人工知能の2大原則。人間にできてAIにできないこと。

Robo girls witj outstretched hand

人工知能=AIの進化が止まりません。

今から10年後には、人間がする仕事のほとんどがAIに取って代わられるとも言われています。でも、一体人工知能って何? 人間の脳みそと何が違うの? どうしたら人間はロボットに負けないの? そう疑問に思う人は多いはずです。

実際のところ、人工知能のシステムは非常に合理的で、論理的です。当然でしょうか。ロボットには「直観」とか「閃き」がないのですから。

今日はそんな進化を続けるAIの考え方のルールを学び、私たちも参考にできないか考えてみましょう。

badge_columns_1001711ルールその1「事実だけを見る」

人工知能、AIは「思いつき」や「閃き」がありません。判断基準となるのは「事実」だけ。

どんな人工知能にも搭載されている機能、それが「事実を認識する」機能です。自動操縦の無人飛行機にしても、チェスプレーのコンピュータにしても、ビッグデータ解析プログラムにしても。風向きや、相手のコマや、消費者が検索するワードを認識しなければ、成立しません。

逆にいえば、特定のデータしか理解できないのですが、それが人工知能の強みでもあります。事実ではない思い込みや、先入観にとらわれることがありませんから。

人間の考え方にはどうしてもバイアスがかかります。論理的に、合理的に仕事を進めたいなら、今目の前にある事実だけを判断材料にすることが重要です。

badge_columns_1001711ルールその2「共通性をあぶり出す」

人工知能、AIにできるもう一つのことが、「機械学習」というもの。これは、すでに与えられたデータの中から、共通性や判断基準をあぶり出し、自分のシステムを進化させることを言います。

例えば、コンビニのレジに搭載されている人工知能。これは、客が買っていく商品の組み合わせも認識しています。あんぱんを買う客は牛乳も一緒に買うことが多い。おにぎりを買った客のうち70%はお茶も一緒に買っていく…のように、今まで入力された客の情報から、法則やルールをあぶりだし、分析しているのです。

人工知能にこれが可能なのは、個別具体性を認識しないから。例えば人間の店員は、さきほどあんぱんを買った自分の友人と、今おにぎりを買った知らないおじさんの二人をはっきり区別してしまいます。でも人工知能は、そういった「特別な事情」に惑わされることなく、フラットな視点から法則を導くことができるのです。

多くの仕事を処理しなければいけない時。人間というのは一つ一つの個別性に気をとられがちです。一歩引いた視点から、法則性や一般性を見つけたいものです。

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badge_columns_1001711人間がAIに負けないために。脳みそにあってマイクロチップにないものとは

ここまで人工知能、AIの原則ともなる「強み」をご紹介してきました。仕事を能率的にこなす時にはAIを真似てみてもいいかもしれませんが、同じことをやっていたのでは勝てません。AIには疲れも、頭痛も、眠気もないのですから。

人間の強みは、今まで紹介してきた「ルール」の真逆のことです。人間は「事実以外のことも見る」ことができますし、人間は「個別性を認識」できます。仕事を繰り返す中で身につく勘だったり、その人やその場所に応じた対応だったり、人間にしかできないこともあるのです。

つまり、AIと人間はお互いにできること、できないことがある、ということなのです。

大切なのはできることとできないことを見極めること。それにつきるでしょう。

参考: 人工知能学会|人工知能ってなに? 事業構想| ホワイトカラーの仕事がなくなる? 人工知能の「10年後」とは 


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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