皆で議論しているものの、一向に議題に対する答えが見つからない。 直面している問題の解決策がどうしても見つからない。 ある程度考え尽くしてしまうと、まったく発想が浮かばなくなったり、今出ている考え以外の発想が浮かばなくなったりして、思考がループしてしまうこと、よくありますよね。 そんな時にぜひ試してほしい、2つの思考法をご紹介します。
どんな小さなことでも現状を変える大きな一歩になる
駅のホームで青い照明を見かけたこと、ありませんか? この青い照明、最初はイギリスのグラゴー市が景観改善のために設置しました。 ところが、設置以後犯罪発生件数が激減し、青い照明は「人の精神を落ち着かせる効果がある」と一躍注目を浴びることとなり、自殺対策として様々な駅に導入されるようになりました。 設置したJRの駅94ヶ所で、設置前後の自殺件数を比較すると、その件数はおよそ半分以下に減ったそうです。
「そんな、照明くらいで……。人の命が救えるなんて。そんなことあるわけない」 「そうでしょう。私も最初はそう思った。でも、事実、これまでつけられたほかの路線でも、飛び込み自殺は飛躍的に減ったの。青い光の効果よ。それもこの世の真実のひとつなの。人の一生を伸ばすのも縮めるのも、そんなとるに足りない、ばかばかしい、ささやかな、なくても誰も困らないようなことなのよ」 [引用元:『3時のアッコちゃん』柏木麻子]
まさにこの通り。 「こんな程度で」と思っていることが、結果として大きな効果をもたらすことがあるんです。 最近は、ホームの椅子を線路の向きと垂直に設置しただけで、酔っぱらった人の線路転落事故が劇的に減少したことが話題になっています。
小さなことでも、無駄にならないどころか、後に大きな結果をもたらしてくれるかもしれません。 何か思いついたら、こんなことをしたってなにも変わらない、と決めつけずに、行動してみましょう。
常識にとらわれない、「ラテラルシンキング」こそ、現状打破のカギになる!
「ラテラルシンキング」という思考法を知っていますか? 簡単に言うと、常識にとらわれない発想をしてみよう!というのがこの思考法です。 論理的に思考する「ロジカルシンキング」とは正反対のこの考え方。
一生懸命悩んでいる時ほど、無意識に思考の枠に囚われてしまっているものです。 そんな時には、無茶だと決めつけず、今ある発想をいったん白紙に戻して、逆転の発想を試してみると、突破口が見つかることがあります。
この「ラテラルシンキング」で、傘の長年の問題を解決したのが、UnBRELLAです。
この傘の特徴は、「骨が外側についている」ということ。 傘をたたむと濡れた面が内側になるので、雨が止んだ後持ち歩く時も服が濡れることがありません。また、傘立てが無くても自立するので、道端でふと両手を使って何かしたい時には、気軽にその場に立てて置くことができるんです。 注文が殺到し、現在は受注販売のみ受け付けているそう。
また、残業0、上場企業の中で日本一休みを多くする、など従来と真逆の経営法を行い、創業以来赤字なしの大成功を収めている未来工業。 新しい商品ほど前に陳列するという方法で売り上げ数を飛躍的に増やしたセブンイレブン。
既存の在り方を疑って逆転の発想をすることで成功した例は数えきれないほどあります。 悩んで行き詰った時ほど、自分が考えている前提を疑ってみましょう。
いかがでしたか。 ①小さなことと思わずやってみる ②ラテラルシンキング この二つを試してみれば、今まで解けないと思っていた難問も、解くことができるかもしれません。
参考サイト 神戸新聞NEXT 酔って線路に一直線 ホーム転落事故の9割 JR西が調査 「青い光の奇跡」青色照明で駅や踏切での飛び込み自殺激減 思考を飛躍させるラテラルシンキング 自身力を高める思考のヒント【1日3分トーク術】セブンイレブンの思い出 5セカンズ ラテラルシンキングでエジソン並の思考を手に入れる方法 【動画】逆向きに開く傘 UmBRELLA(アンブレラ)が人気 hconcept UmBLRELLA
参考・引用文献 柚木麻子/2014/双葉社/3時のアッコちゃん