスクをひとつに絞る「ワン・シング・リスト」

では、どうすればやりたいことを達成できるようになるのでしょうか?

ブレグマン・パートナーズCEOで『最高の人生と仕事をつかむ18分の法則(日本経済新聞出版)』などを手がけたピーター・ブレグマン氏は、仕事を効率化するために行き着いた方法として「ワン・シング・リスト」、つまり「自分が最も達成したいことを “たったひとつだけ” 書き記す方法」を挙げています。

ブレグマン氏が提唱するワン・シング・リストの手法は次のとおり。

  1. 自分がやりたいと思うことをリストにして、すべて書き連ねる
  2. リストを見渡し、自分が最も達成したいことをひとつだけ別の紙に書き出す
  3. 自分が最も達成したいひとつのことを細分化し、達成に必要なタスクを考える
  4. 最初に書き連ねたリストをしまって、自分が最も達成したいひとつに集中する

最初のステップは、ToDoリストの作成方法と同じです。ただし、そこからすべてを一気に達成しようとするのではなく、まずはひとつに絞りましょう。最もやりたいことが達成できたら、再びリストを取り出して次に最もやりたいことを選び、別の紙に書き出して取り組むようにするのです。

ワン・シング・リストは、「シングルタスク」の効果をもたらします。学習コンサルタント業を行なう宇都出雅巳氏によれば、あらゆることを同時にこなす「マルチタスク」だと、行なうタスクを切り替えることで集中力が途切れてしまいやすいのだそう。一方「シングルタスク」であれば、ひとつのことにとことん打ち込めるため、集中力が持続されやすいと言います。またハーバード大学やMIT(マサチューセッツ工科大学)など海外著名大学の研究が示すところでは、シングルタスクの生産性はマルチタスクの10倍にも及ぶとのこと。

ただ、やりたいことがたくさんある人は、リストからどれを選べばよいか悩んでしまうこともあるでしょう。ブレグマン氏は、リストのなかで「自分がずっと避けてきたもの」が本当にやるべきことだと言います。大変なことはあと回しにして、簡単なことばかりこなしていると、リストにチェックできる項目は増えるものの、空虚な達成感しか得られないのだとか。反対に、これまでの自分が避けてきたような大きな挑戦から取り組めば、「これはできたけど、まだあれが残っている……」ではなく「これができたから、あれもこなせるはず!」と思えるようになるはずです。

「ワン・シング・リスト」で管理する方法03

「ワン・シング・リスト」を作成してみたら、タスクに集中できた!

今回は、筆者も手順に沿って実際にワン・シング・リストを作成してみました。ブレグマン氏によると、作成する際は付箋やスマートフォンのアプリなどを使ってもよいそうです。

「ワン・シング・リスト」で管理する方法04

こちらが、筆者が作成したワン・シング・リストのもとになる最初のリストです。筆者は以前からSTUDY HACKERで記事を執筆していますが、自身のさらなる文章力アップを望んだ結果、リストで挙げていたさまざまなやりたいことのなかから「記事の語彙力をアップさせたい」というテーマを選びました。

「ワン・シング・リスト」で管理する方法05

たったひとつ選ぶだけで、とてもシンプルなリストになりましたね。そして次に、記事の語彙力をアップさせるためのタスクとして「辞書を1日数ページのペースで読み進めていく」を挙げました。これは、東大生作家である西岡壱誠氏が、語彙力をアップさせるツールとして辞書をすすめていたことを参考に設定したものです。 

このワン・シング・リストにのっとり、実際に辞書を毎日読み進めたところ、言葉の意味を正確に理解でき、自然と語彙力が身についた実感を得られました。また、余裕があるときには類語も一緒に調べるようにしたことで、文章表現の幅を広げられました。

筆者にはやりたいことがたくさんありましたが、これまであまり積極的には行動できていませんでした。しかし、やりたいことを目に見えるかたちで書き出し、さらにひとつに集中して実践したことで、自分の語彙力をレベルアップできたのです。

みなさんも、やりたいことが多すぎてどれも手がつけられないというときには、ワン・シング・リストを作成して自室の壁や職場のデスクなどに貼り、自分がやりたいことをひとつずつ順番にこなすようにしてみてください。

***
本当にやりたいことを、確実に達成したい。そう強く考えるみなさんに「ワン・シング・リスト」の活用をぜひすすめたいと思います!

(参考)
THE21オンライン|「TODOリスト」は諸悪の根源だった? 本当に生産性が上がるタスク管理のコツ
STAGE|あなたの常識が非常識に?「TO DOリスト」はもう不要かもしれない
ハーバード・ビジネス・レビュー|生産性が上がらないのは、やることリストが長すぎるからだ
ダイヤモンド・オンライン|研究で判明!毎朝「○○」から始める人は仕事が遅い
東洋経済オンライン|「マルチタスク」での仕事が極めて非効率な理由
リクナビNEXTジャーナル|生産性10倍に?!「シングルタスク」に切り替える方法
東洋経済オンライン|東大生が厳選「語彙力がグングン伸びる」3冊

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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