あなたはネガティブなほうですか?それともポジティブなほうですか? 性格は人によってさまざまですが、勉強を進める上ではポジティブなほうが有利なようです。
ポリアンナ効果
「ポリアンナ効果」という言葉ををご存知でしょうか? これはエレナ・ホグマン・ポーター原作の『愛少女ポリアンナ物語』の主人公ポリアンナの性格にちなんで名付けられた効果です。
具体的には、
・ポジティブな感情を伴った記憶ほど思い出し易く、ネガティブな感情を伴った記憶は思い出しにくい。 ・一般に人は肯定的な評価を好む ・(特にマスマーケティングにおいて)否定的評価は肯定的な評価に比べて集まりにくい (引用元:wikipedia)
などの効果を指します。
つまり、否定的なことより肯定的なことのほうが記憶として定着しやすく、その結果、影響も大きくなるということです。
「口に出す」で苦手克服
では、これを実際に活用してみましょう。
まずは苦手だな、嫌だなと思っていることに取り組む際に、その意識をできるだけ持たないようにします。
……とはいっても、一回できた苦手意識をなくすのは難しいこと。まずは、できないと思っていることを「やればできる」と口に出すところから始めましょう。
例えば片づけが苦手だとします。 それなら、「私はきれい好きだ」「整理整頓は得意だ」と日ごろから言うようにするのです。 脳は口に出された言葉につられて、次第に片付けが得意だと思い込むようになるそうです。
また、得意だと宣言することで、手つかずの荒れ放題の部屋を見たときに嘘をついているような気分になりますよね。 その罪悪感を利用してしまうのもひとつの手です。 きっかけは何でも構いません。まずは宣言をして、苦手意識をなんとかなくしていきましょう。
実際に取り組む際には、なるべくポジティブな言葉を使うのもポイント。 掃除をしながら「たのしい!」、整理された部屋をみて「心地良い!」と言ってみましょう。 脳は思い込みを現実にしようという働きがあります。その働きを使って、実現したいことを積極的に口に出すようにするのです。
もちろんこれは、勉強にも活用可能。 覚えたいことを暗記するときには、できるだけポジティブな言葉を使いましょう。(肯定文の方が否定文より記憶に残りやすいと言われています。)また、笑顔で暗記するだけで、暗記の効率は一気に上がるそうです。
行き過ぎにはご用心
ですがこの効果、あまりに過信すると逆効果の面も。 それは、ポジティブな側面ばかり強調されて、マイナスのことを無視しがちになることです。
私たちは、マイナス面、ネガティブな思考にも恩恵を受けています。 例えば、悪いことを想定することで、入念な準備が出来たり、周囲の状況に気を配ったり。試験の結果が不安で不安で、準備を精一杯した結果、いい成績がとれたというようなことも起こるでしょう。 ネガティブ思考も、不要なものとは言い切れないのです。
行き過ぎたポジティブ思考は、状況を的確に判断する力を鈍らせてしまいます。
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いかがでしょうか。ネガティブでいるよりもポジティブでいるほうが効率はいいですが、偏りすぎるのも考え物。しっかり状況を見つめながら、楽しく頑張りたいものですね。
(参考文献) Wikipedia ポリアンナ効果 心と体を元気に、魂を癒す時空の旅へ

