アイディアは "批判" で強くする。「なぜ?」「具体的には?」「ホント?」で、実現性は大幅アップ!

皆さんは、仕事の仕方やキャリアなどについて考える時、何となく物事を決めてしまっていませんか?

例えば、「残業がなかなか減らないので、とりあえず、自分の中でノー残業デーを設けてみる」「グローバル人材を目指そうと考えて、何となく、英語の勉強を始めてみる」といったようなことです。

でも、このように何となく決めてしまったことって、本当に成果が出ているでしょうか? とりあえず実施したことが、課題の解決につながっていますか? 本当はもっとよく考えて何をすべきか決めるべきだったと、後悔したことはありませんか?

そこで今回は、目の前の課題の本質をしっかりと批評的に考えるために有効な、3つの質問を紹介します。

「なぜ?」

「なぜ?」は、物事の理由に迫る根源的な質問です。何度も繰り返して「なぜ?」を問うことで、課題の本質的な原因や理由が浮かび上がります。

例えば「残業が減らない」という課題を抱えているときは、以下のように「なぜ?」を繰り返し問うことで、その課題を掘り下げて考えてみましょう。

------------------- ・なぜ残業が減らないのか? →1日分の仕事がその日のうちに終わらないから。

・なぜ1日分の仕事がその日のうちに仕事が終わらないのか? →納期設定が短い案件が多いから。

・なぜ納期設定が短い案件が多いのか? →顧客との契約で納期を設定する段階で、無茶な設定をしているから。そのうえ、無茶な契約を次々結んでしまうから。 …… -------------------

このように「なぜ?」を繰り返していくと、問題を構成する様々な要素が見えてきて、本当に解決すべきことは何なのかが分かりやすくなります。

ちなみにトヨタでは、トラブルが起こった際には、「なぜ」を5回繰り返すことで本質的な原因を特定して日々業務改善を行っているそうです。(参考:STUDY HACKER|トヨタ式『なぜなぜ分析』で本質を見定める。5回の “なぜ” が導くゴールへの最短ルート。

「なぜ?」を問うときは、1回や2回で満足せず、納得行くまで何度も問い続けてください。それが、課題を根本から解決する鍵になります。

「具体的には?」

フワッとした考えを思い付いた時には、すかさず「具体的には?」と問うことで定義や状況をしっかりと確かめましょう。

例えば、「グローバル人材になりたい!」と考え、「英語を勉強してみよう」と思い立ったとします。

しかしまずは、自分が目指すグローバル人材とは具体的にどのような人材なのかをしっかりと決めなくては、どんな風に英語を勉強すべきなのか、分かりませんよね。

身につけるべき英語力は、海外の取引先とメールで交渉できる程度の英語力なのか、英語を武器にして海外駐在を申し出ることができるほどの英語力なのか、それとも、海外で売れる製品を発見するグローバルマーケティング分野で活躍するのに必要な英語力なのか。このように考えると、自分の現状の英語力と目指すべき英語力の差が見えてきて、スピーキングに注力すべきなのか、ビジネス英語のライティングを学ぶべきなのか、あるいは、あらゆる力を総合的に伸ばす必要があるのかなければならないのかが分かるでしょう。

このように、課題を漠然と捉えるのではなくしっかりと具体的に考えることで、自分が何をすべきなのかを理解することに繋がります。

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「ホント?」

「ホント?」とは、ある意見や事実が本当に正しいのかを確かめるために、一歩引いて全体を見渡すためのキーワードです。

・本当に残業してまで終わらせないといけない仕事なのか? →実は、チーム内での業務配分を見直せば、自分だけが残業する必要はないのかもしれない。

・グローバル人材になりたいからと言って、本当に英語力を鍛える必要があるのか? →もしグローバルマーケティングをやりたいのなら、鍛えるべきなのは英語力より先にマーケティング知識ではないか。

こうして俯瞰して課題を見つめ直すことで、思考の枠が広がり、様々な可能性を考慮することができるのです。

本来の課題や目的をしっかりと捉えるために、自分や周囲の意見に対して「ホント?」という問いを投げかける癖をつけてみましょう。

*** 「なぜ?」「具体的には?」「ホント?」 あなたが課題にぶつかった際は、是非この3つのキーワードを思い出してください。 何となく物事を考え、とりあえず決めていた自分から卒業し、課題を根本からスマートに解決できるようになるはずです!

(参考) 佐々木裕子著(2014),『実践型クリティカルシンキング (21世紀スキル)』,ディスカヴァー・トゥエンティワン. STUDY HACKER|トヨタ式『なぜなぜ分析』で本質を見定める。5回の “なぜ” が導くゴールへの最短ルート。 PRESIDENT Online|あなたは問題の本質を、本当に把握できているか?

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