出世する人の “意外すぎる” 口癖4つ。うまくいかないときこう言える人が出世に近い!

出世する人が “意外と多用している” 言葉4つ01

出世したい、成功したいと思って頑張って働いているけれど、なかなかうまくいかないあなた。出世しやすい人が使う「言葉」をまねしてみてはどうでしょう。

人が普段使う言葉には、その人の思考や人間性が表れます。言葉は周囲に与える印象を変えうるだけでなく、受ける評価の度合いを大きく左右する要素のひとつ。成功する人は、そうでない人とは一味違った言葉を使っているかもしれません。

そこで今回は、成功者が “意外と多用している” 言葉を4つご紹介します。意外なあの口癖に、出世のヒントが隠れているようですよ。

1.「私のせいです」

出世する人といえば、自信満々、堂々とバリバリ仕事をしているイメージがありますよね。肩をすくめて恐縮ばかりしている人が出世する場面はなかなか想像しづらいでしょう。しかし、アメリカのエグゼクティブコーチでありスピーカーのマルセル・シュワンテス氏は、私のせいだ」と言って自責する人こそ、周囲からの信頼を得るのだと言います。

シュワンテス氏は、アメリカの神経経済学者のポール・J・ザック氏の言葉を紹介しています。

"People who are imperfect are more attractive to us. We like them more than people who seem too perfect."

「不完全な人は、私たちにとってより魅力的だ。私たちは、完璧すぎるように見える人よりも彼ら(不完全な人)を好むのだ」

(引用元:Inc.|10 Phrases You Need to Say Often to Build Bridges ※下段の和訳は筆者が補った)

たしかに、隙がないように見える人より、少し欠点のある人のほうが人間らしくて親しみがもてますよね。

また、人事コンサルタントでセレクションアンドバリエーション株式会社代表取締役の平康慶浩氏によると、自責思考は、失敗をもとに「何が悪かったか」を考え、自分を変えて成長させるきっかけになるとのこと。もちろん、何もかも自分のせいにしていては、変えなくていいところまで変えてしまうので、冷静な目は必要です。ですが、逆に「私が悪い」と認められずに自分のよい面ばかり見ていては、調子に乗った果てに成長が止まってしまいます。

たとえばあなたは、仕事で何かミスを犯したとき、隠したり自分以外のせいにしようとしたりはしていないでしょうか。本当に信頼され出世できる人になるには、ミスを犯したと思ったらすぐに、素直に「私のせいだ」とまわりに言うべき。そして、行動をどう改善すればいいかただちに考えるべきです。自分の不完全さを恐れずに認め、失敗をもとに成長できる人になりましょう。

出世する人が “意外と多用している” 言葉4つ02

2.「助けてください」

続いても、一見情けなさそうな言葉。成功したいなら、助けてください」と言って周囲に頼りましょう。先に紹介したザック氏の指摘にあったとおり、自分が他人の助力を必要とする不完全な存在だと知らせることで、親しみを示せたり、正直で謙虚な一面を見せたりすることができ、ひいては信頼を得ることができます。

また、ハーバード・ビジネススクール助教アリソン・ウッド・ブルックス氏によれば、人は実際には、アドバイスを求めない人よりもアドバイスを求める人を有能だとみなしているそう。無能さをさらけ出してしまう気がして人に頼るのを避けがちな人もいるかもしれませんが、じつは、アドバイスを求めることができるというのは “ひとつのスキル” なのです。

あなたは仕事を任されたとき、自分ひとりで完璧にやり遂げ、有能さを示そうとしていないでしょうか。「ひとりでは大変だ」あるいは「この分野は自分よりもあの人のほうが得意だろう」と思う場合には、積極的に助力や助言を求めてみてください。

そして仕事が終わったら、助けてくれた人に対し「あなたのお力があったからだ」と必ず信頼と感謝を伝えましょう。シュワンテス氏いわく、こう伝えることで相手からの好意や信頼が返ってきやすくなるのだそう。人に頼ることは情けないことではなく、出世に不可欠な周囲との信頼関係を築ける有効な方法なのです。

出世する人が “意外と多用している” 言葉4つ03

3.「なぜ? どうして?」

3つめは、人からの指示に対する「なぜ? どうして?という疑問の言葉。前出の平康氏によれば、人の言うことをなんでも受け入れるのではなく、「それはなぜ? どうして? 本当にそうなのか?」と常に疑ってかかる人が、出世に近いそうなのです。

「いや、上司の言うことを素直に聞いて気に入られなければ、出世なんかできない」と思う人もいるでしょう。たしかに、指示通りに普通に仕事ができる優等生タイプの人は、ある程度までの昇進なら難なくできるはず。しかし、管理職への出世となると話は別。平康氏は、一般社員と管理職では求められている能力がまったく違うと言います。

管理職として求められるのは、人にどう指示してどう動かすのが適切か考えることができる論理思考力。平康氏いわく、人の言うことに忠実に従うだけでは、この力は養われないとのこと。代わりにすべきなのが、「なぜ? どうして?」と疑うことなのだとか。

たとえば、仕事をしていて方針や方法を指示されたら、そのまま行動に移す前に、いったん立ち止まって疑問を投げかけてみるのです。「その指示は、どういったロジックで導かれた方法なのか?」「本当に根本的な解決になるのか?」「もっといいやり方はないのか?」――このように、まず疑ってかかることを繰り返すと、目先の好感が犠牲になる可能性はあるものの、役員陣からは将来の管理職候補として有望視されるのだと平康氏は言います。

おべっかだけで行けるところには限界があります。重要なのは、自分自身の思考力。指示してくれる人がいなくても、自分で考えて指示できる能力がなければ、出世は見込めないのです。あなたは、まわりに気に入られようとばかりしていないでしょうか? 本質を見つめて、まずは疑問をもつところから始めましょう。

出世する人が “意外と多用している” 言葉4つ04

4.「それはちょうどいい」

最後に紹介するのは、あまりよくない状況に陥ったときに言うべきフレーズ。それはちょうどいいという言葉です。

ヒット商品の開発者や大手企業の社長などを精力的に取材する経済ジャーナリストの夏目幸明氏によれば、この言葉は「よなよなエール」などのクラフトビールを製造するヤッホーブルーイングの代表取締役社長、井手直行氏の口癖。

物事がうまく運ばないとき、あなたなら「ちょうどいい」と思うでしょうか。まったくちょうどよくないですよね。きっと大半の人は、現状をどうにかするために頭を抱えて悩むことと思います。しかし井手氏は、どんなに「よくない」状況でも「ちょうどいい」と思うのだとか。

たとえば、社員が取引先の小売店とトラブルを起こしたとき、井手氏は「いままで問屋を通してしか話せなかった小売店の意見を直接うかがう、ちょうどいい機会だ」ととらえたそう。「ちょうどいい」は、ピンチをチャンスに変えるためのフレーズなのですね。

また夏目氏は、スカイマーク株式会社元代表取締役社長の市江正彦氏によるそうきたかというフレーズも挙げています。市江氏は日本政策投資銀行で日本航空やAIRDOの再建に携わったのち、スカイマーク経営破綻後に、会社再建を託されて社長に就任した人物。何度も逆境を打開してきた市江氏によると、うまくいかないときは、怒るかわりに「そうきたか」とゲーム感覚で楽しみながら考えることが、打開策を考えるコツなのだとか。

逆境に立たされたとき、その現状に嘆いたり、怒ったりしているだけでは、何も生まれません。前向きに考えて初めて、解決の糸口が見えてきます。成功者として上り詰めるには、このような一枚上手のポジティブ思考が必要なのかもしれません。ぜひ、井手氏や市江氏の口癖をまねてみてはどうでしょう。

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周囲の信頼を得る言葉から、成功者として羽ばたく言葉まで、出世する人の言葉をご紹介しました。いまのあなたはいくつ使えているでしょうか。成功するには、まずは言葉から。ご紹介したものを、ぜひあなたの口癖にしてみてください。

(参考)
Inc.|10 Phrases You Need to Say Often to Build Bridges
NIKKEI STYLE|勘違いした「できそうな人」は、なぜ生まれるのか
リクナビNEXTジャーナル|上司からの評価が良くないのに出世する人の特徴5つ
ITmediaビジネスオンライン|経営者の口癖には共通点がある

【ライタープロフィール】
梁木 みのり
大学では小説創作を学び、第55回文藝賞で最終候補となった経験もある。創作の分野のみでは学べない「わかりやすい」「読みやすい」文章の書き方を、STUDY HACKERでの執筆を通じて習得。文章術に関する記事を得意とし、多く手がけている。

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