「王道を行きながら実験的」と評され、独特の世界観で多くの人を魅了してやまない少年漫画、「ジョジョの奇妙な冒険」。
1986年から現在に至るまでシリーズが続いており、2014年9月時点で累計発行部数が9000万部を超える大人気シリーズとなっています。そのジョジョシリーズ全編を通して共通しているテーマが「人間讃歌」。現代の慌ただしい生活の中で、生きる意味や自分の尊厳といった大事なものを忘れてしまっている人も多いのではないでしょうか。 今回は、そんな現代人に勇気を与えてくれるような、「人間讃歌」に満ちたジョジョシリーズの名言をご紹介します。
結果だけに目をやりすぎて近道ばかり求めていないか
わたしは“結果”だけを求めてはいない。“結果”だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ…近道した時真実を見失うかもしれない。やる気も次第に失せていく。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな…違うかい?
[引用元:第59巻(殉職した警官)]
英語がペラペラになりたい!と思いながらも、忙しいから…と何かと理由をつけて実際には何もしなかった経験はありませんか。何か目標を立てながらも実際の努力ができないという人は多いはず。また、成功した人のエピソードを聞いて、その成功を羨ましがりながらも、その人がこれまで乗り越えてきた苦難の話に自分にはできないと腰が引けてしまう人もいるのではないでしょうか。どんな大きな結果も、結果だけ見ていると自分では決してそこにたどり着けません。 この台詞のように、意志を強く持って、楽をしようとすることをやめることから始めてみると、自分も知らないうちに成功しているかもしれません。急がば回れ、ですね。
何より先に自分の中の正解を設定してみる
「オレは『納得』したいだけだ!『納得』は全てに優先するぜッ!!でないとオレは『前』へ進めねぇッ!『どこへ』も!『未来』への道も!探す事は出来ねえッ!!」
[引用元:SBR第8巻(ジャイロ)]
これは、作者の荒木先生自身の考え方も反映されている言葉です。
「ニワトリが先か?卵が先か?」という問題があります。 理論で考えていくと答えには、どこにもたどりつかず解決しない感じがします。 こういうとき、僕の場合、とりあえず「答え」を自分で決めちゃいます(笑)。……と。そうすると、物事や生活がスッキリして、うまく行く感じがして良いです。
[引用元:ジョジョリオン3―その家系図―作者コメント]
前に進もうとした時、どちらが正解かわからない問題にぶつかってしまい、悩んで進めなくなってしまうことがありますよね。悩んでいるときに、まったく正反対のアドバイスをもらったりして、さらにそのアドバイスどちらもが理にかなっていたりする時、どうしていいかわからなくなってしまうこともあります。そんな時はまず自分の納得できる答えを決めてしまう、というのも一つの手かもしれません。正解か間違っているかは別にして、一つの場所に視座を定めることで、見えていなかったことが見えてくるということもあります。
失敗するのは挑戦するからこそ
「真の『失敗』とはッ!開拓の心を忘れ!困難に挑戦する事に無縁のところにいる者たちの事を言うのだッ!」
(スティーブン・スティール)第1巻 失敗を恐れて行動を起こせないといった経験は誰しもあるはずです。しかし、一歩を踏み出さないことには失敗はもちろんのこと、成功の可能性さえありません。「これに挑戦したら失敗するかも」と失敗を恐れるのではなく、むしろ挑戦するからこそ成功の可能性も、そして失敗も経験できる、というように、「失敗」を成功に付随するプラス要素と認識することが大事なのかもしれません。
*** いかがでしたか。 たかが漫画、とあなどれないような深い言葉が色々あると思いませんか? 大事なことを忘れてしまいそうになった時、目の前の道に悩んでしまった時は、人間という存在自体の尊さや本来のあり方を思い出させてくれる言葉に触れてみてください。一つの言葉でも、気持ちが上向きになってくるのを感じられるはずです。
「『覚悟』とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことだッ!」
[引用元:第55巻(ジョルノ)]
参考サイト wikipedia|ジョジョの奇妙な冒険