働く女性のために、気軽に洗えて動きやすい、ジャージー素材のドレスを提供する日本ブランド、「kayme(ケイミー)」。その代表が、毛見純子さんです。
30歳にして全くの専門外であるアパレルという分野でブランドを立ち上げた毛見さんは、独自のスタンスで仕事と向き合ってきました。今回は、毛見さんの仕事に対する姿勢から、逆境を味方に変えて可能性を実現していく方法についてご紹介します。
不利な状況は自分を輝かせるものと捉える
毛見さんは、普通ならばやる気をなくしてしまうような逆境や困難な場面でも、自分が輝けるあり方を模索してきました。
子どもの頃には、全国でも上位に名を連ねるほど成績優秀なお姉さんとよく比較されたと言います。しかしそんな中でも劣等感を感じて不貞腐れてしまうのではなく、自分は書道やピアノ、スポーツで個性を発揮しようと考え、お姉さんとは異なる面での差別化を図ったそうです。
また、ベネッセコーポレーションに勤めていた時代には、営業で小中学校へ出向いても、当時は男性の管理者が多く、「女の話は聞かない」と相手にしてもらえないことがあったのだそう。この時も毛見さんは、得だと捉えて乗り切りました。マイノリティであるということは、男性ならやれて当然なことでも、やり方次第で新しく見せることができたり、驚きとともに受け入れてもらうことができると考えたのです。
さらに、毛見さんは、
自分がすんなり受け入れられる存在ではないところで120パーセントの力を出して伝説の営業担当者になったら、すごい自信になる
[引用元:日経WOMANOnline|「パリス・ヒルトンならどうする?」で妄想を実現した 毛見純子 祖母に学んだ「時間は有限 やりたいことを全力でやる」]
と、逆境だからこそ乗り越えた時に得るものは大きいと信じて、仕事を充実させていきました。
ピンチはチャンスと言うように、不利な状況こそ自分を周りに認めてもらうチャンスと捉えて、克服していくことが重要なのではないでしょうか。
今の制約を無視した状態で、自分の可能性を常に問いかける
毛見さんが20~30代前半の時によく自分に問いかけていたのが、「自分がもしパリス・ヒルトンなら、どうするか」ということでした。この問いかけの背景には、
「潜在的にもっているけど、無意識に自分の可能性をあきらめているキャリアの方向性はないか」
[引用元:kay me|「パリス・ヒルトンだったら どうしたい?」に従う!妄想キャリア形成力]
ということを確認する目的がありました。
パリス・ヒルトンのように父親の人脈があり、財力や不動産所得力といった、いわば「自分が物事を思い通りにできる力」を持った状態だったら、何をしたいか。
それを問いかけることは、現在自分を取り巻いている環境や制約を越えて、本当に自分がしたいことを自分に問い直すことでもあります。
「海外で活躍したいが、英語が苦手」「起業したいけどお金がない」といった言葉は、現状を前提としてしまって、可能性を諦めてしまっている言葉です。まずは「今の自分」の視点を脱するために、「物事を思い通りにできている」と感じる人に自分を置き換えて、やりたいことを見つめなおしてみましょう。
無意識の内に無理だとあきらめていた、本当にやりたかったことが見えてくるのではないでしょうか。
根拠がなくても、やりたいことを信じきり、可能性ある事にはなんでも取り組む
大学4年生の就職活動の時点で、「30歳で自分の会社を立ち上げる」という目標を掲げていた毛見さん。その目標実現の一歩とするべく売る力を身に着けようと、営業職に絞って就活を行いました。そしてベネッセコーポレーションに入社後は、様々な講座に参加したり経営大学院に通ったりしながら、全力で知識と人脈を広げてきたといいます。その後、自分で事業をやるために必要なことを学ぶため、コンサルティング会社に転職。そして31歳にして、独立を果たしたのです。
毛見さんのこの生き方を見ると、自分のやりたいことを目標に据えて全力で行動してきたことがよくわかります。
毛見さんは、とにかく自分のやりたいことを信じきることが必要だと言います。
「根拠がなくても、妄想レベルでも、とにかく自分がやりたいと思うことを信じ切っちゃうこと。そうすると、目先のいろんな雑音がどうでもよくなります(中略)」
[引用元:日経WOMANOnline|「パリス・ヒルトンならどうする?」で妄想を実現した 毛見純子 祖母に学んだ「時間は有限 やりたいことを全力でやる」]
私達がやりたいことをできない多くの原因は、目先の障害や環境を言い訳にしてしまうことにあります。前項で紹介したように、定期的に自分以外の人に自分を置き換えて、やりたいことを見つめ直し、そのやりたいことを信じて突き進めば、目の前にある問題はいくらでも越えていけるものになるはずです。
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現実に直面している問題にめげてしまって前に進めない時こそ、毛見さんのように別の方向で輝くあり方を模索してみたり、目の前の雑音が気にならなくなるくらい全力で取り組める目標を掲げるのが効果的かもしれません。
毛見さんは言います。
人の時間には限りがあります。元気でやれる仕事があるとき、思ったことを全部やった方がいい。ぱっと出た感情を大切にして、「だけどだけど」でなく、信じてやる。そういう人生の方が他人にも優しくなれるし、いいおばあちゃんになれると思います。
[引用元:現代ビジネス|毛見純子 maojian works社長「女性が笑顔でやりたい仕事ができるように」]
言い訳はやめて、感じたことや信念を大切に、行動していくことが大切なのではないでしょうか。
参考・引用サイト 日経WOMANOnline|「パリス・ヒルトンならどうする?」で妄想を実現した 毛見純子 祖母に学んだ「時間は有限 やりたいことを全力でやる」 kay me|「パリス・ヒルトンだったら どうしたい?」に従う!妄想キャリア形成力 現代ビジネス|毛見純子 maojian works社長「女性が笑顔でやりたい仕事ができるように」