何か大きいことが終わった後、無気力になってしまうことって多いですよね。いわゆる、「燃え尽きた」状態です。症状が重くなると、「バーンアウト症候群」と呼ばれます。筆者の場合は、期末試験が終わって長期休暇に入ると、決まって無気力なやる気のない状態に陥ってしまいます。
目標達成後に訪れる燃え尽きた状態から、どうすればやる気を出すことができるのでしょうか? 今回はこの問題について考えてみたいと思います。
すぐに次の目標を立てる
目標を達成したり何かをやり遂げたりした後、急に無気力になってしまうのは、次に向かうべき目標が見えていないからかもしれません。特に、先ほどの筆者のように長期休暇目前に目標を達成してしまった場合、次に何をやるかを考えずに長期休暇に入り、特に何もせずに休暇を終えてしまうことがあります。
目標を達成したら、達成感そのままに、すぐ次の目標を立ててしまいましょう。すぐに大きな目標なんて見つからないよという方は、to doリストでも大丈夫です。一日のうちにやるべきことを書き出せば、目指す場所がはっきりとしてやる気が出てくるはず。目標を書くときは手書きでやれば、頭の中を整理することもでき一石二鳥ですよ。
後悔(反省)する
物事がもし失敗に終わったとしたら、それはやる気を出すチャンスかもしれません。終わったことについて後悔したり、反省したりすることには、やる気を出す効果があるそうなのです。
京都大学では、県内の高校一年生に対し、定期試験後に「もっと遊べばよかった」という「楽しみ後悔」を感じていた生徒と、「もっと勉強すればよかった」という「勉強後悔」を感じていた生徒のうち、どちらが次の定期試験へのやる気が出るかという調査を行いました。結果としては試験直後に勉強後悔を感じていた生徒のほうが、次の定期試験に対しやる気が出たのだそうです。
また、脳科学者の澤口俊之氏によれば、ヒトは後悔すると脳が活性化するといいます。
ネガティブ思考の代表とも言える「後悔」だが、人間性脳科学研究所の澤口俊之所長は「後悔しないと脳がおかしくなる。後悔したほうが脳が活性化される。」と語る。
(引用元:たけしのニッポンのミカタ|バックナンバー 2010年5月7日:ネガティブで幸せになろう!?)
無気力な状態というのは脳の活性が低下している状態なので、脳を活性化することはやる気を出すことにもつながります。同氏は、他人の後悔した話を聞くことにも同様の効果があると述べており、どうやら後悔はとても強いやる気スイッチであるようです。
毎度のことながら、過度の後悔は行動を阻害するので「反省」ぐらいがちょうどいいですね。
やはり何が何でも動くことが大事。
ここまでやる気を出す方法について紹介してきましたが、皆さんご存知の通り、やる気というものは長続きしません。そのため、少しでもやる気が出てきたら(出ていなくても)、すぐに行動に移すことが大切です。
人間の脳は動き始めれば勝手にやる気が出てくるようになっています。 一度は「作業興奮」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか? ひとたび作業を始めれば、脳の側坐核という部分が刺激され、アセチルコリンが分泌されます。アセチルコリンは脳の認知機能や閃きを促進する脳内物質で、やる気を引き出してくれるのです。
「思い立ったが吉日」や「案ずるより産むがやすし」など、昔からすぐ行動することはよいことだとされています。すぐに行動することによって出てくるやる気が、成功のカギなのかもしれませんね。
*** 何か大きなことを終えた後は休みたくなりますよね。しかし、その気持ちを抑えて反省したり次の目標を考えたりしましょう。そうすれば、無気力な状態に陥らずに時間を有意義に使うことができるはずです。何かをやり遂げた後にやる気が出てこないという方は、ぜひ試してみてください。
(参考) MERY|ToDoリストで"自分との約束"を!スマートな毎日を過ごす方法。 たけしのニッポンのミカタ|バックナンバー 2010年5月7日:ネガティブで幸せになろう!? 京都大学|後悔感情から高校生の自律的な動機づけの獲得プロセスに迫る 速聴.com|無気力の罠から脱出する簡単な方法 速聴はヤル気を呼び覚ます 佐藤剛史 Official Web|ギリパラと脳科学