みなさんは普段、頭の中で思い描いていることを形にしていますか?
やりたいことや、抱えている思いはあってもなかなかアウトプットできず、モヤモヤしている……そんな方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、そんな自分の思いを整理し、形にしてくれる「モーニングページ」をご紹介します。
モーニングページとは?
「モーニングページ」という言葉を耳にしたことはありますか。これは、作家・ディレクターであるジュリア・キャメロンの著書『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』の中で出てきた言葉で、「毎朝ノートに思いついたことを書いていく」というメソッドです。
朝一番に、心に浮かぶことを3ページ埋めていきます。思いつくことを書いていくだけで、人生が変わるくらいにマインドや行動に変化をもたらす、というものです。どんな人にもお勧めですが、特に頭の中が混乱しがちな人、クリエイティブな仕事をしているが最近創造力が枯渇気味だ、という方にお勧めです。
【モーニングページのやり方】 1. ノートを用意する。最初は1ページの面積が小さいコンパクトタイプがよいでしょう 2. いつもより15分ほど早起きし、ノートを手にとる時間を作る 3. 心に浮かぶことをひたすらノートに書き出す。文になっている必要はなく、誰に見せるものでもないと割りきってありのままをつづる 4. とりあえず浮かんだ言葉を3ページ分つづる。何も思い浮かばなかったとしても「今日は思い浮かばない」と書いて、ページを埋めてみる 5. 最初の8週間はとにかく読み返さず書くことのみに集中する
以上がモーニングページのやり方です。
モーニングページをやってみた
実際にモーニングページをやってみました。15分ほど早く目覚ましをセットし、朝起きて、ノートを開きます。
最初は15分早く起きることに抵抗を感じましたが、徐々に慣れる上に朝の時間に余裕を持てるようになり、気持ちにも余裕が生まれました。ノートは、小さなA6サイズのものを使用。
朝一番にデスクに座り、3ページを埋めます。その日によって「今日はティッシュを買って帰ろう」や「そろそろゼミの準備を始めなければ」などとりとめもないことを書いていました。
何も思い浮かばず、「今日は眠いし何も思い浮かばない」と書いた日もあります。実際、1ページぱんぱんに書くことはほとんど無く、大きな字で書くことが多かったです。
また、そのとき制作していた学会ポスターについて、「レイアウトを2分割から横にしたらどうだろうか」と、なんとなく書いた日があります。そして実際にポスターのレイアウトを変えてみると、見栄えが良くなったのです。
書き始めはとにかく書くことが重要だと思い、とりとめもないことばかり書いていましたが、慣れてくるとその時取り組んでいるタスクや勉強について多く書くように。そして上述したように、ふとアイデアを思いつくこともありました。
モーニングページをやってみた感想
モーニングページをやってみて、まず朝に余裕が持てるようになりました。最初は辛いと感じていた早起きも、習慣づけることで、自然と目が覚めるようになります。
また、朝一番の自分の考えをノートに書くことで、「今日一日にやるべきこと・やりたいこと」がはっきりしてくるように感じました。
朝一番、あまり思考が回らないときに書くことにより、より素直な言葉が出てきます。それにより、自分の思考が整理され、固定観念やネガティブな感情に気づくことで、新たな考えが生まれてくるように思いました。
例えば、「発表についてどんどんやる気がなくなってくること」と書いた日があります。これについて、なぜだろうと自分で考えるようになり、「やったことがないから不安」「まだ完成度が低く不安」などとつなげ、実際にそれらを解決していくことで不安を取り除くことができました。
モーニングページの効果
モーニング・ページには、論理脳をいったん停止させ、創造性に富むアーティスト脳を自由にふるまう効果があると言われています。
類似の方法として、つらかった経験を書き出すことにより気持ちの整理がつきやすくなる「筆記療法」があります。心の中にあるもやもやしたものを言葉にすることで、目に見えるようにするというものです。
それと同じく、モーニング・ページも、目に見えない感情を書き出すことで、本当の自分の気持ちをはっきりさせ、整理する効果があるようです。モーニングページは、自分が何をやりたいかはっきりしていない、目標を持ちたいという人に特にお勧めですよ。
(参考) キナリノ|毎朝書くだけ♪未来が開く魔法の『モーニングページ』を始めよう さくだ内科クリニックの院長ブログ|「筆記療法」 Study Hacker|「朝に私たちがするべきこと」 “朝活の第一人者” 池田千恵さん 特別インタビュー【第2回】 ジュリア キャメロン著,菅靖彦訳(2001),『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』,サンマーク出版.