最近ではSNSの普及から、文章を人に披露するという機会が増えてきました。 Facebookの友人の投稿など、思わずその文章力に心を奪われてしまったという経験はないでしょうか。 学生や社会人、定年者に関わらず、文才というのは非常に大切です。 では、実際に美しい文章を書くにはどうすれば良いのでしょうか。
美しい日本語を書きたければ古典を読むべし
文才と言われて真っ先に思い浮かんだのが三島由紀夫ですが、彼は「美しい日本語を書きたければ古典を読め」という名言を遺しています。 元来病弱だった彼は、幼い頃から家の中や病院で祖母が持ってきてくれた古典を読みあさっていたようです。 紫式部、和泉式部、井原西鶴と言った古典の王道から、森鴎外や泉鏡花などの近代文学まで、ありとあらゆる名作が彼の血肉となってその文章力を生み出したのではないでしょうか。 後から振り返ってみて、彼は当時の読み込んだ古典と辞書が自分を作ったと言っています。 確かに、古来から続く美しい日本語の真髄が眠っているのは、古典にしかありえないのでしょう。
古文の教科書を活用しよう
とはいえ、一口に古典と言われても源氏物語から始まり今日に至るまで数え切れないほどの文学が世に現れています。 古典の定義も曖昧で、一体何が古典に分類されて、その上で何を読めばいいのか疑問に思うでしょう。 そんな時に思い出して欲しいのが、高校の古文の教科書です。 世間で名作と言われ、また古典の入門編とも呼べる作品がずらりと並んでいるので、古典読書の初心者にはもってこいの存在です。 高校時代に学んだことを思い出すことで読書の手助けにもなるし、また仮に内容が全く分からなくても、教科書に乗っているような名作ならばインターネット上に必ず現代語訳がついているため、それを参照しながら読むこともできます。 日本語の使い方、語彙力、表現力、構成力を偉大な作家たちから学びましょう。
青空文庫を活用しよう
教科書をそのまま読んでも良いですが、大抵の作品が一部分のみの抜粋となっているため全貌がわかりません。 本屋に訪れてその古典を買っても良いけれど、最近では青空文庫というものがあります。
青空文庫(あおぞらぶんこ)は、日本国内において著作権が消滅した文学作品、あるいは著作権は消滅していないものの著作権者が当該サイトにおける送信可能化を許諾した文学作品のテキストを公開しているインターネット上の電子図書館である。 引用 - Wikipedia
青空文庫にある本は著作権が切れているため、当然無料で読むことができます。 便利なことに、スマートフォンやタブレットの登場で青空文庫の本がより一層読みやすくなりました。 例えばiPhoneなら、青空文庫リーダーというアプリを使うことで簡単に本をダウンロードして読むことができます。 最近では通学や通勤中に立ったまま片手で読んでいる人を見かけますが、皆活用しているのでしょう。 ちなみに青空文庫では古典に限らず近代文学の文豪の作品も無料で読むことができるので、読書が捗りますね。
*** 文才は身につけようと意識しなくてはなかなか身につきません。 偉大な文豪が言っているように、何百年にも渡って評価されてきた古典から日本語を学ぶことで初めて身につきます。 古典を読むことが教養や趣味にもつながるので、暇な時間があればぜひ読んでみてはいかがでしょうか。