「口数が少ない」は意外とお得!? しゃべりが苦手ならば「相手に話させる術」を身につけよ。

口数が少ない人が得している理由01

日々の仕事でいろいろな人と関わるけれど、他人との会話に対する苦手意識があって口数が少なくなりがち……そんな悩みを持っている人はいませんか? 「自分は話すのが得意ではないから……」と、普段から会話を極力避けるようにしている人も少なくないはず。

口数が少ないのは、一見すると損ばかりの性格のように思われるかもしれません。でも時には、会話が得意で多弁な人よりも得をしている場合があります

あなたは今のあなたのままでいいのです。無理して会話の主導権を握ろうと自分を追い詰める必要はなさそうですよ。今回は、「口数が少ない人が得をしている3つの理由」と、口数が少ない人でも無理なく実践できる「会話の処世術を解説していきます。

【口数が少ない人が得している理由1】対人ストレスが少ない

しゃべりがうまい人は往々にして「話す相手に応じて話し方を切り替える」という努力をしています。同僚・部下・上司・商談相手などそれぞれにおいて “好かれる自分” を演じるのです。

しかし、『99・9%の人間関係はいらない』などの著書を持つ安井元康氏は、このような行動について次のように述べています。

世の中における悩みの大半は人間関係に起因する事です。相手や周りに合せようとして、本来の自分自身でないマスクを被った人間に自分がなればなるほどストレスが溜まるし、もやもやした違和感が付きまとうものです。周りが相手にしているのは演技をしている自分で、本来の自分自身ではないのですから、違和感を感じて当たり前です。

(引用元:東洋経済オンライン|上司と話が合わなくても、何も問題ではない ※太字は筆者が施した)

また、アメリカのペンシルベニア州立大学の産業心理学者であるアリシア・グランディ氏によれば、職場などで自分を演出するために無理をして笑うと、心身に害が及ぼされるとのこと。具体的には、感情的および精神的疲労が蓄積してしまうのだそう。

もちろん、人と話すのが本当に好きな人であれば、こういった違和感やストレスとは無縁のはず。でも、過度に周りに合わせようとすると、それなりのリスクを伴うのも事実です。口数が少なくて人と関わる機会も少ない人は、ある意味、これらのリスクを回避できていると言えるかもしれませんね。

口数が少ない人が得している理由02

【口数が少ない人が得している理由2】墓穴を掘らない

口数が多い人は少ない人に比べて、仕事でもプライベートでも多弁であり、自分から話題を提供することができます。「こういうことがあってさ――」と、相手に情報や自らの体験を共有することで、会話を弾ませられるのです。

一方で、このように口数が多い人は、話さなくていいことまで話してしまい、相手の気分を害したり信頼を失ったりしてしまうことも。京セラ株式会社代表取締役会長の山口悟郎氏は、若い頃にこのような失敗を何度も経験して以降は、会話に間が空いても無理に言葉を発さないようになったのだそう。

仕事と人間関係が原因でパニック障害になった経験を活かし、現在はセラピストとして活動している藤代恭子氏も、次のように述べています。

口下手な人は反射で話すようなことがないので、余計なことを話しません。
なにも考えず反射でしゃべって、相手の気分を悪くしたりしないんです。
「口は災いの元」というぐらい、言わない方がいい「余計な一言」は人間関係を壊してしまうことだってあります

(引用元:藤代恭子 公式ブログ|職場の人間関係-【口下手って実は人生おトク!?】人付き合いが上手くいく会話のコツとは ※太字は筆者が施した)

たとえば、仕事を終えて定時で帰ろうとしたとき、上司から残業を要求されたとしても「すみません、今日はちょっと厳しいです……」とだけ答えれば事足りる話。でも、「このあと飲みに行くんです!」なんて答えようものならば、こちらには悪気が微塵もなかったとしても、相手は「残業を断って遊びに行くのか」などと不快に感じてしまう可能性があります。

他人との会話では、1から10まですべてを話す必要なんてありませんし、無理して気の利いた言葉を発する必要もありません。口数が少ない人は、自然とこれらができているのです。

口数が少ない人が得している理由03

【口数が少ない人が得している理由3】意外と商談に向いている

おそらく大多数の人が、「商談に向いている人」=「よくしゃべって話がおもしろい人」と考えているはず。しかしビジネスエリートのなかには、「優秀な営業パーソンは口数が少ない」と唱える人も少なくありません。

過去に約600人の営業パーソンのなかでMVPを獲得した実績も持つ、営業サポート・コンサルティング株式会社代表取締役の菊原智明氏は、こう話しています。

口下手な私ではあったが、毎日のように練習すればトーク自体はうまくなる。しかし、逆にうまくなればなるほどお客様の反応は悪くなった

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|ダメ営業マンほど話がやたらと長く細かい理由 ※太字は筆者が施した)

口数が多くて話すのが好きな人は、話題を広げていくらでも話を続けられるでしょう。しかし菊原氏は、話に夢中になって周りが見えなくなるあまり、「自分だけが盛り上がって周囲が冷め切っている」ことに気づけない場合が多いと指摘します。

たとえば、商品説明と普段の会話には、「話す時間に比例して相手は冷めていく」という共通点があるのだとか。シンプルに「こういった機能はいかがでしょうか?」と質問して相手に話をさせたほうが、何倍もうまくいくそうです。

実際、株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役社長の桐生稔氏が、自らが運営するビジネススクールで徹底的に調査を行なった結果、話が長い人は「結局何が言いたいのか」が伝わってこなかったと言います。逆に、口数が少なくて話が短い人は、要約ができていて話がわかりやすかったのだそう。

口数が少ないからといって、営業の場面で損するとは限りません。むしろ、雑談や世間話を極力省いた “無駄のない営業” ができるという点で、大きな得をしている可能性だってあるのです。

口数が少ない人が得している理由04

口数が少ない人の処世術

口数が少ない人は、その性質を存分に活かしましょう。フォーブス・ジャパン副編集長で『アクティブリスニング なぜかうまくいく人の「聞く」技術』の著者である谷本有香氏は、2つの聞く姿勢を会得すれば会話の効率はアップすると言います。

1つは「傾聴」。「自分も何か話さないと……」といった考えは一度忘れて、目の前にいる相手の話に意識を集中します。そして次に、相手の話を聞きながら「へえー」「なるほど」と声を出して反応し、おもしろいと思ったら笑って、共感できたら素直にうなずきましょう。すると、相手は話がしやすいと感じて親しみを持ってくれるので、会話がスムーズに進みますよ。

2つ目は「問答」です。仮に相手の話に納得できないと思ったら、「なるほど。でも、こういうのはどうですか?」と疑問形で問いかけるのがコツ。「それは違うと思います」と面と向かって言ってしまうと、相手は反発されたと感じるもの。疑問形にすることで、無駄な衝突を避けることができるのです。

***
「口数が少ないからこそ得をしている部分がある」ことを踏まえて、自分らしい会話のスタイルを見つけていきましょう!

(参考)
東洋経済オンライン|上司と話が合わなくても、何も問題ではない
Women's Health|Fake Smiling At Work Makes You More Likely To Drink Heavily, Study Says
プレジデント・オンライン|京セラ社長「なぜ“喋らない営業”でバンバン契約が取れたか」
藤代恭子 公式ブログ|職場の人間関係-【口下手って実は人生おトク!?】人付き合いが上手くいく会話のコツとは
ダイヤモンド・オンライン|ダメ営業マンほど話がやたらと長く細かい理由
東洋経済オンライン|話が「長いだけの人」と「短くまとまる人」の差
ダイヤモンド・オンライン|話し下手な人ほど会話がうまくいく 2つの「聞く」と3つの「ステップ」

【ライタープロフィール】
武山和正
Webライター。大学ではメディアについて幅広く学び、その後フリーのWebライターとして活動を開始。現在は個人でもブログを執筆・運営するなど日々多くの記事を執筆している。BUMP OF CHICKENとすみっコぐらしが大好き。

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