デスクも部屋も “この3大原則” でスッキリ! 整理整頓の黄金比「7:5:1」知っていますか

部屋や机を整理整頓する方法01

勉強や仕事にまじめに取り組んでいるつもりなのに、いまいちはかどらない……。なんとなくイライラや不安を感じて、集中力が続かない……。そんなときは、自分の作業スペースや部屋を見渡してみてください。めちゃくちゃに散らかっていませんか?

身のまわりの整理整頓がきちんとなされていないことのデメリットは計り知れません。今回は、作業環境や生活空間を整えるコツをご紹介します。

散らかった環境がマズい理由

仕事机や部屋が散らかっていて心地いいと感じる人はあまりいないでしょう。なかには「慣れてしまった」という人もいるかもしれませんが、目に見えない部分で悪影響を受けている可能性があります。

たとえば、プリンストン大学神経科学研究所が実施した研究では、無秩序な状態が目に入り続けると集中力が低下することが指摘されています。脳は本来秩序を好むため、視覚を通して乱雑な情報が入り続けてしまうと疲れてしまうのです。逆に、整理整頓を行なったら集中力が回復して生産性も高まったとのこと。目の前が散らかりすぎていると、勉強や仕事の効率が大きく下がってしまう恐れがあるのです。

また、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究者による研究により、散らかった環境で生活していると、ストレスの原因となる物質「コルチゾール」が分泌されやすくなることも判明しています。これでは作業に集中できるはずがありませんよね。

環境を整える――これが先決なのです。以下で3つのコツを紹介しましょう。

部屋や机を整理整頓する方法02

1. 使っていないものは潔く捨てよう

物が散らかる原因のひとつは、普段使っていなくても「いつか使うかも……」と思って手元に残し、物が増えてしまうことにあります。でも、そういうものはたいてい使いませんよね。都合のいい未来予測にだまされないようにしましょう。整理収納コンサルタントの奥田明子氏は、片づけを効率よく行なうためのステップを提唱しています。

まずは「全部出す」こと。たとえば、家で勉強するときに使うデスクのまわりを整理整頓する場合、引き出しのなかにあるものも含めて、すべてを一度外に出してみましょう。こうすることで、「何をどれくらいもっているか」を把握することができます。

次に「『普段使っているもの』と『使わないもの』」に分けましょう。このときは、使っているかいないかを「事実」で判断することが大事。奥田氏は「1年以上使っていないものは今後ほぼ使わない」とまで述べます。たとえば、引き出しの奥に押し込んだままになっていたノートや文房具はないでしょうか。

最後に、使っていないものは潔く処分し、普段使っているものは使用頻度に応じて分けながらしまっていきます。たとえば、毎日使うペンなどは引き出しの手前など出し入れしやすい場所に置き、それ以外は奥に収納するといった具合ですね。

まずは物の絶対量を減らすところから始めましょう。

部屋や机を整理整頓する方法03

2. 物の定位置を決めよう

仮に物を減らしたとしても、またすぐに散らかってしまったら意味がありません。「散らかったら片づければいいや……」と考えるのではなく、物が散らからなくなる仕組みをつくりましょう。

『タニアのドイツ式整理術』などの著書をもち、ドイツでの生活経験も豊富な門倉多仁亜氏によれば、ドイツには「人生の半分は整理整頓」ということわざがあるのだそう。これが意味するのは、「整理整頓をすれば余計な時間を使わずにすみ、仕事でも成功できる」ということ。

そして、門倉氏が「物の収納場所を決めている」のもドイツ式のスタイルなのだとか。定位置を決め、使ったらもとに戻すという当たり前のことを毎日繰り返していれば、部屋は散らかりづらくなるでしょう。

たとえば、自宅に帰ったときに、鍵やカバンをそのへんに放っておきがちな人はいませんか。鍵は玄関の棚に、カバンは机の脇になど、置く場所をあらかじめ決めてきましょう。あるいは仕事机の場合でも、文房具が散らからないようにトレーを用意したり、書類をプロジェクトごとにファイリングしたりといった工夫ができそうですね。

部屋や机を整理整頓する方法04

3. 収納の黄金比「7:5:1」を守ろう

物を減らしたうえで物の定位置を決める。これらに加えて実践してほしいのが、『新・片づけ術「断捨離」』著書のやましたひでこ氏が提唱する以下のルールです。

【「7:5:1」のルール】
“見えない収納” には「7割」だけ物を入れる
“見える収納” には「5割」だけ物を入れる
“見せたい収納” には「1割」だけ物を置く

片づけをするとなると、目に見えない場所には特に、どうしてもめいっぱい詰め込みたくなるものですよね。でも、見えないところでさえも3割の余裕を残すのは、整然と物を収納する余裕をつくるため。必要な物をすぐ取り出せるというメリットもあります。

たとえば、引き出しなどの「見えない収納」の場合は、気持ち余裕をもって物を入れていってください。「これだと多いかも……?」と感じたら、物をさらに減らすか、別の引き出しを使うなどし、くれぐれもパンパンにならないようにご注意ください。本棚などの「見える収納」は5割が目安。物が少ないと見た目にもスッキリしますし、仮に少しぐらい増えたとしても乱雑にはなりづらくなるでしょう。

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環境をしっかり整えれば、勉強や仕事の効率アップが期待できます。今回ご紹介したコツをぜひ実践してみてください。

(参考)
ハーバード・ビジネス・レビュー|デスクが散らかっていると集中力も生産性も低下する
dinos|整理整頓はダンドリが大事! 部屋の片付けは“基本の3ステップ”で進めよう!
100%LIFE|心豊かに暮らすドイツ式の住まい
AERA dot.|「断捨離」本 著者の部屋の黄金比率 収納の7:5:1とは

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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