案ずるより “離れる” が易し。「プチSNS断食」を1週間やってみて感じたこと。

ちょっとした待ち時間や移動時間など、暇さえあればスマートフォンを開いてSNSをチェックしてしまう方はいらっしゃいますか?

ほんの時間つぶしであったり、楽しみの一部としてSNSを閲覧していたりする程度なら良いのですが、SNSチェックがあまりに頻繁かつ長時間になるとSNSに依存した状態となってしまいます。寝る直前までSNSを眺めて寝不足になっていたり、自分の投稿への反応が気になって仕事に集中できなかったり……と、仕事や生活に支障が出てしまっている人もいるかもしれません。

そんな自覚が多少なりともある方は、SNSとの付き合い方を見直してみてはいかがでしょうか

SNS中毒とは?

SNS中毒とは、LINEやTwitter、InstagramなどのSNSの情報が気になって仕方なくなり、生活に支障をきたしてしまうことを指します。

筆者の周りにも、カフェに入った際に、いわゆる「インスタ映え」を気にして自分が食べたいものよりも写真写りの良いものを注文したり、会話もせずにSNSの更新に勤しんだりする友人が少なからずいます。筆者自身も、SNSを始めてからやたらと料理などの写真を撮ることが増えましたし、自分の投稿への反応は少なからず気になってしまうようになりました。

ちなみに、博報堂DYグループ ソーシャルメディア・マーケティングセンターの調査によると、SNSユーザーが1日のうちTwitterやLINEなどのSNSに費やしている時間はなんと平均78分。1日1時間以上もの時間をSNSに割いているのです。こんなにも多くの時間をSNSに費やしてしまうより、その一部の時間でも勉強や趣味に回せていれば、もっと充実した時間を過ごせるはずですよね。

また別の調査からは、1日のSNS利用時間が少ない人の方がストレスレベルが低いということも明らかになっています。SNSの利用時間別に利用者のストレスレベルを調べたところ、SNSの利用時間が21分以上になると高ストレス者の比率が低ストレス者の比率を上回ったのだそう。

こうして見ると、SNSへの過度の依存は日常生活や人間関係に支障をきたすほか、精神的な健康状態にとっても悪影響となることが分かります。SNSを趣味として楽しめている範囲なら良いのですが、こうした状況になってしまうのは勿体ないものだと言えるのではないでしょうか。

SNS中毒度チェックリスト

臨床心理士の中村洸太氏曰く、SNS中毒になりやすいタイプは「同調圧力に弱い人」や「寂しがり屋」、「ストレス要因が多い人」、「律儀でマメな人」などが多いのだそう。身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。

では、実際にみなさんがSNS中毒なのかどうか、次のチェックリストで確認してみてください

1. 食事中にスマホをチェックしていることが多い 2. スマホの電波が届かないところにはいきたくない 3. 何かを見つけたり、思いついたりすると、SNSに投稿したくなる 4. 仕事中でもメッセージの通知がくると、つい見てしまう 5. 家族や友人が目の前にいても、スマホをいじることに抵抗がない 6. SNSに投稿するネタを作るために、行動することがある 7. メッセージのやりとりで「既読かどうか」がとても気になる 8. 自分が投稿した内容への反応が気になり、SNSをチェックしてしまう 9. 友人の投稿に反応しないと、「乗り遅れている」気持ちになる 10. 「寝る直前まで」「起きた直後に」、SNSをチェックしてしまう

(引用元:「仕事に集中できなくなる “SNS中毒”から脱却する方法」,日経ビジネスアソシエ,2016年1月号,p.65.)

5つ以上当てはまる場合は要注意です。

筆者も確認してみたところ、2、3、8、10と4つも当てはまっており、SNS中毒予備軍と言える状態にあることが分かりました。確かに、ついついSNSをチェックしてしまって気づかないうちに時間を浪費してしまうという自覚も……。そこで、これを機にSNSから少し離れる挑戦をしてみようと考え、次項から紹介する「プチSNS断食」を一週間実行してみることにしました。

「プチSNS断食」をやってみた

筆者が行ったのは、 1. LINE以外のSNSの通知機能をオフにする 2. 人前でSNSを閲覧しない 3. 移動中は鞄からスマホを出さない 4. 寝るときはベッドにスマホを持ち込まない の4点です。

その結果、根本的にSNSを見る時間が減ったことによって、少しずつSNSへの関心がなくなっていきました。時折SNSを開いても、タイムラインの投稿が溜まりすぎて読み切れないため、徐々に投稿を読まなくなり、興味も薄れてきたのです。

また、睡眠不足の解消という効果もありました。以前筆者には寝床にスマートフォンを持ち込む癖があり、夜更けまで明るい画面を眺めるせいで度々眠れなくなっていました。しかし、ベッドで寝る前にスマートフォンを見るのをやめたことによって、今までよりも早く寝られるようになりました。結果的に睡眠時間が今までより長くなり、朝もスッキリと目覚めやすくなったのです。

加えて、時間を有効活用できるというメリットも得られました。移動中は鞄からスマートフォンを出さないというルールを決めたため、通学電車に乗っている往復1時間ほどの時間を、読書や課題を進める時間にあてることができるようになったのです。

今回筆者が行ったのは、SNSの「プチ断食」。ですので、SNSは退会していませんし、実行したのはたったの4点ですが、一週間実行しただけでかなりの変化がもたらされました。

*** 上手に使えば便利なコミュニケーションツールであり情報網にもなるSNS。退会するには多少勇気が要りますが、「プチ断食」ならば気軽に行えますよ。 SNSに「使われる」人間にならないよう、「プチ断食」を行って適度な距離感を保ってみてはいかがでしょうか。

(参考) 「仕事に集中できなくなる “SNS中毒”から脱却する方法」,日経ビジネスアソシエ,2016年1月号,pp.64-65. STUDY HACKER|SNSは時間のムダ? あなたが “SNS断ち” をすべき3つの理由 キャリコネニュース|SNS利用時間が少ない人の方がストレスレベルが低い? 1日30分以上の利用で「コミュニケーション疲れ」か 日経ウーマンオンライン|デジタルデトックスのすすめーインターネットを2週間禁止して分かったこと

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