忙しい社会人や学生の方の中には、食事をほとんど外食やコンビニ食に頼っているという方も多いのではないでしょうか?

食生活の乱れや栄養の偏りが健康に良くないのは言うまでもないこと。不健康でいると仕事のパフォーマンスが下がることにもなりかねないので、きちんとした食生活を送るのはとても大切です。

今回は、食生活の中でも「自炊」に焦点を当て、ビジネスパーソンが料理をすることのメリットについて紹介したいと思います。料理をすることのメリットは、食事のセルフコントロールにより健康になれる、ということだけではありません。意外にも、料理には仕事に通じる要素がたくさんあるのです。

料理がビジネスパーソンにもたらすメリットとは

料理がビジネスパーソンにとって役立つことに注目している企業があります。その一例がGoogleです。Googleは、仕事のパフォーマンス向上には健康づくりが不可欠であるとの考えから、「料理」「運動」「睡眠」がGoogle社員に求められる3大必須スキルだとしています。そのうちのひとつである料理に力を入れるため、Googleは「ウェルネスセンター」という施設を作り、その中心にキッチンを設けました。そして、社員教育の一環で料理を教えるというプログラムを実施しているのです。

料理が健康づくりにつながるという観点以外にも、料理という行為そのものがビジネスパーソンに役立つという専門家もいます。例えば、クッキング&コミュニケーションサロンSorissoを運営するLOHAS PROJECT代表取締役社長の光永正樹氏は、「料理とビジネスには類似点が多い」と言います。料理とビジネスが類似しているとはなかなか思えないですよね。以下、光永氏の解説する料理とビジネスの類似点を簡単にまとめてみました。

・「誰のために」「何を」「どんなテーマで」作るのかを考える
料理において「誰のためにどんな料理を作るのか」を考えることは、ビジネスにおいて「この仕事は誰のためにしているのか」を考えるのと同じこと。また、料理も仕事も、目的やスケジュール次第で、どの作業から手を付けるのか、どのくらいの時間をかけるのかなど、その取り組み方が変わります。さらには、コスト(労力や費用)意識を持たなくてはいけないのも料理と仕事の共通点です。

・効率性を追求し、柔軟に対応する
料理では、調理の手順だけでなく、どんな調理器具を用意するのかから、食材の調達方法、片付けまで、たくさんのことを考えながら効率よく進めなければなりません。これはまさに仕事の段取りと同じでしょう。

また、どれだけ効率よく進めているつもりでも、過熱、調味料の入れ忘れ、食材の状態の優劣で、料理の仕上がりは変わります。工程がひとつ異なるだけで、結果は変わってくるのです。想定外のことが起こっても焦らずに正しい状況判断を行い、柔軟性を持ってリカバリーをしていく力は、料理と仕事の両方にとって不可欠だと言えます。

・基本を大切にする
料理をはじめて日の浅い方が料理をする場合、失敗するリスクを最小限にするために、基本に立ち返りながら料理をすることが大事です。自分なりのアレンジを加えるのは、基本がきちんとクリアできてからのこと。仕事でも同じことが言えますよね。

以上のように、料理と仕事には共通点が多くあります。ビジネスパーソンが料理に取り組むことは、ビジネスで役立つ感覚が磨かれることにもつながるというわけなのです。

60日でTOEIC935点! 受験英語のアセットを活かした、ビジネス英語の "磨き方"
人気記事

料理はマインドフルネスにもなる

経営者が実践していたり、企業の研修で取り入れられたりと話題のマインドフルネス。実は、料理をすることはマインドフルネスにもなるのです。

マインドフルネスでは、「今、目の前のこと」に集中することを重視します。そのやり方として、心を静かにして呼吸を整えることに集中する、いわゆる瞑想を思い浮かべる方が多いでしょう。ですが、瞑想以外にも、食べることを意識し続けるマインドフルネスや、歩くことに全神経を傾けるマインドフルネスなどがあり、料理もマインドフルネスのひとつとして挙げることができます。

料理をしている際は集中しなくてはなりません。この集中力がなければ、炒め物をこぼしてしまったり、パスタを吹きこぼしてしまうかもしれませんよね。この集中力がマインドフルネスにつながるというわけです。

料理研究家の竹内ひろみ氏によれば、料理によるマインドフルネスとは「食材と対話しながら料理すること」。意識を食材や調理に向けて「目の前のことに集中する状態」を目指すのだそう。竹内氏が解説する、マインドフルネスクッキングの方法は次の通りです。

1. 下準備:「これから千切りします」などと心のなかで宣言し、切る動作に集中する
2. 調理中:食材の形の変化や音の変化を感じたり、味見をしたりして、五感をフルに使って意識を食材の状態に向ける
3. 盛り付け:料理が美味しそうに見える状態を想像し、鍋に残すことなく、丁寧に盛り付ける

マインドフルネスの効果は、集中力の向上からストレス軽減、健康的なライフスタイルの促進まで、さまざまな領域に及ぶといわれれます。仕事から一度離れて料理をすることで、気分が一新されれば、仕事にも一層身が入るでしょう。

***
ビジネスパーソンならぜひとも享受したい、料理のメリットの数々。外食や出来合いのものに頼りがちな忙しい方も、時間のある時にはぜひ料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。

(参考)
転職サイト@type|料理とビジネスの共通点がわかる!デキる男の料理教室
Wedge Infinity|ビジネスマンの料理に必要な「4つの常識」
logmi|プログラミングよりも健康づくり? Googleが社員に求める3大必須スキルとは
HUFFPOST|人のために料理することは、自分を豊かにする。メリットを調べてみた
StudyHacker|心の筋トレ “マインドフルネス”  GoogleやAppleが取り入れる、静かな心の作り方
Googleブックス|疲れない脳をつくる生活習慣: 働く人のためのマインドフルネス講座 プレビュー
ナスラックKitchen|料理家の先生がつづる料理ブログ マインドフルネスクッキング