変わるのが怖いのはなぜ? 変化の不安を取り去る2つの考え方。

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みなさんの4月はいかがでしたか? 新しい環境に身を置いて、その変化にとまどっているという人もいるのではないでしょうか。

学生のみなさんなら、急に受験一色になったとか、周りが就活モードに入ったとか。 新社会人のみなさんはもっと大きな変化でしょうし、異動や転職などで大きく生活が変わったという方もいらっしゃるのでは。

そうした人生が大きく変化する予感を前に、漠然とした不安を抱えてしまうこと、ありますよね。 今回は、「変化」に不安になってしまった時にぜひ試してもらいたい、いくつかのメソッドをご紹介します。

badge_columns_1001711『変化』が不安なのはなぜ?

そもそもどうして変化に対して不安な気持ちになるのでしょう。

脳は、新たな挑戦、チャンス、欲望によって、ある程度の恐怖心が起こるようにできている。   [引用元:『脳が教える!1つの習慣』/著:ロバート・マウラー/監訳:本田直之/訳:中西真雄美]

新たな挑戦やチャンス、欲望というのはまさに「変化」に置き換えることができます。 仲の良い好きな人に告白したい、でも失敗して今の関係が変わってしまうのが怖くて、なかなか踏み出せない……といった状態が、「変化」を恐れる例としてわかりやすいかもしれません。 人間は、どうしても「変化」を恐れてしまうのです。 その原因は、人間に備わっている「恒常性維持」の本能、いわゆるホメオスタシスにあります。

これは、自分という存在を、時間を超えて一定に保つことで、自己崩壊しないようにする作用、「自己の維持」   [引用元:『脳はなにかと言い訳する 人は幸せになるようにできていた!?』/著:池谷裕二]

の本能のことです。 こうした自己の維持のための本能があるからこそ、私たちは今のままでいようとします。 だから、「変化」しなければいけない状況になってしまうと、不安になったり、恐怖を感じたりしてしまうんです。 では、この本能からくる「変化」への恐怖を、少しでも減らすためには、具体的にどうしたら良いのでしょうか。

badge_columns_1001711「わからない不安」から解放してくれるデカルトの教え

不安という気持ちには、「わからない」ことがつきものです。 例えば、待ち合わせしている友人から、遅刻すると連絡が来れば待つことは不安にはなりませんが、何の連絡もないと、心配になり、不安な気持ちになるのと一緒です。 わからないからこそ私たちは不安になります。 今起きている変化の先に何があるかわからないから不安になってしまうのです。 この「わからない」が少しでも解消されれば、不安も軽減されますよね。 フランスの哲学者、ルネデカルトの言葉に

「困難は分割せよ―de diviser chacune des difficultés―」   [フランス語原文引用元:Dictionnaire de Français Littré/ Citation de DESCARTES extraite de l'article "parcelle" du dictionnaire de français Littré / ]

というものがあります。 中学校の国語の教科書に載っていた井上ひさしさんの『握手』という小説の中では、ルロイ修道士がこの言葉を引用して、主人公に、

「仕事がうまくいかないときは、この言葉を思い出してください。『困難は分割せよ。』あせってはなりません。問題を細かく割って、一つ一つ地道に片づけていくのです。」   [引用元:井上ひさし/『ナイン』/講談社/1990]

と伝えています。 「大学受験」を前に、受験勉強しなきゃ!と思っていませんか。 就活をしている友人が言っていたのは、 「2月頃は、就活をしなきゃ!って思っていたから、焦っちゃって自分が何もしてないんじゃないかって不安だったけど、最近webテストの勉強をしなきゃ!とか、業界研究をしなきゃ!って具体的になって、自分のやることがわかったから気持ちが少し楽になった」 ということでした。 変化という困難を大きく抽象的にとらえすぎていると、なんだか向き合っている敵は得体のしれない巨大なものに思えてきて不安になってしまいます。 でも、細分化する=具体的にすることで、自分がやるべきことが見えてきて、不安が安らぎます。 変化が怖いと思っている人は、今目の前にある変化を細分化して、自分ができることから対処してみませんか。

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badge_columns_1001711共感を求める

変化への恐怖を周りに相談してみたいけど、なかなか打ち明けにくい、という人におすすめなのは、「メディア」を使って共感を得ることです。 音楽の歌詞に共感して何度もリピートしたりした経験や、本を読んでいて言葉にできなかった自分の気持ちがぴったり言葉にされているのを見て、救われたような気持ちになった経験はありませんか。 自分だけじゃないと思えること、言葉にしたことでその気持ちの正体がつかめたような気持ちになること、共感を得ることは、不安の解消に大いに役立ってくれます。 また、共感するだけで、ストレスの解消につながるということが、『共感する脳』などの著書がある有田秀穂教授によって明らかにされています。 共感をきっかけに脳の交感神経と副交感神経の切り替えが行われ、リラックスした状態になることができるんです。 誰にも相談できず不安になっている時は、音楽、小説、映画、ドラマといったメディアに触れてみてください。 本で一つあげるなら、佐藤多佳子さんの『黄色い目の魚』がおすすめです。 身の回りの環境の変化に戸惑う16歳の高校生の男女の姿が鮮やかに描かれていて、変化への不安を的確に汲み取った表現に、心がほっとすること間違いなしです。

いかがでしたか。 新生活を楽しみながらも変化への不安に悩まされている人は、ぜひ試してみてください。

参考サイト 話してSukatto(スカッと)!!ストレスがたまったら共感しろ!? Eureka!/今も心に残っている言葉~身近な人の言葉を座右の銘に~ 困難は分割せよ

参考・引用文献 池谷裕二/新潮社/2010/『脳はなにかと言い訳する 人は幸せになるようにできていた!?』 井上ひさし/講談社/1990/『ナイン』


京都大学文学部所属。長野県立松本深志高校卒業。ぱんだとししまいがとても好き。在学中は京都でしか見られないししまいを見てまわりたい。

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