「将来やりたいことがみつからない……。」そう嘆く人、周りにいませんか?
恥ずかしながら、筆者もその一人です。筆者は大学生ですが、リクナビによるアンケートによれば、大学生の74%が進路や将来に不安を感じているんだとか(参考:就職ジャーナル|大学1年生に聞きました 今の悩みは?)
やりたいことは人それぞれで、価値観も様々。やりたいことがないからといって不安になる必要はありません。
しかし、やりたいことが見つかれば、それに向けて勉強したり、ボランティア活動をしたり、日々の生活の目安になったりします。やりたいことを見つけたいと願うのは、当然のことでしょう。今日は、筆者が様々な人から聞いた「やりたいことの見つけ方」をお伝えしようと思います。
これまでやってきたことを考える
まず、これまでやってきたことを列挙してください。学生であれば部活やサークル活動、アルバイト。社会人であれば、任されたプロジェクトや大学での研究などを思い浮かべればいいでしょう。
・Webライターのアルバイト ・学園祭の模擬店店長 ・クラス旅行幹事 ・テニスサークルの新歓代表 ・広告系ゼミナール ・大学弁論部 ・農学部応用動物学専攻 ・学生アート展覧会開催
こんなことをして意味があるのかって? それが、あるんです。 「やりたいこと」は、とりもなおさず自分の価値観そのものです。自分が普段何を考えて行動しているのか。その価値観や理念を知ることが、「やりたいこと」探しにも役立つはずですから。
そして、自分の価値観を知るのに役立つのが、自分は今まで、何をやってきたかということ。なぜなら、自分が今までやってきたこと、続けてきたことには、必ず理由があるからです。どんなに些細なことでも、自分なりに「続けるか/続かないか」の判断を行い、取り組んできているはずです。
ですから、途中でやめてしまったことでもいいんです。やめてしまったこと、続かなかったことは、「面倒だったから」「楽しくなかったから」といった理由が多いはず。振り返るほどのものじゃない……と考える人がいるかもしれませんね。しかし、恥じる必要はありません。
だって、「面倒」「楽しくない」というのは、自分の価値観に照らし合わせた結果なのですから。続かなかったこと、やめてしまったこと。それらはむしろ、自分の価値観を鮮明に描き出すための大切な材料なのです。
「なぜ?」をぶつけてみる
自分が今までやってきたことが出揃ったら、次に「なぜ?」をぶつけてみましょう。 なぜ自分がその活動を始めたのか、なぜ続けることができたのか、またはなぜ続けることができなかったのか。それをぶつけていくことで、続けてきたこと、続けられなかったことから、自分の価値観をあぶり出すことができます。
しかし、中途半端な「なぜ?」では、何も生まれません。 例えば、 ・ダンスサークルに入った→なぜ?→先輩に誘われたから ・居酒屋のアルバイトをした→なぜ?→時給がよかったから
これでは、いつまでたっても価値観には近づけません。「なぜ?」のツッコミが弱いからです。以前Study Hackerでもご紹介しましたが、「なぜ?」は最低でも5回繰り返す必要があります。 (参考:"「なぜ?」は魔法の言葉。教える立場の全ての人が持つべき、相手の心を開く技術。 )
5回繰り返さないと、本当の理由は浮かび上がってきません。居酒屋のバイトをしている大学生に「なぜ?」をぶつけることを考えてみましょう。
・居酒屋のアルバイト →①なぜやっていたの? →時給がよかったから。
→②なぜ時給の良いアルバイトを選びたかったのか? →効率重視。サークルや勉強に時間を使いたかった。バイト漬けにはなりたくなかったから。
→③なぜバイト漬けにはなりたくなかったのか? →ほかのことをする時間も欲しかったし、お金をたくさん稼ぐ必要性はなかったから。
→④なぜお金を稼ぐことは重要ではないのか? →お金を稼いでも、使う時間、やりたいことをする時間がなければ意味がないから。
→⑤なぜそう思うのか? →お金を稼ぐ時間を使えば、より自分のためになることができる気がする。
はじめは「時給がよかったから」という表面的な理由でしたが、根気良く「なぜ?」を繰り返すことにより、彼の価値観がぼんやりと見えてきました。彼は「お金は使うもの。ただあるだけでは意味がない」と考えているようなのです。
この作業を、先ほどリストアップした「自分がやってきたこと」一つ一つに対して行ってみてください。かなり骨の折れる作業になりますが、きっと自分の価値観に近づけます。
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将来やりたいことを見つけるのは、並大抵のことではありません。 世の中に暮らす多くの人は、それが見つからないまま終わってしまうのです。しかし、それはもったいないですよね。
せっかくの人生、やりたいことがわからないままでは、もったいないですよね。 この記事を閉じたら、いますぐリストアップしてみてくださいね。