仕事力の根幹「前頭前野」を鍛える3つの方法。脳は “知らない人との会話” で活性化しまくる。

集中力が続かない、最近なんだか忘れっぽい、注意力が散漫になる……。そのようなお悩みを持つ方は、ぜひ脳の「前頭前野」の機能を高める習慣を身につけてみませんか?

脳の最前部にある前頭前野は、島根大学医学部山口助教授らによれば「ヒトにおいて最も発達した脳内部位」とのこと。記憶や推論、意思決定、感情コントロールなどを担当しており、「考える」「アイデアを出す」「状況に合わせて判断する」「学んだ知恵や技術を活かす」といったシチュエーションで大きく機能します。まさに、人間を人間たらしめる重要部位と言ってもいいでしょう。逆に、前頭前野の機能が鈍っていると、仕事の効率が下がったり、怒りやイライラを制御できなくなったりすることもあるのだそう。

そんな前頭前野の機能を高めるための具体的な方法をご紹介していきます。

1. 「手書きメモ」を頻繁に行う

デジタル化が進んだ昨今、普段使うのはパソコンやスマートフォンばかりで、手書きの習慣がまったくないという人も多いかもしれません。しかし、東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太教授によれば、それでは前頭前野は働かないとのこと。手書きで文章を書かせた場合と、デジタル機器で文章を書かせた場合との比較実験で明らかになりました。

文章を書くときの脳活動計測では、手書きで手紙を書くと前頭前野はたくさん働くのに、パソコンや携帯電話で手紙を書かせても前頭前野はまったく働かないという結果が出ている。自分の手指を使った知的作業(この場合は手紙の作成)は前頭前野を活性化させ、ITを使った知的作業は前頭前野を抑制させている。スマホ使用は後者に近いと言えるだろう。

(引用元:東洋経済オンライン|スマホが脳の発達に与える無視できない影響 ※太字は編集部が施した)

川島教授は、脳にかかる “負荷” の違いが要因だと分析しています。パソコンやスマートフォンを使う場合、ひらがなを入力し、変換して出てきた漢字が正しいかどうかを判断すればいいだけ。一方で手書きの場合、漢字を思い出したうえで文字として書いて表現しなければなりません。ここが重要なのです

たしかに、デジタル機器に頼るのは、楽ですし速いですよね。しかし、前頭前野の活性化という観点から考えると、「手書きメモ」決して失ってはいけない習慣なのです。

2. 毎日「新しい誰か」と会話する

仕事のときは固定のメンバーとしか関わらない。休日も家族や決まった友人としか過ごさない。これ、前頭前野の機能を鈍らせているかもしれません。医師の米山公啓氏は、自著『40歳からの人生を楽しむ本 ~後悔しない生き方の習慣~』の中で、人間は新しい誰かと出会ったときに脳が活性化すると説いています。

人に会うことは、脳を刺激するいい方法である。ただ日常の生活では、同じような人にしか会わないことが多い。それでは脳を刺激できない。できるだけ新しい人に会う努力をしてほしい。 人間は初めての人に出会ったときに、警戒心を強くして接する。敵なのか、味方なのか。その態度や表情、言葉によってそれを判断するので、脳はさまざまな情報を分析していくことになる。人に会うことで脳をフルに使っているのだ

(引用元:米山公啓 (2011),『40歳からの人生を楽しむ本~後悔しない生き方の習慣~』, 学研プラス. ※太字は編集部が施した)

そして「会話」には、相手の話を聞きながら自分の言葉を探したうえで前頭前野のワーキングメモリに保存しておき、いざ自分が話すときに取り出すというプロセスが含まれているため、前頭前野を積極的に働かせる効果があるのだといいます。

脳科学的な見地からだけではなく、他者との会話はコミュニケーション能力を高めるうえでも最適のツールです。職場であれば、顔なじみではない同僚や外部からの来訪者、普段の生活であればお店の店員さんなど、新しい人と会話する機会は日常に頻繁にあります。積極的に話しかけてみれば、それが前頭前野を鍛えることにもつながるのです。

3. 休憩時間はボーっとする

ここまで、前頭前野を積極的に働かせる方法を探ってきましたが、じつは「休ませてあげる」ことも大切です。脳神経科学を専門とする枝川義邦教授は、前頭前野を “脳が記憶を留めておくためのメインプレイヤー” と称しています。前頭前野には起床後からさまざまな情報が入ってきているため、昼過ぎぐらいには情報があふれ返っている状態になっているそうです。

そんな疲弊した脳を休ませるのに最も効果的なのは「昼寝」とのこと。とはいえ、日本にはスペインなどで行なわれるシエスタのような習慣はないため、特に仕事中は、昼寝をすることが憚られるという方も多いのではないでしょうか。枝川教授によれば、昼寝が難しければ、休憩時間に何も考えずボーッとするだけでも前頭前野の休息になるのだそう。

「昼休みに脳を休ませる」というと、スマホでネットを見たりゲームをしたりすることを思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、それでは別の情報が入ってきてしまうので、気分転換になっても、脳の休息にはなりません。あくまで情報をシャットアウトする時間を持つことが重要なのです。

(引用元:THE21オンライン|脳科学者が教える「記憶の作業台」の整理法

昼休み、リフレッシュのためにスマートフォンでゲームやネットサーフィンに興じる人もいるでしょうが……本当の意味で脳を休ませたいのであれば、「昼寝」や「何もしない」のが最善手ですよ。

*** 前頭前野の機能を高める方法は気軽に行なえるものばかりです。

・「手書きメモ」を頻繁に行う ・毎日「新しい誰か」と会話する ・休憩時間はボーっとする

これだけで、あなたの脳は冴えわたり、仕事が捗るようになるかもしれません。ぜひ試してみてください。

(参考) 老年期認知症研究会|注意・記憶機能における前頭葉の役割(PDF) 信濃毎日新聞松本専売所WEB|「頭がよい人」の脳はここがちがう 東洋経済オンライン|スマホが脳の発達に与える無視できない影響 米山公啓 (2011),『40歳からの人生を楽しむ本~後悔しない生き方の習慣~』, 学研プラス. THE21オンライン|脳科学者が教える「記憶の作業台」の整理法

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