いつも緊張する人に書いてほしい「思考日記」のすごさ。その不安は “思い込みに過ぎない” と気づける

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「会議のファシリテーターとして、うまくで立ち回れるか心配だ……」
「プレゼン前は、いつもどきどきして汗が止まらなくなる……」
このように、大勢の人の前に立つ仕事や重要なイベントを任されると不安になる人は多いはず。緊張しすぎて本来の力を発揮できなかった……なんて失敗もよくあるのではないでしょうか。

今回は、普段から不安になりがちで緊張してしまう人向けに、不安をうまく扱うポイントについてご紹介します

じつは「緊張しやすい人」と「緊張しにくい人」がいる?

どんな場面でも全然緊張していないように見える人、いますよね。ビジネス書作家の後田良輔氏は、ある違いが「緊張する人」と「緊張しにくい人」を決定づけていると言います。それは、視点の対象が「自分」にあるか、それとも「相手(他者)」にあるか

後田氏は、「必要以上に自分をよく見せようとするのは自意識過剰であり、百害あって一理なし」と指摘します。たとえば、「自分が恥ずかしい思いをしないように」「自分がほかの人から認められるように」ということばかり意識していると、視点が「自分」に向けられているため不安になり緊張してしまうのです。

一方で、視点の対象が「相手」にあれば、「相手はどう考えるだろう」「相手は内容に満足するだろうか」と考えるため、意識が外へ向き、緊張しにくくなります

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自分は緊張しない人? チェックすべき5つの習慣

不安や強迫性障害について研究する臨床心理士のマイケル・ステイン氏は、緊張する人と緊張しない人には能力的な差異があるわけではないと伝えています。ただ、普段から緊張しない人は、不安に対抗する「5つの習慣」をもっているそう。自分がどのくらい当てはまるか、それぞれの習慣についてチェックしてみてください。

【習慣1】不安から緊張してしまっても気にしない

プレゼン前などで緊張を感じているときは、「緊張がなくなるように」と自分なりに対策しようとしがちですよね。しかしこれは、緊張していることをかえって意識してしまうため逆効果。「いま緊張しているな」と自覚したときは、「まあ緊張してもいいか」と流れに身を委ねることが大切です。

【習慣2】不明確なことを許容する

「自分の発表がうまく伝わるだろうか」「自分はミスなくできるだろうか」など、実際にやってみないとわからない不明確な部分を気にしすぎると、緊張はどんどんあおられます。不安になる気持ちもわかりますが、将来の不明確なことについては悩みすぎず、場合によっては開き直ることで、過剰な緊張を避けられるでしょう。

【習慣3】「冷静でいるべきだ」という制限を自分にかけない

ステイン氏によれば、「〜すべき」「〜なければならない」ということを意識しようとしても、実際には自分が感じているとおりのことが意識されてしまうそう。つまり、「冷静でいるべきだ」と考えようとしても、緊張している状態を意識しているのと変わらないということ。ステイン氏は、緊張を感じて不安になり落ち着いていられないのは、それほど重大な問題ではないとしています。あくまでも自然体で、パニックに陥らないようにしてください。

【習慣4】ネガティブな思考をあえてやめない

緊張や不安など、ネガティブな考えをもち続けることは、決してよい状態とは言えません。しかし、だからといって「考えないようにしよう」と意識しても、先ほどお伝えしたように、ネガティブな思考はむしろ増長されてしまいます。ステイン氏いわく、もしネガティブなことを考えてしまっても、そのまま放置していれば、その考えは次第に弱まっていくそうです。

【習慣5】不安を感じても、いつもと変わらないことをやり続ける

たとえば、次の日に大事な会議の発表があるからといって、いつもしていた友人との電話をしないようにするのは避けるべきです。緊張を持続させないためには、それを気にしないだけでなく、いつも通りに仕事や勉強をしたり、友人と話したりすることがポイントになります。ステイン氏によれば、抗おうとする姿勢をすべてやめてしまうことで、不安はしだいに昇華していくそう。

このように、不安で緊張しないためには、普段から5つの点を習慣づけることが大切です。とはいえ、どうしても緊張してしまう方もいるでしょう。そのような方は、次の方法が役に立つかもしれません。

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不安や緊張とうまく付き合うための「思考日記」とは?

ブリティッシュコロンビア大学の健康福祉研究チームは、不安や緊張に対する自分の思考をコントロールする方法として、「思考日記」を挙げています。「思考日記」とは、「自分のネガティブな考え」「ネガティブな考えが合理的でない根拠」「代わりとなるポジティブな考え」の3つをノートに書き出す方法です。

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思考日記を書くにあたり、必要なステップは3つ。上記の例とともに、それぞれのステップを説明していきます。

【ステップ1】ネガティブな考えに気づく

まず、緊張で不安を感じたときは、そもそも「自分の頭にネガティブな考えがある」と気づく必要があります。たとえば、会議の司会を初めてやることになった場合を考えてみましょう。「司会を経験したことがいままでにないから、失敗してしまうかもしれない」という心の声がぐるぐるとループしているかもしれません。そうした心の声を抽出し、認識するところから始めてみてください

【ステップ2】考えが根拠に基づいているかを自問する

次に、ステップ1で気づいたネガティブな考えが、根拠に基づいたものかどうかを判断します

「司会を経験したことがないから、失敗してしまうかもしれない」という考えは根拠に基づいているようですが、物事のネガティブな部分だけにフォーカスしています。たとえ経験がなくても、事前準備ができていれば成功する確率も高いはず。合理的でない根拠のせいで不安になり緊張する必要はありませんよね。

ブリティッシュコロンビア大学の健康福祉研究チームによれば、合理的でない考えの種類として、「ネガティブな部分にフォーカスしている」「すべき・しなければならないに固執する」「極端に考えすぎている」などがあるそう。これらを取り除ければ、過剰な緊張も和らぎ、不安をただの思い過ごしとして扱うことができるようになるでしょう。

【ステップ3】合理的かつポジティブな考えへ置き換える

ステップ2で、自分の不安や緊張が根拠に基づいていると言えなかった場合、物事をもっとポジティブにとらえることができるはずです。

たとえば、「この商談で自分がミスをしたら、クビになってもおかしくない」という不安は、「この商談が成功すれば、自分の評価は上がるだろう」とポジティブな見方をすることもできますよね。ほかにも、「新しい職場でリーダーシップを発揮しなければ、誰にも尊敬してもらえない」という不安なら、「普段通りの自分でリーダーシップにも意識を向けることができれば、まわりの人もきっとついてきてくれるはず」のように、前向きに考えられるでしょう。無駄な緊張もきっとなくなるに違いありません。

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不安や緊張に対してうまく対処できれば、自分の能力を十分に発揮できるようになるでしょう。緊張しやすいことで悩んでしまっている方は、この記事をぜひ参考にして、対策してみてください。

(参考)
コトバンク|緊張
リクナビNEXTジャーナル|初対面や人前で「緊張する人」と「緊張しない人」の違いとは?
How to Stop Overanalyzing|5 Habit of People Who Don’t Have an Anxiety Problem
HealthLinkBC|Anxiety: Stop Negative Thoughts

【ライタープロフィール】
YOTA
現在、大学の法学部にて法律を専攻中。哲学や心理学にも興味があり、個人的にアドラー心理学を学習中。趣味は音楽を聴くことやお笑い鑑賞。

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