優秀な人こそ意外と「心配性」なワケ。“考えすぎる” は尊重すべき才能だ

グレースーツの不安そうなビジネスパーソン

もしも、あなたがなんでも気になる心配性な自分にウンザリしているならば、違う観点から自分を眺めてみてはいかがでしょう。その特性は、うまく活かせば大きな強みになるはずです。

あらゆることを成し遂げた優秀なリーダーたちには、意外と心配性な人が多いのだとか。そこで今回は、心配性な人々ほど仕事をやり抜ける4つの理由を紹介します。

「心配性」はリーダーに必要な資質?

シンクタンク・ソフィアバンク代表の藤沢久美氏は、細部まで気にかけ、とことん考え抜くのが優秀なリーダーの共通点だと述べます。

たとえば靴下を製造販売する株式会社タビオの会長・越智直正氏は、“気を抜く” と、ついつい仕事のこと――いわゆる靴下のことを考えてしまうそうです。また、カー用品を扱う株式会社イエローハットの代表取締役社長・堀江康生氏は、事業のあれが心配これが心配と、何もかもが気になってしまうのだそう。電車のなかでも、布団のなかでも、サウナのなかでも、何をしていても、とにかく「考えること」をやめないのだとか。

こうした「自分の心配と向き合い考え抜く優秀なリーダー」たちを、藤沢氏は「心配性というよりは繊細・緻密と表現すべき」とし、次のように説明します。

ネガティブな人ではなく、ネガティブチェッカーであり、考えに考えて考え抜くリスク管理者なのです。

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|「楽天家リーダー」がチームを壊す) 

思い通りに進む仕事などないので、リーダーは全体を包括する視点だけではなく、細やかな部分についても仮説・想定し、起こりうるリスクに備えておけるかどうかが大切だと藤沢氏は言います。

それに、「心配性はひとつの才能」と説く脳神経外科医の菅原道仁氏によれば、インテル初代CEOのアンドリュー・グローブ氏、大塚商会創業者の大塚実氏、パナソニック創業者の松下幸之助氏といった偉大な経営者らも、「心配すること」をとても重んじていたそうです。

自信満々そうで実は心配性の社長

心配性なのに自信があるワケ

心配性がリーダーに必要な資質だとわかりました。でも、なぜ優秀なリーダーたちは、心配性なのに自信に満ちあふれているのでしょう? ――「優秀だから」が答えではありません。とことん「不安と向き合う」ことで「安心感を得る」ことができるからです。

もしかして、心配性のあなたも、プレゼンの前日に何度も繰り返しシミュレーションを行ない、そのつど過不足を補ったり省いたりしているのではないでしょうか。そうして自分の不安と徹底的に向き合い考え抜いて、ひとつひとつ不安を取り除いていけば、最終的には「よし、いまできることはすべてやった」という安心感を得ると同時に、プレゼンに向かう自信も生まれるはず。

これが、心配性なのに自信に満ちあふれているリーダーたちの秘密です。「もうこれ以上は心配できない」ところまで、あらゆる角度から徹底的に考え抜き、手を打ったからこそ自信をもって前に進めるわけです。

前出の藤沢氏は、「(考え尽くしたあとは)自信しか残らない」と言います。

広いオフィスの大きな窓から夕焼け色になった景色を眺めるCEO

「心配性」な人々ほど「仕事をやり抜ける」4つの理由

では、これまでの内容をふまえつつ、「心配性な人々ほど仕事をやり抜ける理由」を突き詰めていきましょう。

心理療法士のリンダ・エスポジート(Linda Esposito)氏は、不安を抱える人々が健全に「不安を利用する方法」として、ネガティブな思考を反芻するのではなく、解決策に焦点を合わせるようアドバイスしています。したがって、心配性な気質をもつ優れたリーダーたちは、自分の「不安」をうまく活用していると言えるでしょう。

また、前出の脳神経外科医・菅原氏によれば、「ポジティブなだけの人」は前に踏み出す力が強いけれど「考え抜く力が不足」しているとのこと。その一方で、前に踏み出す力が弱い「心配性の人々」は、前に踏み出すことさえできれば「考え抜く力は十分」なので、着実に成果を出し続けられるそう。細心の注意を払ってリスクに対処し、行動できる能力があるからです。

それなら先述のとおり、心配性の人々は一歩踏み出すため「もうこれ以上は心配できない」というところまで徹底的にあらゆる角度から考え抜き、手を打てばいいわけです。

オフィスで深く考え抜くリーダーの姿

ちなみに、世界最大のタイヤメーカー株式会社ブリヂストンの元CEOであり、『優れたリーダーはみな小心者である』を著した荒川詔四氏は、細部まで徹底的に考え抜き、あらゆるリスクに備えて万全の準備を怠らない心配性の人だからこそ、いざというときに覚悟を決めて意思決定を下せると述べます。

また、心配性の人々は繊細さも兼ね備えていますが、繊細な人ほど相手に配慮する能力が高いので、それが信頼回復の武器になるとのこと。むやみに好戦的な人や自信家な人よりも、繊細な人(心配性の人)のほうがトラブルにも強いそうです。

したがって「心配性」な人々ほど「仕事をやり抜ける」理由は次の4つです。

  1. あらゆる角度で考え抜けるからリスクを想定できる
  2. 万全の準備を怠らないから決然と意思決定できる
  3. リスクに対処できるから着実に成果を出し続けられる
  4. しかもトラブルに強い!

だからこそ、心配性のあなたがすぐれたリーダーになることも不可能ではないのです。

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「心配性な人々ほど仕事をやり抜ける4つの理由」を紹介しました。ネガティブ思考の反芻ではなく、「不安材料をどう解決していくか」の観点に変えてみてくださいね。

(参考)
ダイヤモンド・オンライン|「楽天家リーダー」がチームを壊す
Psychology Today|How Healthy Anxious People Harness Anxiety 
リクナビNEXTジャーナル|「小心者」こそが優れたリーダーになる!~小心さ、繊細さをプラスに活かす方法 
菅原道仁(2017),『成功する人は心配性』, かんき出版. 

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StudyHacker編集部
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