いわゆる "TO DOリスト" を作ってから作業にかかる人はたくさんいますよね。1週分、1ヶ月分のリストを作成している人もいるかもしれません。確かに、やったことにチェックを入れている作業は気持ちのいいものですね。
では、「やらないことリスト」を作ったことがある方はいらっしゃいますか? こちらはやることをリスト化した "TO DOリスト" とは反対にやらないことをあらかじめ決めておいて、リスト化するもの。いわば「時間の断捨離」です。
やらないことを箇条書きで
作り方はご想像通り、とてもシンプル。やらないことを決めて、リストにしていくだけです。 「20時まではスマホに触れない」とか「テレビをみない」などを、1日単位で決めていきます。 TO DOだとひとつひとつやり遂げなくてはなりませんから、時間との戦いという面もありますが、今回は「やらないことリスト」ですからそれをやらなければ良いだけ。単純ですね。
実はこの「やらないこと」を守ることで見えてくることがあります。 それは、日々の生活で無駄にしていた時間の多さ。これに気づくだけでも、生活の質は大きく改善されます。
課題が多すぎる場合は優先順位をつける
TO DOリストと同様に、「やらないことリスト」にも優先順位が必要です。
例えば、1週間後に50ページのレポートを提出するという課題があるとします。この場合、1日で終わらせるのは無理がありますね。そこで普通は今日なにをやるかという目標を決めるのですが、やらないことリストの考え方はまったく逆。今日「やらないこと」を決めることを決めるのです。例えば、「今日はこの文献は読まない」とか「この分野以外は調べない」などです。
今日手をつけないことを決めることで、絶対にすべきことが浮かび上がってきます。つまり、やらないことリストは、より精度の高いTO DOリストを導き出してくれるのです。
手帳に書き込む
「スマホに触りたい」「漫画を読みたい」など、誘惑や欲求に負けそうになるときもあるでしょう。そんな誘惑に負けないために、やらないことリストは常に見えるところに置いておきましょう。オススメは手帳に書き込むこと。 手帳は持ち歩くものなので、いつでも確認できます。また前日までのやらないことリストを簡単に把握できるのも便利です。
段階的にやめていく
今まで毎日お酒を飲んでいたが、いきなり「今後一切飲酒しない」とやらないことリストに書いたところで実現するのは難しいでしょう。 コツは段階的にすすめていくいくこと。具体的には「今日は2杯以上飲まない」というように慣らしていくことで、イライラすることなく実現していけます。これはテスト前などでも一緒。「今日は絶対にスマホは見ない」と極端に決めず、「7時までは見ない」とか「問題集を5ページ終わるまで見ない」などゆるやかな設定の方が長続きします。
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やることリストは有名ですが、やらないことリストの作成はあまり耳にしないものです。やらないことを実際にリスト化することで時間の使い方が驚くほど上手になったり、本当に自分のやりたいこと・やらなくてはならないことが見つかります。まずは「今日やらないこと」を1つ、見つけてみてはいかがでしょうか。
<参考> INC.|9 Work Habits You Need to Stop Today しない生活 小池 龍之介 幻冬舎 (2014/3/28) 自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと 四角大輔 サンクチュアリ出版 (2012/7/12)

