「タスクの後回し」は死亡リスクを高める!? 先延ばしをやめられる3つのメソッド

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「仕事をするのが面倒くさい」
「資格の勉強をするのが面倒くさい」
「ランニングをするのが面倒くさい」
「部屋の掃除をするのが面倒くさい」

人生にはいろいろな面倒くさいことがありますが、それらを先延ばしにしていては、いつまでも目標を達成できませんよね。また、先延ばしすることは、自尊心の低下やストレスの増加など、心身にも悪影響があります。

私たちの気分を重くし、行動力を低下させる「面倒くさい」という感情を乗り越えるテクニックがあります。そのテクニックをご紹介するので、ぜひ人生をよい方向に導く手助けにしてください。

やるべきことを後回しにすると起きる弊害とは? 

やるべきことを先送りする人は、どのようなリスクを抱えているのでしょう。

まず明らかなのは、「やるべきことがなかなか進まないし、終わらない」ということですよね。「今日こそ資格の勉強をしたいけど……明日からでいいか」「取引先に電話しなきゃ。まあ、あとでいいか」など、小さなタスクや新しい習慣になかなか取りかかれないのは、よくあること。 

仕事や勉強が進まないのは明らかですが、それだけでなく、健康へ悪影響を与えている可能性があります。ビショップ大学の心理学者・Fuschia Sirois教授によると、先延ばしを続けている人の脳では、ストレスによって、コルチゾールという抑制ホルモンが分泌されるそう。それが継続すると、心臓への負担が高まり、肝臓に脂肪をため込むなど、死亡リスクを高めてしまうのだとか。

また、メンタリストのDaiGo氏によると、先延ばしは集中力の低下も招くそう。先延ばしにしたタスクが気がかりな状態でほかのタスクに取り組むと、脳に負担がかかり、集中力を低下させてしまうのだとか。 

同氏によると、先延ばしをやめると人間関係によい影響があるそう。やるべきことをすぐやる人は、時間に余裕があり、トライできる回数や機会が増え、さらには振り返る時間を持つことができます。振り返ることによって、共感能力が高まるので、結果的に他者の気持ちがわかる人になれるのだとか。

後回しは、健康・仕事・勉強・人間関係など、あらゆる方向で害悪だということがご理解いただけたかと思います。

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「面倒くさい」をなくす方法

やるべきタスクを先延ばしする原因となる、「面倒くさい」や「何となく今はやりたくない」といった感情をなくすには、どうしたらよいのでしょうか。 

行動心理コンサルタントで著書『「めんどくさい」がなくなる本』(フォレスト出版)がベストセラーとなった鶴田豊和氏は、面倒くさいという感情を、喜怒哀楽、妬みに続く第6の感情と定義しています。同氏いわく、ほかの感情と同じように、面倒くさいという感情もコントロールできるようになれば、やるべきことがやれるようになり、目標をクリアできるようになるそうです。

『「めんどくさい」がなくなる本』の中では、「面倒くさい」を解消するための10のメソッドが語られています。その中から、特におすすめの3つを紹介しましょう。 

1. 「やらなきゃ」と思っても考えすぎない 

考えすぎると行動が起こせなくなる可能性が上がります。【「やらなきゃ」と思う → いろいろと考えてしまう → 面倒くさくなる】というように、行動する前にあれこれ考えてしまうことによって「面倒だ」と思ってしまうのです。

たとえば、「ジムに行ってトレーニングしよう」と考えたときに、ジムまで電車を乗り継いで行くことや、ウエアに着替えること、トレーニングのマシンが混んでいるかもしれない……といった億劫さなどをいろいろと考え出すと、「面倒くさい」という気持ちが膨らんでいきます。

行動に移してしまえば何てことないのに、なぜかそのことを深く考えると、やる前から億劫になってしまう、という経験は誰にでもあるはず。考えるのをやめて、今すぐにウエアをつかんでジムに向かうことが賢明ですね。

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コロンビア大学などで先延ばしに関するコーチングを行なっているクリスティーン・リー博士によると、やるべきことを先延ばしにすると、自尊心が低下するそう。やるべきことをやらずに、考えを巡らせていると、自分自身を不安にさせる問いかけをし始めてしまいます。

たとえば、営業の電話をかけなければならないビジネスパーソンが、いつまでも行動に移せていないと「もしも1件も契約できなかったらどうしよう」「電話をかけてお客さんに怒鳴られたらどうしよう」「そもそもこの商品は売れる可能性が低い気がする」など、まだ試していない段階で自信を失ってしまう……なんて事態に陥ってしまうのです。

リー博士は、この「○○になったらどうしよう」という心理状態は、やるべきタスクをどんどん遠ざけていると言います。もちろん、すぐに行動に移せればいいですが……どうしても足踏みしている人は、誰かにこの気持ちを打ち明けることをすすめています。

たとえば、なかなか営業の電話をかけられない状況を同僚に話してみてはいかがでしょう。話を聞いてもらったり、同じような境遇の人がいると知ったりすることで、「自分はひとりではないし、コミュニティの一部である」という感覚が生まれ、行動することに躊躇しているときのストレスが軽減されるかもしれません。

「面倒くさい」という感情に対抗するには、「考えすぎる前に行動する」「行動できない状態を人に打ち明ける」などのアクションを起こしましょう。

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2. 目標を小さくする

大きな目標があっても、それに向かって動き出せないのであれば意味がありません。目標を実現するためのポイントは、目標を小さくすることです。

「明日の朝から毎日ランニングを始めるぞ」と昨日決めたのに、朝起きたら「やっぱり面倒だ……」とやる気をなくし、早速挫折してしまった……。このような出来事の原因は、今までやっていなかったランニングを急に始めることが、脳にとって負荷が高すぎたからです。

新しいことや、難しいことを始めるのは、ハードルが高いですよね。その原因は、脳に「新しいことを始める」ことを嫌う性質があるからです。

いつもと違うことをすると、脳の前頭前野という部分が使われます。前頭前野を使うと脳のエネルギー源であるブドウ糖を大量に消費してしまうため、古来からエネルギーを温存することが生存本能である私たちは、前頭前野を使うことを好みません。 昨日までやっていなかったランニングを今朝からいきなり始めるのは「命に関わる」と脳が判断し、私たちにブレーキをかけるのです。だからこそ、なるべく小さな行動目標にすることで、ブレーキをかけることを防ぎましょう。

たとえば、ランニングを始めたいのであれば、最初の目標は「運動着に着替えて、玄関で運動靴を履くこと」にします。これくらいであれば、なんとかできるのではないでしょうか? それを数日続けて、物足りなくなってきたら、次は「5分だけ走る」と決めます。30分走るのは「面倒くさい」ですが、5分ならばなんとか重い腰があがるのではないでしょうか。

慣れてきたら、「あと5分増やそう」などと徐々にハードルを上げていけば、最終的には大きな目標を実現できるようになるでしょう。大きな目標に途方にくれるのではなく、ぜひ目標を小さくしてみてください。

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3. 客観的な視点で、やる事を書き出す

私たちは何かを始めようとするとき、あれこれと必要以上に複雑に考えてしまいがちです。前述したように、やる前に考えすぎて「面倒くさい」と感じてしまう傾向にあります。これを防ぐために、ぜひノートなどに手書きで客観的にやることを書き出してください。 

たとえば、ダイエットを始めたい人が、頭の中で「どうすればやせられるか」を考え出した場合、ものすごく大変なタスクに感じてしまうかもしれません。

「とりあえず、炭水化物は今までよりも控えて……糖質は1日どれくらいとってもいいのだろう? でも飲み会に誘われた場合はどうしよう、全て断るのは気がひけるな……。そもそも、何ヶ月でどれくらいやせられるのだろう」など取り留めもなく考えていると、大変なことのように思えてきます。 

頭の中で考えていると、客観的にやるべきタスクよりも、大げさに考えてしまいがち。前述したように、目標を小さくすることを心がけながら、やるべきことを客観的にノートや紙に書き出してみましょう。 

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このように書き出してみると、それほど複雑ではありませんよね。書かれていることをひとつひとつ実践していけば、結果は伴うと思えるでしょう。 

スマートフォンなどにメモをしてもよいですが、可能であればノートに手書きをすることがベスト。目標達成に限らず、書くという行為は、それ自体が脳の負荷を減らす効果があります。頭の中にある取り留めもない情報や悩みを書き出すことで「それほど深刻ではない」と思えたり、物事を客観的に見られるようになったりするメリットがあるのです。

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なんとなく「面倒くさい」と思うことは、ついつい後回しにしたり、放置したりしてしまいがち。それを続けていると、目標を達成することも、仕事を充実させることも、遠ざかってしまうでしょう。さらには、健康や人間関係に悪影響を与える恐れもあります。ぜひ、ご紹介したメソッドで「面倒くさい」を撃退してみてください。 

(参考)
鶴田豊和(2015), 『「めんどくさい」がなくなる本』, フォレスト出版. 
東洋経済Online|「すぐやる!」が習慣化する5つのアプローチ
Forbes|Just Do It: How to (Finally!) Stop Procrastinating
Procrastination Coach|About Dr. Li 
Linkedin|Why We Resist Change? Blame Our Brains
日経ビジネス|手を動かし、「書く瞑想」をしよう

【ライタープロフィール】
Yuko
大学卒業後、外資系企業に就職。現在は会社を辞め、ライター・翻訳家として活動中。趣味は散歩、ヨガ、カフェ巡り。

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