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グローバルに活躍できる人材になりたい、そう思った時にまず頭に浮かぶのが、「英語ができるようにならなきゃ!」ではないでしょうか。

でも、ちょっと待ってください。英語ができることは前提条件。コミュニケーションができるだけで現地に行っても、『活躍』に直結する訳ではないのはもちろんですよね。

グローバルに活躍したい人ほど、コミュニケーションにおいて日本の「中」に目を向けることが必要だったんです。

グローバル人材に求められるのは、「日本史」だった!

久野正人さんは、コーチングの神様と呼ばれるマーシャル・ゴールドスミスに師事し、自身もエグゼクティブコーチ、一般社団法人「久野塾」代表理事・塾長を務めています。久野さんは、慶應義塾大学卒業後、入社した古河電気工業株式会社で、海外事業部本部のメンバーとしてブラジルでの合弁企業の立ち上げに参加し、27歳にして部長職としてブラジルでいきなり20人の部下を持つことになりました。
その時の経験から強く感じたのが、海外で働く人間こそ、『日本史』をしっかり学ぶべき、ということでした。

海外で働く日本人として、日本人であるアイデンティティーをまず自覚していないと、海外に自分が何をしにきたのかを語ることがそもそもできません。海外では、自分の宗教や自国の歴史を踏まえたうえで自分の立場を述べることができることが、当たり前とされています。
そうした中で働く場合、当然その当たり前のことができることが求められる訳です。現地で関わる人からすれば、そこにいる日本人こそが日本代表のようなもの。

日本代表が自分が来た国のことや自分の立場を何も語ることができないのでは、信頼を勝ち取ることもできません。
久野さんが覚えておくべき例として挙げているのは、「アメリカに敗戦した後、なぜ日本は植民地化されなかったのか」。こうした、日本にいると日本史上の出来事として受け入れてしまっていることも、海外の人からすれば興味深いという歴史的事実は数多くあります。

そうした自国の歴史に関して、自分の言葉で語れるような歴史的認識を持つことこそが、これからのグローバルリーダーに必要なことです。
久野さん自身も、ビジネスリーダーとしての肩書きがあるとか、エグゼクティブレベルが高いなどということよりもむしろ、こうしたリベラルアーツのレベルを常に問われてきたと言います。
自分の育った国で起きたことについて、自分の意見を表明できる程度に、日本史の知識をもう一度学びなおしてみましょう。

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外側を志向するからこそ、内側に目を向ける

実は、「日本史を語る」の胆は、「日本史」自体にはありません。というのも、ここにおいて最も重視されるのは、「日本に生まれた」私でしか話せないアイデンティティーを自分の言葉で相手に共有することだからです。
それによって、「日本にいた、こういう立場の私」だからこそ、「ここ(海外)で働きたい」という着地点としての欲求をよりしっかりと相手に伝えることができるからです。

自分がなぜそこで働きたいのかを明確化するためには、自分がこれまでいた場所に関して明確に語ることが必要です。「日本に限界を感じたから海外に来ました!」と言いながら、日本のどこにどう限界を感じたのか、なぜ日本ではそこに限界ができてしまうのかを語れなければその言葉はただの軽薄な言葉になってしまいます。
そうした「海外」という「外」に来た理由を語るためにこそ、「日本」という「内」を語れる必要があるのです。外側を志向するからこそ、内側にも目をやることを忘れないようにしたいですね。
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いかがでしたか。
グローバル=英語! と英語の勉強にばかり目を向けてしまうと、いざ海外に行っても語ることがなくて落胆するような結果になってしまうおそれも。外側に目を向ける人ほど、内への視点が重要です。
世界で活躍したい人のためにこの記事がお役に立てれば幸いです。

参考:
日経DUAL|子どもをグローバル人材に育てたいなら、日本史を 世界の舞台で必要なのは、肩書でも英語力でもなく、「なぜ自分がここにいるのか」を自分の言葉で語れる力


京都大学文学部所属。長野県立松本深志高校卒業。ぱんだとししまいがとても好き。在学中は京都でしか見られないししまいを見てまわりたい。