「興味のない勉強」を乗りきるための秘策3つ。つまらない本はまず “ここ” から読むといい

興味のない勉強を乗りきるための秘策3つ01

「興味はないけれど仕事で必要だし、資格試験に向けて勉強しなきゃ……」
「会社でこの本を読めと言われたが、自分にとってはつまらなそうな本。読む気が起きない……」

つまらない、興味が湧かない、勉強に身が入らない。でも必ずやらなくてはいけない。今回は、そんな勉強での「つまらない」状況を乗り越える方法を3つお伝えします。

【1】本の「前書き」を読む

勉強のために本を開いたとき、前書きを飛ばして第1章から読み始める人は多いかもしれません。しかし教育家の粂原圭太郎氏は、興味がない勉強ならなおさら「前書きから読む」ことをすすめます。

粂原氏によると、その理由はこうです。

――著者は読者に“この本”を読み進めてもらいたい。だから著者は前書きに、読者の興味関心を最も引くようなことを書いている――

粂原氏いわく、前書きには、執筆の経緯や初めから終わりまでの内容など、読者を本文へと誘導する文章が書かれているとのこと。そんな前書きを読めば、その本に多少なりとも魅力を感じ、読むモチベーションが高まるはずだと言います。

もし前書きを読んでも魅力を感じなければ、著者について調べるとよいと粂原氏。著者の経歴に興味をもてば、本の情報も頭に入ってきやすいそうです。

たとえば、会社の読書課題で、粂原氏の著書『偏差値95、京大首席合格者が教える「京大読書術」』を読むよう指示されたとしましょう。そもそも読書が好きではないし、読書術といわれても興味が湧かない……という人は、まず前書きに目を通します。

癌免疫治療薬「オプジーボ」の開発に大きく貢献する発見をしたとして、2018年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学高等研究院特別教授の本庶佑氏は、京都大学時代から「6つのC」をモットーにしていたといいます。

その6つとは、「好奇心(Curiosity)」、「勇気(Courage)」、「挑戦(Challenge)」、「確信(Confidence)」、「集中(Concentration)」、「継続(Continuation)」

(引用元:粂原圭太郎 (2019), 『偏差値95、京大首席合格者が教える「京大読書術」』, KADOKAWA.)

読書術には興味がなかった人も、前書きを読めば「『6つのC』と『読書術』にどう関係があるんだろう?」などと本文が少し気になってきませんか?

あわせて、著者についても確認してみましょう。書名のとおり、現役で京大に首席合格した粂原氏。京大在学中には日本テレビ系列『最強の頭脳 日本一決定戦!頭脳王』に出演し、東大出身のクイズプレイヤー伊沢拓司氏とも共演したそうです。さらに、競技かるたで名人位(男性日本一)を獲得した経歴も。競技かるたは人気マンガの題材となったこともあり、親しみをもつ方も多いのではないでしょうか。

このように、前書きや著者情報を見ていくと、本に興味が湧いてくるものです。「読みたくない」「つまらなさそう」と思っていた本も、おもしろく感じながら読めるようになりますよ。

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【2】「笑顔」をつくる

つまらないから、仕事で必要なだけだから、と仏頂面をしたまま勉強していませんか? 勉強をおもしろくするにはただ、笑顔をつくるだけでいいのです。

東京大学薬学部教授で脳研究者の池谷裕二氏によれば、じつは笑顔をつくると、目の前のことを「おもしろい」と脳が勝手に判断してくれるのだそう。

池谷氏によると、その理由は以下の2点です。

  • 脳は頭蓋骨のなかにあり、外の世界を直接認識することは不可能なので、体の反応を介して物事を認識している。「笑顔になる」という体の反応に対し、脳は目の前の物事について「笑顔になるべき、おもしろいことなんだ」と認識している

  • つくり笑顔をすると、快感や楽しさに関わる神経伝達物質「ドーパミン」をつかさどる神経の活動が変化することが、研究でわかっている。「おもしろいと感じるから、笑顔になる」のではなく、「笑顔になるから、おもしろいと感じる」という仕組みが脳にはある

ですから、勉強に取り組むとき、いかにもつまらなさそうな顔をして勉強するのは禁物です。脳はますます、目の前の勉強をつまらなく感じてしまいます。

いくら嫌な勉強でも、読みたくない本でも、取り組む際は、意識して笑顔をつくってみてください。そうすれば、つまらなかったはずの勉強が「あれ? おもしろいかも?」と変わるかもしれません。

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【3】「ゲーム性」を取り入れる

勉強内容にどうしても興味がもてないなら、勉強の過程を楽しくする手はどうでしょうか。勉強にゲーム性を取り入れるのです。

学習塾関係者とともに「勉強の能率」を調査していた(2014年時点)、Deloitteの元コンサルタント安達裕哉氏は、勉強のゲーム化をすすめます。安達氏いわく、勉強をおもしろく感じられるかどうかは「勉強のやり方」次第。つまらない勉強にもゲームの原則を応用すれば、大いに楽しいものに変えられるのだそうです。

ゲームデザイン研究が専門の、立命館大学准教授・渡辺修司氏らによると、人がゲームに夢中になる理由は「フロー理論」にあるのだそう。

フロー理論とは、アメリカの心理学者ミハイ・チクセントミハイ氏が提唱したもの。「フロー」とは、ゲームに限らず勉強やスポーツなど、人が何かに没入している状態のことです。

チクセントミハイ氏が挙げる、フローを体験するための条件は以下の3つ。

【条件1】明確な目標があること
【条件2】難易度が難しすぎず、頑張ればクリアできそうなレベルであること
【条件3】挑戦した結果がすぐに目で見てわかること

渡辺氏いわく、人がゲームに夢中になるのは、ゲームがこれら3つの条件を満たし、フローをつくり出せるから。となれば、勉強にもこの3つの条件を取り入れればよいのです。

以下では、安達氏がすすめる勉強のゲーム化法から、筆者が3つ選んでご紹介しましょう。

  • 勉強の目標を自分で決める
    「会社にやれと言われたから」という理由だけで勉強してはいけません。条件1を満たすため、どれほど内容に興味がなくとも、ゲームの大ボスを倒す感覚で「試験に合格する」「○点とる」と自分なりの目標を設定しましょう

  • 小テストを週に3回行なう
    条件2を満たすには、覚えたことを試す機会が必要。問題集などでこまめに小テストを行ない、少しずつレベルを上げましょう。安達氏のおすすめは「少なくとも週3回」だとのこと。

  • 実力を記録し、視覚化する
    条件3を満たすため、勉強した時間やページ数に応じて表を塗りつぶすなどして、記録をつけましょう。できたことが視覚化されると、自分のレベルがどれだけ上がり、あとどれだけ頑張ればいいかがひとめでわかります。

興味のない勉強も、ゲーム内の敵と思えば倒す意欲が湧くはず。勉強のゲーム化、ぜひ試してみてください。

***
ご紹介した方法で、あなたが興味のなかった勉強は楽しめそうでしょうか? 机に向かうのが楽しくなることを願っています。

(参考)
プレジデントオンライン|京大首席が実践する興味ない分野の勉強法
粂原圭太郎 (2019), 『偏差値95、京大首席合格者が教える「京大読書術」』, KADOKAWA.
ほぼ日刊イトイ新聞|第8回 脳の気持ちになって考えてみてください。
デイリー新潮|「笑う門には福来たる」は本当か 脳研究者が解説する「笑顔の効果」
SBCr Online|なぜ人はゲームにハマるのか【後編】フロー理論
ハフポスト|どんな生徒も勉強に熱中できる。勉強をゲーム化する10の施策

【ライタープロフィール】
梁木 みのり
大学では小説創作を学び、第55回文藝賞で最終候補となった経験もある。創作の分野のみでは学べない「わかりやすい」「読みやすい」文章の書き方を、STUDY HACKERでの執筆を通じて習得。文章術に関する記事を得意とし、多く手がけている。

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