失敗しても腐らない。ユニクロ柳井正氏に学ぶ『失敗力』

みなさんは、これまでにどのような失敗を経験したことがあるでしょうか。

一晩寝れば忘れてしまうような小さな失敗もあれば、自分の人生に影響を与えるほどの大きなものもあったかもしれません。

成功へ近づきたい人にとって、起こった失敗をそのままにしておくことはとてももったいないこと。決して失敗そのものがダメだというわけではありません。「失敗はやってはいけないもの」とひとえに考えてしまうことが問題なのです。

そこで今回は、「失敗力」とその身につけ方についてお伝えします。

「失敗」は必要なこと

失敗を全くしないに越したことはない、と考えてはいませんか?

たしかにそうかもしれません。失敗をしなければ落ち込むこともありませんし、起こった失敗のせいで周囲に迷惑を掛けてしまうということもないでしょう。

しかしその一方で、失敗をしなければ自分が成長することもありません。

例えば、「ユニクロ」を展開する株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長である柳井正氏は「1勝9敗だからひとつの成功に深みが生まれる」と伝えています。彼自身、減収減益の状況下においてオーガニック野菜を販売する事業が失敗、撤退を余儀なくされるなどといった失敗談がありました。それでもそこで腐っていては始まらないと、挑戦を続けてきたのです。

このように、一般的に社会で成功していると思われる人物であっても、失敗を経験し、またそれを必要なこととして捉えていることがわかります。

学ぶべくは「失敗」から

どんな失敗でもすればしただけいいのか、というとそういうものでもありません。

失敗を重ねる中で「失敗力」をつけていくことが重要なのです。ここで述べる「失敗力」とは、作家やコンサルタントとして活動する佐藤智恵氏の言葉を借りれば「失敗から学び、失敗を自分の成長に生かす力」、また「失敗から正しく立ち直れる力」のことを指します。

仕事においても、同じ失敗を何度もしていると「学習能力のない人」だとみなされてしまいますが、試行錯誤したうえでの失敗なら「チャレンジ精神のある人」だと良い評価をしてもらえるでしょう。その評価の違いは「失敗力」の有無なのです。

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「失敗力」をつけるには

では、私たちはどうすれば「失敗力」を身につけることができるのでしょうか。具体的なステップをご紹介します。

1. 「失敗したら恥ずかしい」はリスクではないと考える もし失敗をして周囲からバカにされてしまったら嫌だと思うかもしれません。もしくは、恥ずかしい思いをして自分のプライドが傷ついてしまうことを恐れる人も中にはいらっしゃるでしょう。社会人の方ならそれに加え、仕事に出る支障や損害なども不安材料となるのではないでしょうか。

まずは、失敗を前向きに対処できるよう心のトレーニングを行いましょう。少しずつで構いません。もし自分の失敗が認められなかったり受け入れるのが怖かったりする場合は、自分の選択が正しいものであったとポジティブに意味づけしたくなる「選択支持バイアス」に囚われていると思ってください。

失敗はしたい、したくないにかかわらず誰もがしてしまうもの。最初に失敗をきちんと認識できることが、「失敗力」を養う大きな一歩となります。

2. 失敗の原因を徹底的に分析する 失敗を経験することは、自分に何が足りなかったのかを分析するきっかけとなります。その不足部分を補うことができれば、きっと抱えている問題は解決するはずです。

ただ落ち込んでいるだけでは、次もまた失敗をしてしまうでしょう。同じ失敗を繰り返さないためには、反省で終わらずに原因を客観的に分析しなければなりません。失敗を自分事として捉えるのも真摯な態度ではありますが、その場合、得てして自己批判に陥りがちです。

そうではなく、主観を抜きに単なる「ケーススタディ」として考えてみましょう。そうすれば、具体的な対策も取りやすくなるに違いありません。

3. 失敗しないための対策を計画的に実行する 「失敗は成功のもと」とポジティブに捉えられるようになったし、失敗への対策も十分考えられた。そうなれば、あとはその対策を実行するのみです。ただしその実行段階が最も難しいステップとなります。

対策を忠実に実行して仮にうまくいかなかったとしても、「やっぱり自分はダメだ……」などとネガティブになる必要はありません。めげずにもう一度最初のステップに立ち戻りましょう。

前向きに原因を分析し、対策を実行に移すサイクルを何度も回してください。何回目で成功できるかどうかは神のみぞ知る、ただし着実に成功へ近づいていることは間違いないでしょう。

*** 失敗はできればしたくないものですよね。しかし、「失敗力」が備わっていれば不安や過度な自己批判に陥らず自信を持って行動できるようになります。みなさんも、お伝えしたステップを踏んで高い「失敗力」を身につけてみてください。

(参考) 佐藤智恵著(2014),「世界のエリートの『失敗力』 彼らが<最悪の経験>から得たものとは」,PHP研究所 Forbes JAPAN|柳井正と孫正義に共通する「原体験」と「失敗力」 リクナビNEXTジャーナル|【藤田晋氏×兼元謙任氏×石渡美奈氏】トップ経営者が説く「失敗力の身に付け方」~個人編~ サイボウズ式|失敗した時に大事なのは「反省」よりも「分析」

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